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黄色い笑顔

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は黄色と声について。

黄色い声というと

声の表現に「黄色い声」があります。
主に女性や子どもの甲高い声を指す言葉で、よく聞く言葉です。
好きな芸能人などが目の前にいる喜びと興奮が、鮮明に伝わる表現だなと思います。
キラキラした声と笑顔が思い浮かびますね。

色彩の観点から、黄色が「高い音」の色として使われる理由として、
・同一トーン内で最も明るい色だから
・明るく華やかなイメージだから
・子どもをイメージさせる色彩だから
などが挙げられます。

ほかの色相で考えてみると、
「赤」だともっと激しい感じがするし、
「緑」だと心穏やかになるような語り口、
「青」だとちょっと冷めたような感じ。
なるほど黄色が適任な感じがしますね。

色々調べると、
「江戸時代後期に一時的に流行したものから残った」
「読経の音程を記す際に、高い音に黄色で印をつけた」
などの歴史的な背景もあったりするみたいですね。

フランス語だと違う雰囲気に

先日、エルバンのインクのお話を書いた時に、
『黄色=jaune』『緑=vert』と、単語から色相が連想しにくいとご紹介したのが、この話を書いてるきっかけです。

色々調べてるうちに、フランス語で『黄色い笑い(rire jaune)』という表現は『作り笑い』という意味だというのを知りまして。
同じ黄色でも、日本語の表現と与える印象が全然違うのが面白いなと。

フランスでは、黄色にはネガティブな印象があり、『悲しい、病気、欺瞞』などを連想させるそう。
日本では愛想笑い…というか、微笑むことで好意を示しますが、
「親密でもないのに、作り笑いするのは不審な感じがする」と受け取られます。
けっこう強めのネガティブ表現なのが分かりますね。

文化の違い

国や文化が変わると、色のイメージが一気に変わる。
認識や感じ方の違いが分かりやすい例の一つでした。
色を通して、文化や慣習に触れるのもまた一興だなと思います。
今はなかなか海外に行きにくい世の中ですが、いつか知識を経験に変えるタイミングが来るといいですね。

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