編集者の台所② 冷麺、冬に食べるか?夏に食べるか?
みなさまこんにちは。編集のむ〜です。毎日暑いですが、お元気でしょうか?
前回の「豆もやしクッパ」に続きまして、今回は冷麺を作ってみたいと思います。冷麺と一言でいっても平壌冷麺、咸興(ハムン)冷麺 、ビビン麺、盛岡冷麺といろいろありますが、今回は平壌名物の水冷麺を取り上げます。
私は春のソウルを訪れたさいに平壌冷麺屋ではじめて本場の冷麺を食べました。このときあまりのうまさに衝撃をうけ、自分の中の冷麺の常識が覆りました。「こんなにうまいものがこの世の中にあるなんて……」と透明のスープをごくごく飲み干したことを覚えています。いまでも一番好きな韓国料理は冷麺です。
あの透き通ったさっぱりとした牛肉のスープ、ほんのりと蕎麦の香りが漂う麺。ずるずるっと口に運ぶと麺にスープがからみ、ジュワッと牛肉のうまみが広がります。
さて、『食卓の上の韓国史』ではどう書かれているでしょうか。
本についてはこちら↓
つまり、昔は冬の食べ物だったんですね。なぜかというと夏は氷がなかったからです。例外的に朝鮮王室の人たちなどは、冬の漢江で採取して保存した氷を期間限定で提供されていたそうですが。20世紀に入ると冷蔵技術の発展によって夏にも氷が確保できるようになり、さらに日本の味の素が上陸したことでスープを作ることが容易になりました。1920年代末には、冷麺がオールシーズン食べられる大人気メニューとなったわけです(86〜89ページ)。
文明の利器ありがたや~。それでは冷麺作ってみましょう。
レシピはいろいろなサイトを見て見よう見まねで開発しました。
参考にしたサイト
2020年 Pen 2/15号「平壌、ソウル」特集に掲載された記事も少し参考にしました。
本場はキジ肉を入れるんですね〜。深い旨味が出そうです。む~流のレシピでは、豚の塊肉を入れたこともあるんですが、コスパがよくないので、最終的に牛肉、鶏むね肉に落ち着きました。
材料(4人分くらい?)
【スープの下ごしらえ】
①牛すね肉を水に入れ一晩冷蔵庫におき、血抜きをします。
②それと同時に昆布を2リットルの水に入れ、一晩冷蔵庫におきます。
本来は肉で出汁をとりますが、家庭だとそれが難しいので私は昆布の水出しで出汁をとる裏技を使っています。こうすることで肉のスープの旨味が引き出されます。よくわかりませんが、グルタミン酸の作用でしょうか。VIVA利尻昆布✌️
③スープの材料が揃いました。まず、水と牛肉をさきに鍋に入れ、煮出していきます。
③あくをとります。1時間くらい煮つづけます。肉の臭みを飛ばすためにフタはしません。
④その次に鶏むね肉を加え、さらに1時間くらい煮ます。そしてネギとにんにくを入れて30分くらい煮て、苦味が出る前にネギとにんにくを取り出します。
④肉も全部取り出し、冷まします。
⑤冷ましたあと、キッチンペーパーで漉して、きれいなスープの出来上がりです。量はだいぶ減ります。
【盛り付け、味付け】
今回、新大久保レポをしたときに購入した「宗家の冷麺」の麺を使用しました。
⑥茹で時間はそうめん並に短いです。
⑦スープに水を加えて、うすくち醤油と塩で味を整えます。きゅうり、茹で卵、牛肉、鶏肉、キムチ、氷をもりつけて出来上がり〜〜🧊
家で作った冷麺もおいしいです。夏にきんきんに冷えた冷麺はサイコーですね(もちろん冬の冷麺も👍です)。冷麺ファンはぜひお試しください。ちなみにこのスープはユッケジャンなど他の料理にも使えるので保存しておくと便利です。
スープを煮込むのが面倒くさいという方は、大久保に専門店がありますので、こちらをおすすめいたします。
板橋冷麺 (パンギョレイメン)
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