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デジタルマーケターが事業グロースできるようになるまでの11ステップ

(2021/8/25 加筆修正)

今回は少し方向性を変えて、自分が考えている「デジタルマーケターが事業をグロースできるようになるために求められるスキル・経験とは」について書きたいと思います。

このnoteではしばしば「デジタルマーケティング」という言葉を使いますが、
この単語から想像されるイメージは人によってもかなりバラツキがあると思われるため、
このnoteに共通する考え方の背景を明確にしておきたいと考えたためです。

それだけではなく、自分自身の経験から、これからの時代は「デジタルマーケター」に求められるスキルの幅はより広く、深くなっていくという確信があり、
「デジタル広告の運用担当」といった狭義のデジタルマーケティングのイメージとの違いについても、はっきりと論じておきたいと考えています。


【デジタルマーケターに求められるスキル定義】

以下に、三浦が考えるスキル定義をまとめました。
A,Bは一般的に想像される「デジタルマーケター」の仕事に近いと思いますが、
CやDについては少し意外な部分もあるかもしれません。
※経験則でまとめているため、アカデミックな反論はご容赦ください

- A.広告業務スキル
①数字管理:正しい数字でレポートを用意することができる
②アロケーション(予算配分):数字をみて、予算増減や入札の強弱、クリエイティブ差し替えなどの対応を考えられる
③広告理解:デジタル広告の媒体ごとの仕組み・特徴や広告計測の仕組みを理解し、②の対応をより高精度に実行できる
④クリエイティブ:上記③を元に、より効果的なクリエイティブを考えて作ることができる

- B."3C"理解
⑤プロダクト理解:自社プロダクトを深く理解し、USP(プロダクトの独自の強み)を訴求するクリエイティブや配信面チューニングができる
⑥競合と顧客の理解:競合や顧客(ユーザー)のことを深く理解し、さらに施策を高精度に実行できる

- C.スキル拡大と戦略立案
⑦プロモーションミックス:YouTubeを活用したブランディング・認知施策など、ダイレクト広告以外も交えたマーケティング拡大ができる
⑧業務改善:レポーティングシステムの確立やパートナー体制の構築など、マーケティング業務を円滑にするための業務改善や組織作りができる
⑨戦略と計画:市場の動向やプロダクトの運営状況を踏まえ、中期的な見通しをもって勝てるように施策を仕込める

- D.総合的なマーケティング
⑩オフラインマーケティング:TVCMやセミナー運営などオフラインを含めたマーケティングで成果を出せる
⑪グロース責任者:プロダクトの改善や実施施策をマーケティング観点からマネジメントできる

「Dに至ってはデジタルじゃないじゃないか」という意見もあるかと思いますが、
デジタルマーケターが事業において発揮するバリューで最も重要なのは「事業を(売上・利益の観点から)成長させること」であり、
デジタルマーケティングの精度の高さを土台にしたうえで、オフラインをまじえた総合的なマーケティングができることは、
今の市場において大きな価値を生むことができます。

なので、イメージとしては

・A,Bの部分を追求する「デジタル専門マーケター」
・C,Dまで拡大していく「デジタルの強みをもって事業をグロースさせる総合マーケター」

という2種類のキャリアが考えうる、という理解ができるかと思います。

なお、デジタルに限った成果の出し方については以下にまとめています。

以下、それぞれの要素について詳細を書いていきます。

【①数字管理】

①数字管理:正しい数字でレポートを用意することができる

スキルにおいて一番最初に求められるのは「数字管理ができること」、と定義しています。

レポートの数字をミスなく、スムーズにまとめることができ、取り組んだ施策の結果を誤解なく組織に共有できるということです。

これが非常に重要なのは、取り組んでいる施策の実情の理解に直結するためです。
例えば「一昨日までCPAが2,000円だったのが、昨日は500円になりました!すごい!」といった事象があったとき、
経験が少ないと、その数字をそのまま妄信してしまったりします。

しかし、ちょっと慣れた人であれば、「それはレポートが間違ってるんじゃないの?」と、すぐに気づきます。
取り組んでいる施策のKPIの目安が理解できていれば、そういう間違いをすることはほとんど無くなります。

裏を返せば、数字をよく間違える人や組織は、いつまでたっても成果が上がりません。
数字の確からしさの議論に時間をとられるばかりで、ユーザーのことを考える時間がとれないためです。

それ以前の問題として、施策のおおよその成果を感覚として想定できていないということでもあり、PDCAの「P」の部分がそもそも成立していない(どんな成果を出すかを考えられていない)ということとイコールでもあります。

そのため、デジタルマーケターのスキルの第一歩は、数字を正しく管理することから始まるという考えです。デジマに限った話ではないですが。

【②アロケーション(予算配分)】

②アロケーション(予算配分):数字をみて、予算増減や入札の強弱、クリエイティブ差し替えなどの対応を考えられる

数字が正しく管理できれば、アロケーションできるようになります。

例えば広告代理店とやりとりして、「ここの媒体のCPAが高くてROASも良くないので、他に予算よせてCPAなんとかしてください」といったコミュニケーションができるようになります。
次の③広告理解が高くないと具体的なコミュニケーションがとれないため、ディレクションの精度は低くなりますが、
優秀なパートナーがいれば成果は出せるようになります。

以下は、昔アロケーションについて書いた記事です。

【③広告理解】

③広告理解:デジタル広告の媒体ごとの仕組み・特徴や広告計測の仕組みを理解し、②の対応をより高精度に実行できる

①②までがデジタルマーケターの入門編だとして、③からがより専門的なスキルになってきます。

例えばFacebookやTwitter、Google広告などの入札や配信の仕組みを理解することで、状況に応じてより最適な対応を考えられるようになります。

〇具体例1
CPAが前日に比べて急に悪化した。KPIを調べたところCVRやCTRに変化はなく、CPCが高まっていた。調べたところ、競合がTVCM出稿に合わせて入札強化してきているのを確認した。無理に入札を吊り上げて対抗するのは得策ではないため、入札を下げて一時的なボリュームの縮小を許容し、CPAを下げる判断をした。

〇具体例2
CPC、CTRに変化はないのにCVRが悪化し、CPAが高騰した。
クリエイティブも変えていないのだが、調べたところCPM(広告1,000回表示あたり単価)が安くなっており、その要因として効果の良くない配信面に出稿が寄っていたことを確認。そのため良質なユーザーの含有率が下がったことでCVRが下がったと判断した。
入札を上げることで良質な配信面への出稿ができるように調整。

上記のように、広告の仕組みを理解したうえでアクションすることで、単に「数字が良くないからなんとかして!」というよりも格段に精度が高い運用ができるようになります。

その他にも、「この媒体についているCVは他の媒体の間接効果かもしれないし、媒体管理画面じゃなく広告SDKの数字を確認しよう」といったチェックもできるようになります。専門的な話はきりがないのでこの辺で。

【④クリエイティブ】

④クリエイティブ:上記③を元に、より効果的なクリエイティブを考えて作ることができる

そして上記のように正しく広告の仕組みや背景を理解することで、クリエイティブの精度が格段にあがります。

「Twitterの広告は宣伝ぽいものより、オーガニックツイートぽい(自然な投稿ぽい)もののほうがよい」「アドネットワークはとにかくアテンションをとることが大事」といった感じで、
配信先の媒体の表示のされ方や、ユーザーの広告接触態度を想像しながらクリエイティブを作ることで、
よりユーザー一人一人にとって適切なコミュニケーションで広告配信できる
ようになります。

このあたりから特に、デジタルマーケの成果をわける最初のハードルになっているという感覚があります。
成果の例として、以下の記事にまとめています。


数ある媒体に同じような広告を出すより、媒体ごとのユーザーの接触態度に合わせた広告を出すほうが効果が良いというのは当たり前なのですが、
実際にやろうとすると、クリエイティブの制作工数や成果管理工数などが一気に増えて、運用負荷が高まります。
それでも、成果が出るという確信をもって取り組めるかどうかで、事業を左右するほどの成果の差が出るようになります。

【⑤プロダクト理解】

⑤プロダクト理解:自社プロダクトを深く理解し、USP(プロダクトの独自の強み)を訴求するクリエイティブや配信面チューニングができる

プロダクトを深く理解するというのはマーケティングにおいて「当たり前の話」として認識されていると思います。
ハンバーガーを売るならハンバーガーを普段から意識して食べたり、ゲームを売るなら自社のゲームをやりこむといった具合です。

ただ、単にプロダクトに触れるだけではなく、そこから先にあるUSPの定義ができるかどうかが重要なポイントになります。

例えば市場の競争が激烈なスマホゲーム市場であれば、「グラフィックの美麗さ」「やりこみ要素の奥行き」などの面でいうと、市場のトップクラスをとるのは非常に困難な状況です。
そういった要素の開発には多額の資金が必要になるうえ、開発力の高さも要求されます。

レッドオーシャンな市場において、自社の強みをいかに独自性があるものとして定義するのかは、生死をわけるほどの重要性をもちます。

そういうときに自社のプロダクトをコモディティにせず、市場で生存できる強みを定義することが必要であり、
それは、ことデジタルマーケティングに限っても変わりはありません。

例えば

・このゲームはグラフィックもシステムもよくできているが、2Dイラストの魅力は”グラブル”に勝てないし、3Dモデルも”リネレボ”みたいな美麗でリアルなものにはなっていないなあ

・でも、イラストの雰囲気は独自性があるし、3Dもイラストの特徴をよく捉えてるから、「独自のイラストの雰囲気を忠実に再現した3Dモデルが魅力のゲーム」というUSPで定義したら、市場でNo.1という位置取りができるはず

・広告のクリエイティブには必ず2Dイラストと3Dモデルの両方を同時に見せるようにして、両方セットの魅力を訴求するようにしよう

といった形です。

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上記は実際に自分が携わったゲームの例ですが、この定義をしてからは広告の効果が飛躍的に高まりました。
プロダクトのUSPを定義したうえでクリエイティブや配信面チューニングできるようにすることで、デジタルマーケティングの成果は圧倒的に高まります。

以下の記事もご参考まで。

【⑥競合と顧客の理解】

⑥競合と顧客の理解:競合や顧客(ユーザー)のことを深く理解し、さらに施策を高精度に実行できる

自社プロダクトの理解に続いては、競合と顧客の理解です。

⑤のところでUSPの定義をできることが重要だと書きましたが、実際には自社のプロダクトをただ理解するだけでは、USPの定義の精度は高まりません。

実競合のプロダクトをひたすら研究したり、実際に自社と他社のプロダクトを両方とも使っている顧客の声を聞くなどして、いわゆる”3C”に基づく理解を深めることが必要になります。

具体的には、以下の問いに答えることができるようになることが、最初のゴールになってきます。

ア)あなたの「大事な顧客」とは、どういう人(という定義)ですか
イ)あなたの大事な顧客が、プロダクトを使い始めたきっかけはなんですか
ウ)あなたの大事な顧客が、プロダクトを使い続ける理由はなんですか

ア)については例えば「年間20万円以上を消費してくれる、店舗から2km以内に住んでいる人」「1か月に25日以上ログインする、月に5万円以上課金する人」といった形で定義します。

大事な顧客というのは、事業を支えてくれている顧客ということです。
つまりは、そのプロダクトのことを好きでいてくれて、かつお金をたくさん払ってくれている顧客ということです。

ここは決まった定義の仕方があるわけではないですが、目安としては
・プロダクトのUSPを好きでいてくれる
・売上全体の6割~8割くらいを生み出してくれている

といった形で定義すると議論しやすくなります。業態によってかなりの差が出る部分にはなりますが。

※ちなみにこういう議論をすると「うちのプロダクトは若年層のクチコミが最重要だから、無課金ユーザーでも大事なんだ」みたいな意見が必ず出ますが、だとするとその若年層がクチコミで連れてくる課金ユーザーが最重要なのであり、無課金ユーザーはあくまで課金ユーザーを連れてくるための先行指標として重要な顧客である、という定義をすればいいかと思います

イ)は、そういう大事な顧客が、どんなメディアで接触し、どんな理由で使い始めてくれたのかを理解するということです。
例えばインスタ広告の動画を見て使い始めた人が多いから、その動画のクオリティをさらに高めよう、といった意思決定につながります。

ウ)はUSPを定義するうえでもっとも重要な部分で、事業が成立している理由とほとんどイコールになります。
大事な顧客がプロダクトを使い続ける理由が明確になっていなければ、そもそもの事業のかじ取り自体が上手くいかないわけですが、
当然、そういう状況では広告も何もかもが上手くいきません。

特に陥りがちなのは、「特に独自の強みでもなんでもない、ポジションの話をUSPと勘違いする」ということです。

例えば「うちのゲームはキャラが可愛いのが一番の強みです」みたいな話をする人がいたとします。
そうすると当然、「他にもキャラが可愛いゲームなんて山ほどあるんですけど?」という疑問がわいてきます。
そのうえ、「可愛い」の定義があいまいなので、具体的にどんな部分が魅力に感じてもらえているのかもよくわかりません。
すると、マーケターのほうでも打ち手にバリエーションが出なくなり、とりあえずキャラのイラストの見せ方をマイナーチェンジして広告を運用し続ける…みたいなことになり、どんどん広告が縮小していくというのがよくあるパターンです。

USPを明確にできていないことでマーケティングの打ち手がなくなるというのは、デジタルに限らずよくあることであり、
逆に言えばデジタル専門のマーケターであろうとも、USPの定義ができないと成果は頭打ちになるという話です。以下の記事でも顧客理解とUSPの話をしています。

また、このあたりの話でめちゃくちゃオススメするのは、以下のスマートニュース西口さんの書籍です。具体例もあり、死ぬほど役立つと思います。

【⑦プロモーションミックス】

⑦プロモーションミックス:YouTubeを活用したブランディング・認知施策など、ダイレクトレスポンス広告以外も交えたマーケティング拡大ができる

ダイレクトレスポンスの広告は比較的すぐに習熟できる人が多いです。
その理由は、施策の結果がすぐに数字で確認できるためで、投資対効果のPDCAを回すのが広告のなかでも用意なためです。

しかし、YouTubeの認知広告やSNSマーケティングなどは投資に対する事業成果がすぐには見えづらいため、精度の高い施策を行うことの難易度が高くなります。

とはいえ、ROASが明確な広告ばかりでは短期的には事業を拡大できても、いずれ獲得効率が悪化して伸び悩みます。
そのため、ダイレクトレスポンス以外のプロモーション施策をミックスすることで事業を持続的に拡大できるようになることが求められるようになります。

例えばスマホゲームの広告は、ゲーム攻略メディアへの純広告出稿と合わせると獲得を伸ばしやすくなったりします。
これが「その純広告経由のCPA高くない?割に合わないよね?」みたいな議論で止まってしまうと、事業の先細りが目に見えてくるようになります。

デジタルマーケターが事業を伸ばす力を伸ばすためには、ダイレクトレスポンス広告に留まらない知識や経験が求められるようになります。
このあたりの事例は以下の記事に書いています。

【⑧業務改善】

⑧業務改善:レポーティングシステムの確立やパートナー体制の構築など、マーケティング業務を円滑にするための業務改善や組織作りができる

以下の記事でも書きましたが、マーケティングにおいて大事なのはユーザーと向き合うことです。

ユーザーと向き合う時間を増やすためには、業務自体を効率化し、ユーザーと向き合う本質的な業務以外に使う時間を減らす必要があります。

そのためにはレポーティングの自動化や、必須ではない業務のアウトソーシングなどのソリューションが求められます。
マーケティングの成果を伸ばすには、ある一定のタイミングから、そういった業務改善や組織作りとの向き合いが必要になってくるということです。

例えば運用型TVCMのノバセルさんなどは、TVCM運用における業務改善ツールを提供していると言えると思います。

この概念に触れる機会がある仕事が世の中に少ないため、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、以下の本などは参考になると思います。
実際の業務と照らし合わせながら読めば、理解はある程度しやすくなります。

【⑨戦略と計画】

⑨戦略と計画:市場の動向やプロダクトの運営状況を踏まえ、中期的な見通しをもって勝てるように施策を仕込める

上記⑧までの一連の業務構造の最適化までが戦術フェーズだとすると、そこから先は戦略フェーズになります。

例えば
「3か月後には競合のプロダクトリリースが予想されるから、今のうちにユーザーを獲得できるだけ獲得しきっておこう」
「4か月後のリリース2周年にTVCMの放映が決まったから、今のうちに広告運用体制を強化しておこう」
といった、勝つための準備を先回りして行えるようになるということです。

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上記はとあるプロダクトのマーケティング責任者をやっていたときの資料です。
LTVを算出し、広告をどのくらい打てると数か月スパンで売上がどう推移するか、をシミュレートしています。

このケースでは、デジタル広告が予想よりさらに効果よく伸ばせたため、売上は上方修正し、
その後、広告効果に陰りがみえたタイミングで即座にTVCMを企画し、また売上を伸ばすという好循環を作ることができました。

特にダイレクトレスポンスの広告だけやっていると、こういった先の見通しを立てることに気が回らず、足元のCPAの議論に終始してしまったりもしますが、
継続して市場で勝ち残るためには、きちんと戦略を立てて勝ち残るように計画することが必要です。

【⑩オフラインマーケティング】

⑩オフラインマーケティング:TVCMやセミナー運営などオフラインを含めたマーケティングで成果を出せる

デジタルマーケターが事業を伸ばす能力を身に着けようとするとき、
デジタルそのものの知見を極めて深くするという方向もあれば、デジタルの知見を活かして総合的なマーケティングができるようになるという方向もあります。

ただ事業の実態として、オンライン(デジタル)のみで完結するマーケティング構造というのは多くなく、
特に事業規模が一定以上になると、オンラインの事業でもオフラインのマーケティングが必要になります。

また、BtoB事業ではセミナー運営や展示会などがデジタルの運用以上に重要というケースも多々あります。

そういう状況の事業においては、デジタルの知見だけではマーケティングが上手くいかないし、
逆に、デジタルの知見がないためにマーケティング成果が上がらないということも多々あります。

デジタルマーケターが事業成果をさらに伸ばせるようになろうと考えたとき、オフラインのマーケティングを理解し実践することで、
デジタルの枠組みを超えた総合的なマーケティングが可能になります。

【⑪グロース責任者】

⑪グロース責任者:プロダクトの改善や実施施策をマーケティング観点からマネジメントできる

⑩までのスキルや経験があると、最終的にマーケターは事業の「グロース責任者」になります。
事業の売上や利益創出に関する一切の責任を負うわけで、「CMO」と呼ばれる人がこれに当たると思います。
(CMOとは何か、という議論はここではしません)

グロースの責任者は、その名のとおり事業の売上利益を伸ばすこと自体が責任になるため、ポジションや組織の枠組みを超えた活動が必要になります。

書籍でまとめて理解するなら、USJの再建で有名になった森岡さんの本を読んでいただくのがいいと思います。

組織を巻き込んで、一貫した戦略のもとにマーケティング体制を最適化し、事業を伸ばしていくということです。

【まとめ】

デジタルマーケターに求められる要素について、具体的な話を交えながら書いてきました。

個人的な思想としては、これからの時代において、デジタルマーケターという職種であったとしてもマーケティング全体の総合的な理解が求められると思っています。
マーケティングが複雑化し市場の競争が激しくなっていくなか、デジタル”のみ”で担える範囲はどんどん狭まっていくと考えているためです。

そのため、デジタルマーケターというキャリアの始まりとしてデジタルに特化したスキル・経験を積んでいくということで何も問題はないですし、
それを特化し続けていくことでも全然いいと思うのですが、

こと事業成果を追求するのであれば、ある時点から必然的に組織や業務改善の視点、オフラインのマーケティングの知見を身に着けていき、事業グロースができるための武器を増やしていく必要性が出てくると思っています。

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三浦 慶介 | 事業グロースのひと
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