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褒めてるつもりでいて全く伝わっていなかったあの日

知的障害のある長男の2歳下の弟の話

全く訳がわからない多動の知的障害の長男は
とにかく目も手も離せなかった


兄にばかり目がいってはいけないと
ことあるごとに褒めていた



そんなある日
学校から呼び出し


《お母さん、98点のテストを学校の木の下に埋めていました。
彼にどうしてそんなことをしたのかと聞いたら、お母さんに怒られるからと言ってました》


えー!?何点でも、よく頑張ったねしか言った覚えないんですけど!?と、面食らった

褒めているつもりが伝わっていなかったことに愕然とした


息子は、しゅんとしてうつむいているだけだった


まだ遅くない 今できることをやろう


と次男との時間を少しでもとるようにして
月に1回は2人で出かけることにした


彼の為にはじめたことだったが
その時間は私にとっても肩の力が抜ける楽しい時間だった


それくらいの時間を取ったとしても
僕をみて!と必死に叫んでいた小さい彼には
到底満足とは、言えなかっただろう


でもこのことを、きっかけに

まだ遅くない 今できることをやろう

何かあるたびに唱えていた


大学生になった彼を見送る日

いっぱい経験しておいで!
失敗したら一緒に笑ってやるよ
また1から始めようかって!

あきらめないでよかった
この言葉を言える日がきた

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