見出し画像

トランペット奏者が個展をやります。何で個展?

こんにちは!
トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。

久しぶりのnoteです。1人でも多くの方に見ていただきたいなあと思って、いつもはブログ(https://iwatakeiko.com)に書いているのですが、今日はnoteに書くことにしました。

来る2021年2月19日に「岩田恵子個展I〜全部いわたコンサート」というコンサートを開催することになりました。
そのタイトル通り、トランペット生演奏はもちろんのこと、企画・構成・作曲・編曲・MC・そしてピアノ伴奏や伴奏打ち込み音源など全て自分ひとりで行ない、舞台上に立つのは自分だけ、という企画を立ち上げました。

今回はそのコンサートを開催するまでの経緯や、想いをここに書きたいと思います。

コロナ禍、音楽家がどう乗り越えるか?

このコロナ禍、たくさんの芸術家が打撃を受けました。
仕事がゼロになった友人・知人も少なくはありません。
音楽家は仕事の減少だけでなく、仕事のやり方そのものも変化を余儀なくされました。

私は幸いにもお仕事は自粛期間中もいくつかあり、演奏することも減ったりはしたもののあまり大きな打撃もなく、そして何より家人がコロナ禍にあまり影響のない業種の会社員だったこともあってこの1年乗り切ることができました。

しかし演奏会は軒並み中止や延期がいまだ続いており、今まで通りの活動はできないままです。

文化庁の助成金もあり、何かコンサートをしようと考えましたが、来ていただくお客様の感染リスク、また運営側の対策に関しても色んな現場を見てきましたが正直、「自分がやるのは大変過ぎるなあ」と感じていました。

ステージに立つ人数が増えると、それだけでも対策が増えます。
お互いの意識はもちろんですし、生活に関しても細かく気をつけていかなければなりません。それはステージに立つ人だけの話ではありませんが。

ちなみに「何もしない」という選択肢もありました。
昨年は自主的な企画はひとつも行わず、とりあえずどんなふうに運営していくのがいいのかというのを色んな現場で学んできました。

しかし、ワクチンが普及したからと言って完全に「今まで通りの生活」というのができるのがいつになるのか、1年後なのか、2年後なのか、そう考えると「いつまでも動かないままでは状況は変わらないな」と思ったのです。

自分は前述の通り、多少は恵まれた環境にいることができましたが、やはり今後も今まで続けてきたこの仕事をしていきたいですし、そして何より自分の演奏で笑顔になっていただけた方たち、感動してくださった人たちにまた自分の演奏を届けたい、と思っているのです。

このまま動かない、動けない状態では絶対に前には進めない。
やはりリスクがあったとしても、一歩前に進むためには「今しかない」と考えました。


一番感染リスクが少ないコンサートの形を求めて

2020年中は色んな編成でのコンサートに参加させていただきました。
ロックバンド、ビッグバンド、金管五重奏、吹奏楽など、様々な編成で参加させていただいてきましたが、やはり人数が増えるとそれなりに大変です。
コンサート終了後も2週間は気が抜けないですし、本当に昨年コンサートを主催された方々には頭が上がりません。
とても大変なことだったと思います。

さて、色んな編成でのコンサートを経験して思ったのが、自分ひとりで運営する場合、できるだけ最少人数がいいのではないか、ということです。

そう考えると「リサイタル」という選択肢が生まれました。
リサイタル・・・若い人たちには「絶対やったほうがいいよ!」と薦めるものの、自分はやったことがないという笑
お恥ずかしい話ですが、やはり1人で演奏することに対しての恐怖のほうが大きかったんです。
練習時間の確保や、スタミナの問題など、自分に課題が山積みでそれどころではなかった、というのが本音です。

普段から家のことなどもありあまりたくさん練習時間を確保することができません。
もちろん請け負った仕事はきちんとやります。
ただ、その請け負った仕事だけでいっぱいいっぱいだったのも事実です。

しかし近年、自分や生徒さんの奏法の研究を進めているうちに、今ならできるかな、という気持ちが芽生えたのもあり、コロナ禍がなかったとしても「やってみようかな」というのは近年考えていました。

そこに来てこのコロナ禍です。
演奏会そのものを開催することもリスクが有り、その中で自分がどうやって対策を立てていくか。
共演者がいる場合どうしていけばいいか。
演奏以外の課題が山積みだったので、ひたすらに考えました。

その結果、

なんだ、1人でやればいいじゃん

という結論に達しました!笑

もちろんスタッフはお願いしなくてはなりませんが、
舞台上に1人であれば、自分さえ気をつけていれば開催できる。

人を疑うわけではないのですが、例えば複数人でのコンサートの場合、やはり「自分以外の共演者の体調」も気をつけなくてはいけないことの一つに入りますし、
何より一番リスクが高いのが「もし共演する誰かが濃厚接触者や発熱があった場合どうすればいいか」ということだったんです。

リサイタルだった場合にしても、自分とピアニストさんとの共演になりますが、ピアニストさんに万が一のことがあった場合・・・どうにもできないですよね。
中止の選択肢しか出てきません。

室内楽であったとしても、もしメンバーに・・・と考えたらきりがないので本当は考えるべきではないことだと思うんですが、
色んな面でのリスクを考えた時、自分ひとりで解決するほうがいいのではと考えました。

そこで、自分のルーツを遡りました。
自分が最初に音楽を始めたのはピアノ。
数年に一度ですが、生徒さんだったり誰かの伴奏をしたりします。
一応、小学生の時ですがコンクールにも入賞歴もあり・・・

もちろん練習してないのでちゃんと練習しなくてはいけないのですが、ピアノも弾けないことはない。
そしてずっと続けてきた編曲、作曲もストックがあり、世に出してないものもある。
さらに言えばこの1年YouTubeをやったことで培った録音スキル、DTMなども活かせないだろうか、と。

そう考えた時に前述の「なんだ、1人でやれるじゃん」という結論に達したわけです。

個展、という形

コンサートの形が決まった時に、「岩田恵子リサイタル」でも良かったんですが、リサイタルとはちょっと違うなあと思ったのです。

ちなみにリサイタルの定義とは、

>コンサートは複数人で行なうこと、
リサイタルは1人で行なうこと

だそうです。

なので、リサイタルと言えばリサイタルなんですが、それにしたって自分で伴奏して自分で作曲して自分で編曲して自分だけでアンサンブルをするなんてコンサートはあまり見たことがない。

リサイタルの中に自作自演が組み込まれたりすることはありますが、トランペットのような単音楽器ではなくピアノだったり、作曲家さんの場合は自作曲を他人が演奏するということもありますよね。

ということを考えた時、頭に浮かんだのは「個展」かなと。

自作品はもちろんのこと、動画も流したりしますし、なんならこの「いわたけいこ」自身が自分の作品であったりもします。

トランペットを吹くいわたさんも、YouTubeをやってるいわたさんも、曲を書くいわたさんも、司会をするいわたさんも、ドラムを叩きながらトランペットを吹くいわたさんも、全て私がプロデュースした作品です。

という訳で、コロナ禍で思いついてしまった「岩田恵子 個展」を開催するに至りました。

生演奏と、配信

基本的に生演奏を会場に来て楽しんでいただきたい!という思いはもちろんあるのですが、
緊急事態宣言が出ている地域もあり、静岡県もあと一歩というところまで来てしまっています。
外出だけでもリスキーですし、また遠い地域の方もいらっしゃると思います。

もちろん生演奏を聴いていただきたいのですが(しつこい)、せっかくYouTubeがチャンネル登録者1000人、総再生時間4000時間を超えて収益化が始まったのもあるので、

無料ライブ配信をしたいと思います!

え?有料配信じゃないの?というご意見もいただきました。
もちろん、そうしたい気持ちはありました。
ですが、それ以上に「もっとたくさんの方にこんなへんてこな(面白い)ことをやってるやつがいるぞ!」というのを知っていただきたいんです。

そして遠くの友人知人たちにも見ていただきたいなあという思い、感染リスクを考えて足を運べない方もいらっしゃると思います。
なので、一番手っ取り早く一番簡単に視聴することができるのがYouTubeだなと。

そして、もし、もしも演奏を見て「楽しい!」と思っていただいたり、そしてこのnoteを読んで応援したい!と思ってくださる方がいたらぜひ「投げ銭」をしていただけると嬉しいです!
YouTubeのスーパーチャットでもいいですし、別途チケットを販売しているサイトでも「リターン付き」投げ銭「リターンなし」投げ銭とご用意させていただく予定です。

いま音楽家は生きていくために必死です

私を含め、昨年からの世の中の動きに翻弄され、音楽家は必死に生きています。
(もちろんそれは音楽家だけではありません)
配信をしてみたり、発信をしてみたり、色んなことを慣れないながらも挑戦している方たちはたくさんいます。

遊んでいるように見えるかもしれませんが、音楽家とはそういう生き物で、見た目には絶対に苦しんでいるところを見せません。
それは職業柄、演奏を聴きに来てくださったお客様に「日常とは違う空間を届ける」職業だからなのです。

自身がどんなに苦しくても舞台人は来てくださったお客様のために全力で喜んでいただこうとします。

でもみんな生きていくために必死です。

私だけでなく、色んな音楽家が色んなことに挑戦しているのを見て、お気に入りのアーティストさんがいたら是非応援してください♬


という訳で、岩田恵子個展に興味を持ってくださった方、是非来場して楽しみたい!という方はチケットはこちらから購入できます↓

個展についての詳細はこちら↓

配信はYouTubeチャンネルにて行ないます。
是非チャンネル登録よろしくお願いします!

ではまた。ばいば〜い!

トランペット奏者、作編曲家の岩田恵子と申します。 お仕事の話やトランペットの奏法などについて色々と発信していきます♬