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味覚が育つように、「挑戦マインド」も育てられる

一歩踏み出せない人、が本当に多い

パラレルキャリアや副業に関する講演を3年ほど行っていますが、「勇気が出ない」「最初の一歩の踏み出し方がわからない」という方がとても多いのです。

個別具体的なノウハウよりも、マインドセットの問題で立ち止まっている方が多い印象です。

「チャレンジ精神が希薄だから無理」
「慎重派で、行動を起こすのが苦手」

と決めつけてしまうのは簡単です。

でも、「性格のせい」「資質のせい」にして行動しなかったら、何もしないうちに一生が終わっちゃうじゃないですか。

「性格」や「資質」って、なんとなく「不変のもの」というイメージを持ちがちですが、私はそんなことないと思うんですよ。

起業・独立している人全員が、幼少期から常に起業家精神や独立精神が旺盛だった訳ではないと思います。

もともとチャレンジ精神旺盛で行動力抜群の人もいますが、後天的に身につけた人だってたくさんいるはずです。

「性格の変化」や「資質の獲得」はしていけるものだと思います。

そして、私の感覚値ですが、人の変化を後押しするのは、「一念発起したから」という内発的要因よりも「周囲の人に影響を受けたから」という外発的な要因の方が、大きい気がするのです。

もちろん、内発的動機は本当に大事です。

でも、そもそも周囲から影響を受けないと内発的動機が生まれなかったりしますし、周囲が否定する人ばかりだと決意がしぼんでしまったりもします。

人は身を置く環境から大きな影響を受けます。

味覚は育つ、変化する

突然ですが「味覚」って、年齢や経験を重ねることで本当に変化しますよね。

子どもの頃に苦手だったものが好物になったり、以前の好物への興味が年々薄れたり。

私は銀座で働いているのですが、この数年で困ったことが起きました。

「入社1年目は美味しくてパクパク食べていたお店ばかりだったのに、歳を重ねるごとに“ちょっと微妙”と感じる店が増えてしまった」こと。

銀座あたりのレストランだと、近所の会社員だけを狙ったお店は少なく、「わざわざよそから遊びに来た」方が多く来るので、ランチでもクオリティが高い店が多いのです。

それを食べ続けた結果、舌が肥えてしまったようです。(…体も)

私は食べることが大好きで、「まずい」と感じることは滅多になく、ほぼすべての食べ物が「美味しい」か「とても美味しい」のどちらかに分類されるのですが、こんなに何でも美味しいはずの私なのに「とても美味しいお店」に慣れたせいで、「まぁまぁ」のお店から足が遠のきつつあります。

全てを楽しめていた1年目の方が幸福度が高かった!?とモヤモヤする気持ちもありますが、「大人になっても、感覚って大きく変わるんだな」という気づきに、安心もしました。味覚が変化したことで、美味しさをより正確にポジティブに把握できる感性も身についたと思います。

人間、長年変わらない側面もあれば、若い頃と大きく変わる側面もあります。

味覚なら、体質の変化でも変わりますが、「何を食べてきたか」に大きく左右されると思います。

それと同じように、マインドセットも「どんな環境に身を置くか」「どんな人とどう過ごすか」によって、長期的に大きく変わると考えています。

「自分を育てる環境づくり」の大切さ

「不味い店より美味しい店を選ぼう」と思うのは誰にでも共通すると思いますが、「自分を囲む環境や人をよくしよう」と意識してる人って、実は多くないんじゃないかと感じています。

人は長い時間を過ごす場所の文化に染まるし、一緒に過ごす人の価値観は自分に伝染します。

だから、「チャレンジ精神がない」「慎重派」「勇気が出ない」「面倒くさがり」などの「ネガティブなマインド」がネックになっていそうなら、まずそんな自分になっている環境がないか見渡してみませんか?

「周囲に挑戦を好まない人が多い」
「リスクとコストばかり指摘する人が身近にいる」
「人の悪口が好きな人と仲良くしている」

なんて環境だと「やらなくていいよな」「挑戦して失敗したら格好悪いな」「自分なんてうまくいかない」とネガティブな気持ちになりやすいと思います。

「人のせいにするなよ!」と思うかもしれませんが、自分を責めるだけでは何も変わらず時間が過ぎてしまったなら、アプローチを変えて外的要因に変化を求めたっていいじゃないですか。

「小さな自分」「臆病な自分」「できない自分」「人の批判ばかりの自分」という自己イメージを受け付けられる環境に長年身を置いて、その影響を全く受けない人なんていません。

私が「会社員+フリーランス」という変わった働き方をしているのは、20代でたくさんの経営者、フリーランスの知人・友人に出会った影響は大きいと思います。

ちょっとアイデアを話すと「悩む時間があったら小さく試しなよ」「こうしたらうまくいくんじゃない?」と背中を押してくれたり、フリーランスの働き方についてイメージが湧くエピソードをたくさん聞けたり、そんな経験を重ねて見よう見まねで行動するうちに、気づけば会社員とフリーランスを両立できるようになりました。

自分でビジネスをしている方は「思いついたら即座に実現可能性を検討、即座にやるかやらないか判断、やると決めたら即座に行動」という思考パターン・行動パターンが染みついている方が多いです。

そういう方と話す時間が多いと、「こんなプロセスで判断してるんだ」「最初はこれくらいのことをするんだ」と、その方々の成功体験を自然に追体験できて、「私もやってみよう」と自分の行動力までなぜか上がるのです。

それに気づいてからは、意識的に「自分がなりたいマインドセットを持っていそうな方」と過ごす時間を増やしました。

食べ物が血となり肉となるように、人間関係から吸収した栄養は、自分の人格を形作ります。

もし、「挑戦マインドがない」ことで一歩踏み出せないなら、「挑戦マインドを持てる自分に近づけそうな場所、人」と過ごす時間を増やす。

そこからはじめるといいかもしれません。

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名

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