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エリザベスと私と「なんでやねん」の話

パリにいますって、noteを書いたのはいつのことだったのだろうと言うぐらい、すこっとnoteから離れていました。

結果、パリ滞在は今までの旅行で初めて位写真も無い、在宅、病院に電話をかけまくった記憶しか無い1週間だったのですが、そのお話は、また今度。

今日は面白い企画の最終日ということなので、参加してみようとおもいます。

とはいってもですね、私、そんなに「おもしろい」話・・・をご提供できる気が全くしませんが・・・そういえば??と思う話を思い出したので、書きたいと思います。

エリザベスと出会ったのは、まだフランス生活も4,5ヶ月ぐらいの初心者も初心者の時。

因みに、フランス語が全く話せない状態でフランス移住を決めた私は、Arboisの小さな街のマダム達がひらく、無料の講座に通いながら、コツコツフランス語を学んでいた初期のころ・・・


ざくっというと、「全く話せない状態」


その前提でお話を読んで頂いたらと思います。


旦那は仕事に出かけ、生後6ヶ月を迎えた息子と家の中で過ごして、出来る事も尽きたある日、息子をバギーに乗せて、散歩に行くことにしました。


といっても、私の住む村・・・何もありません。
同じ散歩コースもさすがに飽きてきたころ・・・・


ふと、5キロ先のあの小さな村のパン屋に行ってみようかしら・・・歩いて。


初夏の太陽の下、特に目的もなく、とにかくパン屋に行きたい。それだけで、ぽつぽつ車道をあるきつつ、すれ違う車もほぼ無く、田舎道すげーな!!と感じながら、5キロ。


一応近くの村となるその場所に着きました。


が!!!!!


パン屋があいてねーーーーーー!!!!!


バギーと共に、途方に暮れながら、
開店時間をみると、あと30分・・・・

待てなくはないが、何も無い村で30分どうやって時間を過ごそうか・・・と思っていたところ・・・


ふと・・・後ろから


エ:「あら、パン屋に来たの??今しまってるよ」(あさだ流脳内翻訳)


振り返ると、そこには小柄なマダムが私に向かってはなしかけていました。


なんせ、話せない!!もんで、
出来るかぎりの笑顔でうなずいて答えたことろ・・・


エ:「パン屋あくまで、ここでまってたら??よかったらすわって、ほら、よかっらた何かのむ?????」(あさだ流脳内翻訳)

怒濤の勢いでたたみかけるように、
めっちゃからんでくるやん!!!!


私:「Oui merci」
「Non merci」語彙力の無さ・・・


とにかく、流されるままに、
彼女の家のガレージにお邪魔する事になって・・・
結局椅子をかりて座ったのですが・・・


エ:「私、エリザベス、あなたは???」(あさだ流脳内翻訳)


エリザベスって、また凄いゴージャスな名前やなって、思ってる瞬間も与えてくれるはずも無く・・・・


エ:「あなた見ない顔ね、どこに住んでるの?フランス語は話せる?あら、どうして話せないの????」(あさだ流脳内翻訳)


などなど、怒濤の勢いは止まらず、
その頃には、私の頭の中の「マダム・エリザベス」は「カズコさん」に変換され・・・


そして、カズコさん・・・もといエリザベスは、
突然私に向かっていいました。



エ:「ねぇ、あなたこの家買わない????」(あさだ流脳内翻訳)



私「・・・・・・・・・????」


答える事が出来ずにただ、目を丸くしていた私に、またかぶせてきます。


エ:「息子がね、南フランスに住んでてさ、一緒に住もうとおもうから、私、ココの家を売りたいのよね、だからさ、あなた買わない????」(あさだ流脳内翻訳)


その後も続くぺらぺら・・・
は、時に理解不能でした。



私脳内言語:「いや、絶対に買わない!!ってか、初見で家うりつけるって、カズコ、いや、エリザベスさんよ・・・・」


とにかく、低調に「Non merci」相変わらず語彙力よ・・・


そして、無事にパン屋は開いて、菓子パン買って、「エリザベスにありがとうをつげ、家路についたのですが・・・・」



すげーのぶっ込んできたな!!
「家進められた!」
「スランスのおばちゃんすげーな!!」


と、思うフランス移住初期のころの体験。


言われたことが、脳内翻訳で何となく分かった事も奇跡に近いのですが、家に帰って、あらためて、エリザベスの家の前に置いてあった手書きの看板に「Vendre」と書かれていて「売り」の文字だったことは確認できたので、エリザベスからのオファーは間違っていなかったようです。苦笑



それから、4年・・・



実は時々彼女の家の前を通っては、
何となく懐かしく見ていたのですが、看板はもう無くて・・・
きっと、息子さんの所に行けたのかな~


なんて、思っていたら、
つい最近


近くのスーパーで、
エ:「アラーあなた!!!元気にしているの?どこだったっけ、あそこの村に住む・・・確か日本人・・・」(あさだ流脳内翻訳)


そして、明らかに息子の顔を見ながら
エ:「ケイコ 大きくなったわね。」(あさだ流脳内翻訳)


ケイコは私です。さすがに今なら言えますが、イロイロ覚えてくれていた事がびっくりで、笑ってその場を終える事に・・・


私:「まだ、あの家に住んでるの????」ときくと・・・


エ:「もちろんよ~わはは~じゃあね、またね~」


看板が外されていたのは、
引っ越せたにではなく、きっと計画が変わったのでしょう・・・
もしくは「口頭で家を売る」事をやめたのでしょう・・・笑


カズコさん・・・いえ、もといエリザベス。
素敵な交流をありがとう。
元気でお過ごし下さいね。と、心から思うのでした。

締め切り最終日に滑り込み・・・
日本時間で3月14日に投稿出来た・・・ようです。
楽しい企画をありがとうございます。


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