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楽譜を書く人、売る人、買う人、みんなが幸せになれる方法ってなんだろう?

こんにちは♬
糖質控えめ生活をしているはずなんですが、ついに大好きなはるみの出荷が始まってしまって、スーパーでお安く見かけてしまったがために毎日2個は食べてしまう意志の弱いいわたです。


昨日Twitterで「楽譜コピー問題」が話題になっていました〜。
多分、最初は福見さんのツイートだったと思うのですが・・・

これに対してリプライした方のツイートが、まあいわゆるプチ炎上してまして、結局削除されてしまいましたね。
どんな内容だったかというと、
「楽譜を買うのが当たり前というのはわかっているけど、少人数のバンドで演奏するにあたって楽譜を全部購入していると(バンドの財政が)破綻してしまいます」
というのが要約した感じかな。。。

多分悪気があって書かれたわけじゃないと思います。
そこが大きな問題で炎上したわけなのですが。

色んなバンドにお世話になってますし、一般バンド事情も、学校事情も、色々わかりますよ。
色々わかるうえですけど、これどうにかなんないのかなあ〜って。

多分色んな方が考えてると思うのです。
書く人も、買う人も、売る人も。


書く人にとって、1番嬉しいのは、「楽譜が売れること」です。
売上の何%かが自分のもとに入ってきますし、私みたいに出版駆け出しの作家さんとかはJASRACと信託契約をしていない作家さんもいるので(※)演奏されても演奏使用料っていうのが入ってこない方もいらっしゃるのですよ。(※この件に感してはまた後日書きますが、今回の1件でつぶやいたことに反応してくださった方のおかげで色々わかったので近々また報告します)

もちろんJASRACに登録されてる作家さんは演奏使用料も入りますので、演奏していただければ印税が入ってくるという形になりますので、コピーしたものでも演奏されればお金は入りますが、やっぱり楽譜を買っていただけたほうが嬉しいですよね。


買う人にとっては、やはり色んな曲を演奏したいですし、一般バンドですと対外演奏も多いでしょうから、人気の楽曲や新しいものを演奏したり、または古くて手に入らない楽譜もどうしてもプログラムに組みたい!と思って東奔西走して楽譜を手に入れられたりすると思います。
後者の場合は、もちろん原譜で演奏して欲しいですが、絶版しているものなど、どうしようもないじゃないか、というのもすごくわかります。。。

私の場合は前者でも後者でも、どうにもならない時は自分で書くという手段を持っているため(笑)自分で書いてしまいますが。
それでも、書くことにも著作権の許諾が必要なので、すべての楽曲が書けるわけではないんですよねえ。
(最近もひとつお蔵入りになりましたしね。。。)

そして買う人にとってはもう一つ、編成の問題もありますね。
例えば大所帯のバンドの場合、普通のセットでは枚数が足りませんから、原譜をコピーして使うより他はないというところもあります。
これは売る側の問題でもあるのでまた後ほど書きますが、コピーをして、自分の団体で使う分には今のシステムでは容認するしかないところだとは思います。

オーケストラでは原譜を使うところが殆どだと思います。
プルト増しとかでパート譜も足して買うこともできたりしますしね。
吹奏楽の世界は・・・コピー譜しか見たことがないような気さえしますね。
原譜は保管用で、使うのはコピー譜、というのが一般的なんじゃないでしょうか。
でも本来は、演奏するなら原譜を使わないといけないですよね。
ピアノもそうですし、本来ならば「自分の使う楽譜は自分で買う」というのが当たり前なんですよね。

コンクールなどでは「原譜使用のこと」と表記されていたりします。
ピアノの譜めくりとか大変なんですが、著作物を守るためには致し方ない部分ですね。


そして売る人

多分出版社さんはすごく頑張って楽譜の価格設定をしてくださってると思うのです。
(私の楽譜を出させていただいているASKSさんはおおよそは自分で価格設定させていただけます)
それにしたって、作家さんが決めているとしても安すぎます。
何日もかけて耳コピしたものを、吹奏楽であれば20種類近いパートに分けて、サウンド作りをして、とにかくものすごい時間と労力がかかっていると思います。
普通に作家さんに書いてもらったらものすごい金額ですよ。
印刷だって、製本だって、けっこうな価格です。
でも、それをより多くの人の手に届くように今の価格なんだと思います。

買う側からすると、オケ譜のようにパート譜やスコアの個別売りがいいねっていう意見があったりもします。
売る側からするとどうなんでしょう・・・ストックしておくのも曲によるでしょうし、だからといって注文が入るたびに一枚一枚印刷するのもコストがかかるし・・・人件費もかかるかもしれませんね・・・。
どちらにしろ、今の吹奏楽譜のシステムでは対応が難しいことなのかなあと思います。


何とか需要と供給がバランスよく行く方法、ないのかなあと考えてしまいます。
でも、ちゃんと対価を払うっていう概念というかモラルと言うか、そういうのが楽譜の世界でも当たり前になって欲しいな〜って思います。
自分が楽譜を作って売る側になったから思うことなんですが。


みんなが幸せになる方法って、なんだろう?

ではまた。ばいば〜い!


トランペット奏者、作編曲家の岩田恵子と申します。 お仕事の話やトランペットの奏法などについて色々と発信していきます♬