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「海外論文SURVEY」100回記念!:記事と紹介論文リストの公開

『経済セミナー』2021年8・9月号にて、連載中の「海外論文SURVEY」コーナーが、なんと、【第100回】を迎えました!

このコーナーは、第一線で活躍する若手研究者の方々に、最先端の注目論文をコンパクト&ノンテクニカルに紹介していただくコーナーです。これまで多くの皆さまにお読みいただき、またご執筆をいただき、本当にありがとうございました。まだまだ続けていきたいと思っています。

■祝・第100回!

記念すべき100回目は、「男女格差を大きく感じている人ほど、ジェンダー政策を支持するのか?」と言うタイトルで、奥山陽子先生(ウプサラ大学経済学部助教授)にご執筆をいただきました。

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紹介している論文は以下で、「人々の男女格差に対する温度差は、ジェンダー関連政策の支持率にも影響するのだろうか?」「男女格差を大きいと認識している人ほど、政策努力が必要だと考えているのだろうか?」という問いに対して、緻密な実験デザインを通じて答えた実証研究です!

Settele, S.(2021)"How Do Beliefs about the Gender Wage Gap Affect the Demand for Public Policy?" American Economic Journal: Economic Policy, forthcoming.

記事の内容は、以下の弊社ウェブサイトでも公開中です。ぜひご覧いただけたら幸いです!

ところで、奥山先生といえば、2021年8月20日付の『日本経済新聞』にも、「男女均衡参加、再生への鍵 民主主義の未来」を寄稿されています!

この記事の中ではスウェーデンで導入された性別に基づく「クオータ制」を分析した研究についても触れられています。クオータ制は、女性議員の比率を引き上げる有効な手段として注目されており、議員の候補者や議席の一定比率を男女それぞれに割り当てるという仕組みです。

実はこの研究についても、「女性議員比率引き上げを目指す クオータ導入の意外な効果」と題して、海外論文SURVEYコーナーで奥山先生にご紹介頂いており、公開しておりますので、あわせてぜひご覧下さい!

■「海外論文SURVEY」のはじまり

現在連載されている「海外論文SURVEY」は、実は第2期で、「第100回」というのは、この第2期のスタートから100回ということになります。

第1回が掲載されたのは、『経済セミナー』2008年4月号で、近藤絢子先生による「社会実験による近隣効果の検証」 という記事で、Jeffrey R. K., Liebman, J. B. and Katz, L. F. (2007) "Experimental Analysis of Neighborhood Effects," (Econometrica) をご紹介いただいた記事でした!

以下の安田洋祐先生のブログでも、第2期スタートと第1回のことを触れていただいていますね!

■これまでの記事+論文リストを一挙紹介

第100回を機に、これまでの記事の執筆者記事タイトル紹介論文タイトルを、一挙にスプレッドシートにまとめて公開しました。ご案内とシートは、以下のサイトでご覧いただくことができます。

なお、最近の「海外論文SURVEY」は、本誌掲載後にウェブで公開も行っておりますので、公開されている記事についてはそのリンクも付けています。元論文にも紹介記事にも簡単にアクセスできるように整備しているので、ぜひご利用ください!(公開記事は【こちら】からもご覧いただけます)

サポートに限らず、どんなリアクションでも大変ありがたく思います。リクエスト等々もぜひお送りいただけたら幸いです。本誌とあわあせて、今後もコンテンツ充実に努めて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。