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死と生の狭間、青森県”恐山”に行った時の話


こんばんは!けいしょーです。


今日は昨年に青森県の”恐山”に行った時の話をします。


恐山とは?

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恐山とは比叡山、高野山とともに日本三大霊山に数えられる霊場です。

地元では「死者の魂は恐山さ行ぐ」と古くから信仰を集めてきました。

仏教によれば死者の魂は、死出の山を越えて三途の川を渡り、次の世界へ向かうとされますが、まさに恐山では「三途の川」や「無限地獄」、「血の池地獄」、「極楽浜」などがあり、死後の世界を垣間見ることができます。

霊的なものに怖さを想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、訪れた人の多くは身が洗われるような清々しさを感じる神秘的なスポットです。

trip note『三途の川の先の世界を疑似体験!?青森の霊場「恐山」』https://tripnote.jp/aomori/osore-zan


写真は私が実際に行った時の写真です。想像する「三途の川」よりもとても清らかで綺麗な印象です。


なぜ恐山に行ったのか?

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私は9歳で父親を18歳で母親を亡くしました。

以来、悲しみを乗り越えたとは思っていますが、どことなく寂しい感情に襲われたり、親が生きていた場合の人生を想像してしまったり、少なからず心残りの感覚がありました。

そんな時に友人からイタコの話を聞きました。

イタコとは死者の霊魂を憑依させ、縁者と対話させる「口寄せ」で青森県で知られています。

つまりイタコに会えれば、両親を口寄せさせて対話することができる、と思いました。

そしてそのイタコが恐山に行ったら会えるという話を聞きました。


恐山に行ってみて

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そして実際に恐山に行ってみました。

期待を胸に行ったことと裏腹に、当日はかなりの土砂降り。

写真を見ればわかる通り、地獄のような場所でした。

山道が険しく雨のせいで滑り、行く手を阻まれている気がしました。


私としては「イタコに会ってみたい!」と浅はかに思っていたこと、友人としてはちょっとした観光気分で行ったことが起因したのか、恐山に住む霊たちに拒否されたのかと思うほどの劣悪な環境でした。

私個人としては両親を哀れんで来るには「まだ早いぞ!」というメッセージにも思えました・・。


多土砂降りの中、1周して急いで友人と共に車に戻りました。

お互い思っていたことは一緒で

「軽い気持ちで行ったせいかな・・」

と目を合わせて言い合いました。


雨が上がれば驚くほど綺麗な場所

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そんな感じで反省していると、雨が急に止みました。

好機と捉え、再度出向いてみました。

そこは数十分前にみていた地獄ではなく、とても美しい風景が広がっていました。

言葉でココがすごいという訳ではないですが、神秘的な感覚がするのです。

霊場だから霊に取り憑かれる・・とか思う方もいるかもしれませんが、恐山の霊はそんな感じはしません。

むしろ暖かく見守ってくれるような、そっと包んでくれるような感覚を味わえたので、生者を支えてくれる優しい霊がいるように感じました。

(あくまで私個人の感覚ですが)


いろんな想いを持って恐山に訪れる人がいます。

私のように大切な人を亡くし想い更ける人が多いと思います。


ただ、中には息子を若くして亡くしてしまった方も多く訪れているようです。その証拠として、石を積み上げて作る石塔がいくつもみられるからです。

「賽の河原」という逸話があり、子どもの成仏と石塔は密接に関係しています。

その石塔一つ一つ眺めるたびに、恐山に来て子どもの成仏を願いながら石を積み上げる父母の像が浮かびました。

コトバンク『賽の河原』https://kotobank.jp/word/%E8%B3%BD%E3%81%AE%E6%B2%B3%E5%8E%9F-508276

そのほか、考えさせられる風景はいくつもみられました。

言葉で説明するよりも実際に行ってみることが良いと思います。


肝心のイタコは?

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写真をみて察したかと思いますが、イタコには会えませんでした

調べてみるとイタコは年中恐山にいるわけではないようです。

いつ来るのか知ろうと思えば知れるとは思いますがあえて調べるようなことはしませんでした。

なんだか「まだ会わないよ!もっと頑張れけいしょー」って親に言われている気がしたんですよね。

いつか会うその日までにいろんな経験をして面白い話ができるその日までイタコに会いに行くのは辞めようかと思います。


ちなみに写真は恐山の近くにある休憩所で食べた山菜そばです。

普通にうまかったので訪れる方は是非とも立ち寄ってみてください。


今回はこんな感じで終わります。

次の記事も読んでくださいね!


それでは引き続きよろしくお願いします!



けいしょー

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