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色を使ったゲーム『Hue』

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日はちょっと毛色を変えて、色を使ったゲームのお話。

Switchで出ている『Hue』という作品

Nintendo Switchで出ている2Dアクションパズルゲームで、タイトルは主人公の名前であり、「色相」を表しています。
ダウンロード専用(だと思う)ので、なかなか見かけないと思いますが、よく考えられたパズルゲームです。
ほどよいボリュームで、1~2日あればクリア可能です。

簡単なあらすじ

主人公はモノクロの世界に住んでいます。
そんな世界で、彼の母親は色彩を研究していました。
ある時、母親が失踪してしまいます。
主人公は行方不明になった母を探すため、母の研究成果である色彩の力を使って冒険の旅に出ます。

色を使うってどういう事?

右スティックを動かすと、カラーホイールが出てきて、方向入力で色を選べます。全部で8色(スティックの8方向に対応)。
すると背景の色が選んだ色に塗りつぶされるという仕組みです。

赤を選べば、真っ赤な背景に。
緑を選べば、明るい緑の背景に。

最初は使える色に制限がありますが、次第にアンロックされて切り替えできる数が増えていくので、レベルアップ感ありますね。

道を進んでいくと、様々な障害物が行く手を阻みます。
こんな感じでブロックで通れなかったり。

※画面そのまま使えないので、自分で作ったざっくりイメージです

ですが、障害物と同じ色に背景を変えると。

うっすらと元の障害物を破線で表してみました。

その障害物は同化して存在しない…という事になります。
背景の色を変えることで、物体を消したり出したりすることができるというわけです。

色による認知

認知が色彩にフォーカスされ、うまくゲーム的に落とし込まれているのが凄いなと感じました。

現実世界は三次元であり、
赤い部屋にリンゴがあっても陰影がついて、リンゴは存在し続けますが、
二次元に描かれた単色のリンゴは、同じ色に囲まれると溶けてしまいます。
色という条件だけで、認知がゆがむのが面白くて、胸を鷲掴みにされました。

立ち止まって切り替え、進んでいくような場面もありますが、
ジャンプ中に色を切り替えたり、湧き出るインクで物体の色を変化できたり、切り替える順番があったりと、意外とアクション性が高く頭も使える作品でした。


【余談】SwitchのJoy-Con

手持ちのSwitchをカバー画像に使いましたが、左右のJoy-Conは別々のセットから、好きな色である「紫と黄色」を選んで挿してます。
本来ない組み合わせですが、個人的にはお気に入り。

…と言いつつ、あまり携帯しないし、テレビモードの時はプロコンしか使わないので、ただの飾りになっていますが。
文中の参考イメージもそれに合わせて紫と黄色にしてみました。


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