新年のご挨拶

ある人に紹介されて、ブルーロックという作品に出会った。私に漫画を読む習慣はないので、もちろんアニメ視聴。図らずも一気見をしてしまい3日間にして25話を制覇した。そしてこの作品の世界にどっぷり浸かった。一言で言うと「固定観念を破る」そんな作品だった。

簡単にブルーロックの紹介をすると、これは世界を代表するような日本のエースストライカーを育てる話である。ブルーロックというのはその選手を育てる専門機関だ。そこでの育成方法が異常で、未来のエース候補の熾烈な争いが読者を惹きつける一つの要因だと考えられる。ブルーロックをわかりやすくカヌースプリントで例えると、フォアメンバーに選ばれなかったら部活を辞めさせされる、そんなシステムだ。

私が一番印象に残ったシーンは主人公の潔世一が馬狼照英を圧倒するシーンである。潔、馬狼ともう一名を加え、3対3のチーム戦を行う場面。負けたら日本のエースストライカーになれないばかりかサッカー選手の道を諦めることになる。そんな絶対に勝たねばならない状況の中、適応能力の天才である潔がチームを勝利に導く。潔は、自分の力だけを信じて個人プレーに走る味方チームの馬狼をうまく利用した。馬狼の数手先を読み潔の思い通りのプレーを作る。潔は自分の土俵に馬狼を上げ、ワンマンプレーを阻止したのだ。各選手が自分の理想を押し付け合うことで結果を出す。チームメイトとどのように接するべきかを考えさせられる作品だった。

ここで、少し自己紹介をすることにする。名前は伊良波快斗。主将を務めている。高校までは野球をやっていて、大学からカヌーを始めた。カヌーという競技もチームスポーツと捉えてチームを率いている。昨年のインカレではフォアメンバーに選ばれたものの関東インカレではSF敗退、インカレではH敗退という情けない結果に終わった。チームを率いる主将として劣等感を覚えるのと同時に今年のインカレ3位という目標を全力で叶えたいと強く思っている。それを果たすために私がしなければいけないことを毎日考えている。それでは私の果たすべき役割について私の思いの丈を話すことにしよう。

まずは1人のプレーヤーという観点から。競技力が高くない私にできることは「固定観念を破ること」である。3年生まで何の戦績もあげていない選手がいきなり決勝に出て成果を収めたらどう思うだろうか。きっとこう思うだろう「あいつにできるなら俺にもできる」と。それはちょうど大谷翔平が160km/hの壁を破ったのと同様に、伊良波快斗も決勝進出という壁を破りたい。この壁は慶應の中の小さな壁に過ぎないが、誰かがこの壁を破る必要がある。後輩がラストイヤーまでカヌーにこだわる姿勢を追求できるようになると信じている。

次に主将という観点から。勝ちへの貪欲さを高めることが私の役割だと考える。インカレ3位のチーム目標達成のためには絶対的な練習量が必要である。その練習の原動力となるのは一人一人の思いであると考えている。だから部員にその思いを持ってもらえるように私が変わっていきたい。ブルーロックの潔のように、人を変えるには自分の行動を変えるしかないのだ。自分勝手な馬狼は今何をしようとしてるのか、どうすれば自分の思う通りに動いてくれるのか。潔はそれをフィールドの中でキャッチして行動できる能力と再現するための方程式を持っていた。二次元の世界にしか存在しないような潔の能力は無論、私にはない。そのため、情熱でアタックしないといけないのだ。一人一人と向き合い、潜在ニーズを捉え、目標達成のために同じ方向を向かせること。これを成し遂げるには情熱が必要である。また、ここに方程式は存在しない。この問題に解はなく、それを常に追求していくものだと思っている。

2024年は勝負の年。結果を出すことはもちろんのこと、1人1人の意識を変えていきたい。慶應カヌー部門が次の100年も人を惹きつける魅力的な組織になることを信じて。
(ブルーロックという作品に出会えたこと、紹介してくれたある人にはとても感謝している。この作品を是非多くの方に勧めたい。)





冗長な文章を丁寧に読んでくれた皆様、大変お疲れ様でした。

さて、前置きはこれまでにして、、、
本題に入りましょう!!

明けまして、おめでとうございます。
昨年はOB、コーチ、学連、保護者の皆様に様々な形でご協力を賜りました。誠にありがとうございました。
今年もご支援ご声援のほどよろしくお願い申し上げます。

端艇部カヌー部門主将 伊良波快斗

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