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年末のご挨拶

こんにちは。慶應義塾体育会端艇部カヌー部門主務の内藤迪希乃です。

2023年も残すところあと数日となりました。本年の練習は、12月27日が最後となります。
1年間活動を応援いただいた皆様に心より御礼申し上げます。

振り返ると、「実」をスローガンとして活動した2023年は、再出発を象徴するような年となりました。

コロナ禍に苦しんだこの数年で、多くの文化や習慣が失われてしまいました。2023年はそれらを一つずつ丁寧に拾い集め、再構成していくような道程でした。
その中で、保護者の皆様、OBOGの皆様、そしていつも応援してくださる皆様に、多くのことを教えていただきました。
多くの行事や大会を対面、有観客で行うことができるようになり、皆様と直接言葉を交わす機会を得て、改めて私たちの活動が多くの方に支えられていることを再認識いたしました。

結果的に、夏の関東インカレ・全日本インカレで部としての目標を達成することは叶いませんでした。
しかし、次の季節に繋がる、新たな土壌を造る第一歩となったと感じています。

さて、10月より開始した新シーズン、スローガンは、「破」。

私たちは昨シーズン、現実を知りました。自分たちの位置であり、前を行く他大学の力です。
現時点では「目標」であるその位置に手が届くには、時にはこれまでの常識に囚われない型破りな方法を試す必要が生じる瞬間があるかもしれません。
「自分を破る」、このスローガンに込めた1つ目の思いです。

また、私たち端艇部カヌー部門「が」破ることの意味もあると考えています。
部員のほとんどがカヌー未経験者からのスタート、これまでの競技歴やバックグラウンドが様々であるからこそ、新鮮な発見があります。
これまでの歴史や伝統が造った確かな土壌、その上に部員一人ひとりの経験や努力、発見を積み重ねることによって、その全てが結実すると信じています。

私自身、主務を引き継いで3ヶ月が経とうとしています。
先日行われた納会には多くのOBOGの皆様にお越しいただきました。たくさんの激励のお言葉をいただき、改めて多くの方々に支えられ活動していることを実感いたしました。
また同時に、主務として、マネージャーとしての自分自身の役目についても考える機会となりました。
水上で勝利を掴み取るのが漕手であるならば、陸上にいるカヌー部員であるところの私にとってはきっと、漕手が一度も振り返ることなくスタートからゴールに一直線に向かうことができるようにするのが、役目です。
そのためには、これまでの安定した土壌を尊重することを前提としながらも、これまでの「普通」を破ることに怯むことなく、挑戦していきたいと考えています。

この1週間ほどで気温もぐっと冷え込み、今年も冬が来たな、と実感しています。
私たちにとって冬は、厳しい努力の季節です。気温は低く、夏は遠く、無意識に気が沈んでしまいがちです。
ただ、長い冬はいつか過ぎて、春が来ます。凍った土を突き破って芽吹くように、いつか確かな実を結ぶように、私たちは高い場所に手が届くまで絶え間なく努力を続けます。

本年も多大なるご支援をいただき、誠にありがとうございました。
今後とも、より一層尽力してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。


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