大人になる、は肌感で掴め
『1ヶ月半』
これは、私の人生の(恐らく)最後の学生時代という名のモラトリアムの残量を表す悪魔のワードである。できることなら、言いたくもない。見たくもないね、アーーーーー((チラッ))
ピチピッチの18歳、都内(に本キャンパスのあるサブキャンパス在籍の)女子大生という肩書きを手にし、はしゃいでいた私も早いもので23歳になった。大学の校舎には、「洒落っ気」を演出する為にこれでもかというほど蔦が絡まっているが、その蔦が枯れるまでに彼氏ができなければ大学4年間彼氏ができないというジンクスに怯えていた一女だったあの頃が非常に懐かしい。
まぁ、友人たちはみな、蔦が枯れた後に「蔦枯れちゃった〜⭐️ヤバァイ」とぼやきつつも、きちんとどこかの段階で彼氏ができていたので、あのジンクスを忠実に体現したのは、私のみである。「一緒に、彼氏できなくても楽しんでいこうね!」とかいう約束とヤツラの「ヤバイ」は全てフェイク。私こそがリアルという事を忘れるなよ、当時の自分。
しかし、ジンクスに忠実な素直さこそ、私に備わった伸び代である。先日ちらっと読んだ「入社一年目の教科書」には、素直な奴ほど伸びる、と言わんばかりの文言が書いてあった気がするので、私こそが期待のルーキーという認識で間違い無いだろう。
そんなことはさておき、10代の頃と比べて、今の私は確実に「大人になったなぁ」と思う瞬間が増えた。
10代の頃は、ロックンロールだった。人と違うことこそが己の使命だと信じて疑って居なかったし、Twitterのイイね!は最低50からという謎のポリシーを持って居た。髪の毛は鮮やかな紫や青を混ぜ込んだ謎カラー。当時の私は、カラバリの豊富さが褒められるのは、リクシルの壁紙サンプルくらいだという常識を知らずに生きて居た。
人は私の事を「志茂田景樹」と呼んで居たが、およそ女子大生とは思えないあだ名がついたことにむしろ、得意になって居たあの頃の自分のパンクな精神が怖い。
それが、今や髪の毛は黒色からブラしたく無いし、耳に痛いEDMは聞くことが減った。シティポップ的な要素を盛り込んだオサレシンガー代表のマックデマルコに落ち着く日が来ようとは誰が想像しただろう。
似ている芸能人も「氷川きよし」になった。今では非常に穏やかな日々を送っていることの証だ。
ああ、こうして一歩一歩大人になっていくんだなぁ。とその現実を静かに受け入れつつ、いつまでもドリーマーで居たいヨォ!有名人に何かのはずみになりたいヨォ!!!と私の中のピーターパンが地団駄踏みながら号泣しているのもまた事実。
その板挟みに悩み、いや、いささか悩みすぎだのかもしれない。
最近、吹き出物が止まらない。
元来、私は敏感肌である。
思春期時代は思春期ニキビに多少は悩まされた。が、大抵は、すぐに治る軽度のものだったし、まして、クレーターやニキビ痕になるなんて考えもしなかった。ここ最近、マジでニキビの質変わった!!!と驚きの報告をしたい。(誰に?)
中学時代、非常勤講師がいた。名をS先生と言ったが、彼はクレーターがあった。それに加えて、己のことを「俺ってばぁ〜〜」と呼び、クセの強さがもろに露呈するタイプの先生だったので、生徒からの評判は頗る悪かった。でも、彼は、生徒が問題を正解するたびにステッカーをくれる根はイイ奴だった。今なら彼と友達になりたい。
しかし、癖は強かった。それをイイことに、お調子者だった私は、「S先生はクレーター、でもステッカー、くれーたー♪」という自作ラップを作って彼のおそらく悩んでいる部分をネタにし笑いを取るという、最低な行為を働いた。今この場を借りて全力の謝罪をしたい。
S先生、大変申し訳ありませんでした。
加えて、当時の私に、大人のニキビの恐怖を思い知れ!!と怒鳴った上で、3発ほど殴ってやりたい。それから、ラップはフロー韻内容、全て重視されそれでラッパーだということも覚えとけと言いたい。
ここ最近の話である。何をしても、大人のニキビに対抗できない。できては消え、できては消え、だったニキビが今は同じ場所にどしりと鎮座し、動く気配がない。時折、火山の噴火を思わせる炎症を起こし、顔というキャンパスに白い点が現れる。
さらには、ニキビが痕になってしまい、まるで火星の表面の如く深い深いヒビが肌に入ってしまった。これは、過去の己の行いに対する贖罪だろうか。それならば甘んじて受け入れるより仕方ない。
イヤだよおおおおおおおお((大号泣))
スキンケア頑張る系の YouTuberの肌は陶器のようにすべすべで、しつこいニキビに悩んでました!と言いながら過去の写真をアップロードしていたが、ん???現在の自分のよりマシじゃね!?ということに気づいてしまう私の勘の良さはそこらのガキよりも上手である。もう何を信じていいのかわからなくなり、人間不信に陥る5秒前である。
大人になるっていうことは辛いよ、と過去オトナたちは口を揃えて教えてくれたが、その中に、マジで吹き出物治んなくてぴえん、は入ってなかった。
子供達よ、よく聞いてくれ、顎周辺、口周り、Tゾーンにニキビが常駐し始めたら、あんた、それ、オトナの仲間入りだよ。ビール飲めないのはまだまだコドモだね!って言ってくる奴がいたら、見せつけたれ、その肌荒れを。そして、吹き出物に悩まないなんてコドモだねってマウントを取り返せ。
つまらない事でマウント合戦になる事、それすなわちオトナだから!!!!
そして、覚えておいてほしい、「メディヒール」というパックの名前をね。
独断と偏見に満ちたオトナの定義をぶちかまし、大変失礼いたしました。
私も文字通り、肌で大人になってきたことを感じている春先の今日この頃。肌が水分を吸収できなくなりつつあるのと同時に、私もいつまでもモラトリアムの甘い汁を吸うことは許されていない。つまるところ、スキンケアと労働に気合を入れなくっちゃな(小並)
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