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【書評に出た本】2022年12月

「紀伊國屋じんぶん大賞2023 読者と選ぶ人文書ベスト30」の第17位に『地下出版のメディア史——エロ・グロ、珍書屋、教養主義』が選出されました!

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そのほか、12月は毎年恒例の『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』の「ベスト経済書ランキング」に弊社書籍が複数選出されるなど、話題の多い月でした。以下にて書評掲載された本を紹介します。

■リチャード・J・キング 著/坪子 理美 訳【著】『クジラの海をゆく探究者(ハンター)たち 上・下——『白鯨』でひもとく海の自然史』

白いクジラを追って捕鯨船が世界の海を冒険する物語『白鯨』、その豊かな内容を現代の自然科学の水準で検証し、読み解きながら、人間とクジラの長い営みから得た知恵を現代に蘇らせる!

『日本経済新聞』  2022年12月10日(32面・読書面)に書評が掲載されました。評者は森山和道氏(サイエンスライター)です。本文はこちら(※有料会員限定記事です)

↓著者のキング氏に、本書執筆の経緯や背景についてご寄稿頂きました。

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■近藤 祉秋【著】『犬に話しかけてはいけない――内陸アラスカのマルチスピーシーズ民族誌』

内陸アラスカではかつて「犬に話しかけてはいけない」という禁忌があった――。
本書は、マルチスピーシーズ民族誌と環境人文学の視点から、フィールドワークを通してアラスカ先住民の人々と「自然環境」との関わりを描く。
内陸アラスカ先住民の人々は、動植物や精霊、土地との関係性のなかで息をひそめながら暮らしてきた。「人間」が問い直されている今、彼らの「交感しすぎない」という知恵から「自然との共生」を再考する。

『朝日新聞』 2022年12月24日(読書面)「書評委員が選ぶ「今年の3点」」にて、磯野真穂氏に選んでいただきました。
『毎日新聞』 2022年12月24日(23面・今週の本棚)に書評が掲載されました。評者は、持田叙子氏(日本近代文学研究者)です。
『図書新聞』 2022年12月24日(第3572号)(9面)「22年下半期読書アンケート」にて、奥野克巳氏(文化人類学)の印象に残った3点に選んでいただきました。
『週刊読書人』 2022年12月16日号(第3469号)6面に書評が掲載されました。評者は古川不可知氏(九州大学大学院比較社会文化研究院講師・文化人類学)です。本文はこちらから
『週刊読書人』 2022年12月16日号(第3469号)<令和4年 2022年の収穫!!>にて、菅啓次郎氏(明治大学教授・比較文学・詩人)に選ばれました。

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■大尾 侑子【著】『地下出版のメディア史——エロ・グロ、珍書屋、教養主義』

近代日本の誇る教養主義の「裏通り」を一望する!
これまで閑却されてきた非公刊の軟派出版(性風俗、猟奇、犯罪を取り扱った刊行物)とその版元に注目し、教養主義の言説空間との関係性から捉え返すことで、地下出版界をメディア史的に体系化する。

『週刊読書人』 2022年12月16日号(第3469号)<令和4年 2022年の収穫!!>にて、柴野京子氏(上智大学教授・メディア論)に選ばれました。
『本の雑誌』 2023年1月号(no.475) 【特集・2022年度ベスト10】の「私のベスト3」にて、内堀弘氏の「私のベスト3」(p.83、84)に選出していただきました。

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■オリヴィエ・ブランシャール、ダニ・ロドリック【編】/月谷 真紀【訳】吉原 直毅【解説】『格差と闘え――政府の役割を再検討する』

サエズ、ズックマンなどピケティの共同研究者をはじめ、世界トップクラスの経済学者が格差論を論じあう。
ピケティ『21世紀の資本』以降、格差をめぐって理想論や抽象的な正義の問題ではなく、具体的な対策が期待されるようになってきた。その役割として政府による政策の力が見直されるようになってきた。
世界トップレベルの経済学者を中心に、格差の現状、その弊害から具体的な政策論の意見を闘い合わせたシンポジウムの記録。

『読売新聞』 2022年12月25日(11面・本よみうり堂)「読書委員が選ぶ「2022年の3冊」」にて、 牧野邦昭氏(経済学者・慶應義塾大学教授)に選んでいただきました。
『週刊東洋経済』 2022.12.24-12.31 合併号(p.224)「ベスト経済書・経営書」2022年ランキングで、5位に選ばれました。推薦者は枩村秀樹氏(日本総合研究所調査部長)、原田泰氏(名古屋商科大学ビジネススクール教授)です。
『週刊ダイヤモンド』 (2022.12.24・31新年合併号)P.214~P.221にて2022年「ベスト経済書」ランキングの21位 に選んでいただきました。

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■河野 龍太郎【著】『成長の臨界——「飽和資本主義」はどこへ向かうのか』

ローマクラブの『成長の限界』から50年、世界経済は新たな局面に突入している。地球風船は永遠の繁栄が続くという幻想を極限まで膨らませ、いつ破裂してもおかしくない緊張の中を漂っている。現状はもはや維持できないのか? 新しい秩序はどう形成されるのか? 著名エコノミストが経済・金融の視点からのみならず、政治学・歴史学・心理学などの知見も交えて現況を怜悧に分析し、迫り来る次の世界を展望する、読み応え十分の一書!

『日本経済新聞』 2022年12月24日(読書面・31面)「エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10」の第9位に選ばれました。
『週刊東洋経済』 2022.12.24-12.31 合併号(p.223)「ベスト経済書・経営書」2022年ランキングで、2位に選ばれました。推薦者は矢嶋康次氏(ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト)、会田弘継氏(関西大学客員教授)です。
『週刊ダイヤモンド』 (2022.12.24・31新年合併号)P.214~P.221にて日本の活路の指針となる書籍リストの1位 に選んでいただきました。

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■高槻 泰郎【編著】『豪商の金融史——廣岡家文書から解き明かす金融イノベーション

「あさが来た」のモデルになった豪商廣岡家。彼らが活躍した江戸時代から昭和までの波乱の歴史をたどる。
世界初の先物取引市場であった大坂堂島米市場は、その重要な役割を社会的な影響をもつ商人(=豪商)が担った。
現代の金融技術にも比するイノベーティブな手法を駆使し、大名を相手に大商いをする姿を廣岡家文書から追う。

『日本経済新聞』 2022年12月24日(読書面・31面)「エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10」の第5位に選ばれました。
『週刊ダイヤモンド』 (2022.12.24・31新年合併号)P.214~P.221にて2022年「ベスト経済書」ランキングの9位 に選んでいただきました。

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■安達 貴教【著】『データとモデルの実践ミクロ経済学——ジェンダー・プラットフォーム・自民党』

入門書や教科書の「先」を知りたい人のための新しいスタイルの研究書。
昨年のノーベル経済学賞授賞対象となった「因果推論」。そうした学問的進展を踏まえながらも、経済学の伝統である理論分析をどういかすか。「ジェンダー」「プラットフォーム」「自民党」といった現代日本における喫緊のテーマを対象にして著者自身が携わった研究成果をまとめる。ミクロ経済学の「実践」の新たなる可能性を示す。

『週刊ダイヤモンド』 (2022.12.24・31新年合併号)P.214~P.221にて2022年「ベスト経済書」ランキングの11位 に選んでいただきました。

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■髙木 佐保【著】『ネコはここまで考えている――動物心理学から読み解く心の進化』

人類のきまぐれな親友ネコ。そのミステリアスな心を覗く!?
ネコは物理法則上、「ありえない事態」に対し、どんな反応を見せるのか。
飼い主や他の同居ネコをどう認識しているのか。
高度な認知能力が必要とされる、「たまたま覚えた記憶から推論すること」はできるのか。

これらの課題に対し、生育環境の違いが認知能力に与える影響を考慮して、
「家庭」と「ネコカフェ」で飼われている500匹近くのネコに協力してもらい検証する。

『図書新聞』 2022年12月24日(第3572号)(8面)「22年下半期読書アンケート」にて、熊谷哲哉氏(ドイツ文学)の印象に残った3点に選んでいただきました。
『読売新聞』 2022年10月30日(13面・文化面)「本よみうり堂」に書評が掲載されました。評者は西成活裕氏(数理物理学者・東京大教授)です。

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■大石 裕【著】『国家・メディア・コミュニティ』

マス・コミュニケーション研究第一人者の集大成となる1冊!
近代国民国家の成立と維持にとって、マス・コミュニケーションの普及と発達が与えた影響を、国家・メディア・コミュニティの三者の連関から読み解く。
また、書籍や沖縄地方紙等を対象に、戦後日本社会における歴史認識問題についての考察を進めていく。

『図書新聞』 2022年12月24日(第3572号)(4面)「22年下半期読書アンケート」にて、志田陽子氏(憲法学)の印象に残った3点に選んでいただきました。

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■佐藤 文香【著】『女性兵士という難問——ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』

女性兵士は男女平等の象徴か?
戦争や軍隊は、どのような男性や女性によって担われ、
いかなる加害/被害関係を生起させているのか。
既存のジェンダー秩序を自明のものとすることなく、批判的に検証する。

『図書新聞』 2022年12月24日(第3572号)(12面)「22年下半期読書アンケート」にて、石原俊氏(歴史社会学)の印象に残った3点に選んでいただきました。
『図書新聞』 2022年12月24日(第3572号)(4面)「22年下半期読書アンケート」にて、内藤千珠子氏(日本文学・ジェンダー研究)の印象に残った3点に選んでいただきました。

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