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マーケターって誰?


マーケティングについて、勘違いしてる人が多いなぁって思っています。

結論から言うと、マーケティングは"いわゆる"マーケターと肩書きがついている人たちだけが取り組んでいるものではなく、会社の売上に貢献する全ての人が行なっています。

プロモーションを行なっている人、市場調査を行なっている人、データ分析を行っている人、といった「特定の業務(施策)を行なっている人」をマーケターだと認識している人が少なくないです。



みんな意図せずマーケティングをやっている?

マーケティングやマーケターについての認識が不自然なものになってしまっている理由は、日本の企業における部署の切り方に起因するものだと思っています。

企業の中には営業部、カスタマーサポート(サクセス)部、広報部、商品開発部などと、多くの部署がありますが、これらは全てマーケティング活動を行っている部署にあたります。マーケティング部という部署が存在する企業もあるとは思いますが、そこでいう「マーケティング」と経営学で語られる本来の「マーケティング」とは意味するものがぴったり一致しません。

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▲こんなことが起きているので、マーケティングって何かわかりづらい


例えば、お茶を作って売る活動をしようとした時に、「どんなお茶を作ろうか」「競合に対してどういうポジションを取ろうか」「価格はどうしようか」「最適な物流網と販売チャネルは何か」といった点を考えることはマーケティング活動ですが、それらは必ずしも世間で言われるマーケターの業務ではないことが往往にしてあります。「どんなお茶を作るか考えること」は商品開発部が、「お茶を頑張って外で販売すること」は営業部が行うことがあります。しかし、商品を開発することも売ることもどれもマーケティング活動です。

そうした部署と並んでマーケティング部という部署があるために、マーケティングに対する意識がブレてしまっているのではないでしょうか。

しかし、本来はマーケティング部の中に営業担当がいて、商品開発担当がいる、というイメージが正しいはずです。(切り方の問題でややこしくなっている)

価格を設計するのもマーケティング
営業活動もマーケティング
物流網を作るのもマーケティング
どんな商品を作ろうか考えるのもマーケティング
どうやって商品を作ろうか考えるのもマーケティング



規模の小さい会社ほど、経営とマーケティングが重なる

マーケティングって、いわゆるマーケターって肩書きが付いている人たちがやっているものではないんです。やっぱり基本は4P(Product、Price、Place、Promotion)を最適化することで事業を成長させることだと思っています。

また、単体のプロダクト(サービス)しか持たない会社にとって、4Pの方針を決める意思決定と経営がほとんどイコールになるため、経営者の意思決定なくして、マーケティングは不可能だとも思っています。

なので、スタートアップ企業などでは特に、創業者が一番のマーケターである必要があります。創業者が4Pのうち、プロダクト作り、価格設計、販路などを整えてから、本格的に事業をグロースするタイミングでプロモーション部分を専門家に任せているケースが多いだけなのです。



誤解の多い ”いわゆる" マーケター

「マーケター」に対して持っているイメージは人によってさまざまですが、これは出身畑や所属している企業によって異なっているように感じます。

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例えば、ベンチャー・スタートアップ界隈の人がイメージする「マーケター」はプロモーション活動を行なっている人ですよね。しかし、消費財メーカーや食品メーカーの人は市場調査や商品開発、ブランディングなどをする人を「マーケター」としてイメージしていることが多くあります。

それぞれの企業にはマーケティング部、マーケティング担当がいますが、実務内容は取り扱う商材によって大きく異なります。

時代や会社、市場(マーケット)の成熟度などによって「マーケティング」に必要な人材やスキルは異なります。なので、異なる時代、異なる会社、異なる市場の人々が「マーケティング」という言葉に対して共通認識を持っていることは珍しいです。

そもそもマーケティングは「打ち手や施策として」共通認識と呼べるほどお作法が同じではありません。一方で、「思考法やフレームワーク」はあまり変わらないと思います。



「会社の売り上げに貢献する全ての人がマーケティングの素養を持つべき」というお話


企業活動には、売り上げを伸ばす人とコストカットを行う人の2種類に分類できます。

前者でいうと企業の8割型の人がなんらかの形で会社の売り上げUPに貢献していると思います。人を軸に事業を伸ばすのが人事で、プロダクトのセールスを行い事業を伸ばすのが営業で、プロダクトを軸に事業を伸ばすのが開発やデザイナーという感じです。

このような人たちは基本的に4Pの改善になんかしらの形で関わっています。なので全員マーケティング思考を持って売り上げを伸ばす活動をしていくべきだし、全員マーケターなのです。

一方で、後者の管理部門(バックオフィス)と呼ばれる人はいかに効率よく(時間短縮をして)会社経営に必要な業務を遂行できるかが重要になってきます。4P改善には関わっておらず、マーケティング的な素養は基本的に必要ではないと思います。

このように、企業活動を行うほとんどの人はマーケティングを行っており、これは「マーケティングは世間で言われる”マーケター”だけのものではない」ということです。

なので、マーケターって誰?って感じです。

社内用語としては便利でいいかもしれないですが、社外に出ると共通認識がないので少し危険で、一人歩きしてしまう言葉なんじゃないかな〜?って思います。


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