見出し画像

サクセスとサポートで扱うデータの性質の違い

※この記事はfreee Success Advent Calendar 2021の8日目のエントリーです。

freeeでデータアナリストをしているkeishoと言います。特にサポート領域の分析をしていたのですが、最近、サクセス領域の分析も始めました。
今日はそこで気づいた「サクセスとサポートで取り扱うデータの違い」について書いてみたいと思います。

サクセスとサポートの視点の違い

まず、データの違いに入る前に、課題の捉え方について、サクセスとサポートで現状は以下のような違いがありそうだなあ、と私が考えていることを紹介します。

課題の捉え方:サクセスは時系列に、サポートはプロダクト・機能に横断して考える傾向がある

例えば、サクセスにおいては「小規模法人の会計ユーザーがonboarding時に抱える課題は何か?」などが話題になりやすい一方、サポートにおいては「ユーザーの問合せ時の解決率が低い課題は何か?」などが話題になりやすい印象です。

とはいえ、現状のfreeeにおいては上記の傾向があるというだけで、普遍的に通用するかは分かりません。また、サクセスだからといって領域横断で考えることをしない訳ではなく、サポートだからといってユーザーの体験に沿って時系列に考えないという訳ではありません。ただ、現時点ではそういう風に課題を捉えにいく傾向があるなあ、というだけです。(組織の形に影響を受けている気がする。というか、そもそも上記も違う人は違う景色を見ているかもしれない。あくまでも個人の見解。)

サクセスとサポートで扱うデータの性質の違い

さて、上記のような考え方の違いがあるため、サクセスに来て考慮を要したのが時系列データの取り扱いです。例えば、サポートの場合、問合せ量が多い課題に対して施策を打ち、その効果を見ようとすれば、「施策前後の問合せ量の変化」を計測すれば事足ります。しかしながら、サクセスの場合、例えば、onboarding時の課題に対して施策を打ち、その効果を見ようとすれば、「施策前後で対象のユーザーがどれだけonboardingフェーズからadoptionフェーズに推移したか」などを見ていく必要があります。
前者は、極端な話、施策前1日と施策後1日を比較することで効果の速報を出せる一方、後者は、施策前と後でそれぞれ一定の幅を持ってユーザーの状態変化を計測しないと効果が見えないというのがネックです。また、一定の幅を持つことで外部要因が入り込む余地を多く生むため、施策の直接的な効果を測ることも難しくなります。
もちろん、サクセスの効果をユーザーの状態変化でなく、もっと直接的に施策の影響が出る部分で評価すれば良いという話もあると思うのですが、やっぱり、最後にはユーザーの状態がどう変化したか見たくなるんですよね...。

以上、freee Success Advent Calendar 2021はまだまだ続きます。12/25までよろしくお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?