プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違い②~役割の棲み分け~

こんにちは。桂馬です。

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本日は前回の続編、プロダクトマネージャー・プロダクトマネージャーの違いについて見解を述べたいと思います。

前回の記事はこちら

②プロダクトマネージャーとプロダクトマネージャーは兼任すべきか

前回の投稿ではプロジェクトマネージャーとプロダクトマネージャーのフォーカスポイントの違いにおいて述べた。

そして、私はプロジェクトマネージャー兼プロダクトマネージャーであるが、今回はそれがあるべき姿なのかについての見解を述べたいと思う。


結論から述べると「兼任すべきではない」が答えである

なぜならフォーカスできるWhyが極端に狭くなるからである。

企業を取り巻く課題の数は膨大であるため、Whyの数が多い。より多くのWhyに取り組むことが企業としてあるべき姿である。

そのため、Whyを考えながらHowを深堀りする兼任は1人当たりの課題解決量は少なくなり、効率的ではない。

また、スキルセットで考えてもWhyHowを1人で請け負うには社内にある人・データ・リソースを広く深く理解していることが必要である。

社内の重鎮がその役割を担うのであればそれも可能であろう。

しかし、社内の重鎮は管理職になり1つの部門を拡大することがミッションとなることが多いだろう。

そうでない社員が両者の役割を兼任するのは現実的ではない。

結論、必要なのはプロジェクトマネージャーとプロダクトマネージャーの協業であると考える


そこで必要なのはプロジェクトマネージャーの役割とスキルセットの明確化であると考える

プロダクトマネージャーはプロダクトの効果最大化をすることにフォーカスすべきだが、結局は「何をすれば効果最大化するのか」「それはなぜか」がなければユーザーフレンドリーなUIUXを実現しても、画期的な機能を実装してもプロダクトはスケールしない。それは開発者の自己満足に終わる。

プロジェクトマネージャーにWhyを与えるのは他でもないプロジェクトマネージャーである。

プロジェクトマネージャーは社内に点在する人・データ・リソースを包括的に把握し、課題解決のためのHowの引き出しを多く持っておくことが求められる。

社内外の課題に対してWhyを明確にし、人・データ・リソースを最適にアロケーションし、プロジェクトチームをビルドする。

そのチームの1人がプロダクトマネージャーである。

プロダクトマネージャーは明確化されたWhyに対して、プロダクトの視点での解決方法を提示する。

そして、プロジェクトマネージャーはプロダクトでの解決方法を含めた課題解決プロジェクトを進行する。

プロジェクトマネージャーはより多くのWhyを定義することにフォーカスし、プロダクトマネージャーがそのWhyに対してのHowを実行することが理想的である

ここで難しいのが、プロジェクトマネージャーの人・データ・リソースをどれだけ理解できるかどうかである。

規模の大きな企業ほど、この把握は難しい。

プロジェクトマネージャーは企業を包括的に見れる部門、あるいは社長直属の組織であるのが望ましい。


私の会社ではプロジェクトマネージャーは1つの領域の中にしか存在しない。そのため、領域の外が関連すると何もできない。

しかし、課題は会社全体が関わることが多く、結局はクリティカルでないWhyが生まれている。


プロジェクトマネージャーは広く企業の状況を理解することが求められる

どの部門とどの部門が関わっているのか、どのような役割を持っているのか、どのようなシステムを利用しており、どのようなデータを有しているのか

深さはいらない。包括的に知ることが重要である。

理想的なプロジェクトマネージャーは会社全体の人・データ・リソースを最適にアロケーションでき、その指揮権を有していることである。

オーケストラでは指揮者が最も重要な役割であるように、プロジェクトマネージャーが指揮者のように社内にある楽器や奏者(人・データ・リソース)を動かし、それぞれの役割が1つのWhyに向かって相乗効果を生み出す役割に徹した方がよい。

そして、プロダクトマネージャーはそのWhyにおけるプロダクトを起点とした最適なHowにフォーカスすることが理想の協業関係である。

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