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人事×カルチャーの新組織「People Forward」、カルチャーサイドの想い。

12月1日付けでマネーフォワードに「People Forward」という部署が生まれました。これまで別々だった「人事」と「カルチャー醸成」を一体化し、企業文化づくりに力点を置いた組織へとアップデートします!組織の全体像と人事サイドの想いは本部長の菱沼さんの記事をあわせてご覧ください。

自分は、VPoC (Vice President of Culture) という役割を担っていくことになりました!VPoCとは、ざっくり言うと「マネーフォワードらしいカルチャーとは何なのか」を考え、染み渡らせていく役割だと捉えています。

デザイナーがカルチャーに越境した背景

私は7年前にデザイナーとして入社しています。最初はサービスのUIを中心にデザインしていましたが、会社が大きくなるにつれて色んな課題に直面し、これらを解決しないと前に進めなくなります。

デザイナーが得意とするスキルに「曖昧なことを言語化・可視化する」というものがあります。当時もデザインチームのみんなで手分けをしながら、課題を見つけては可視化・言語化するというのを繰り返していました。

なかでも「組織が急激に拡大して、会社の意思決定基準が分からなくなっている」という大きな課題がありました。これを解決するために行ったのが「会社の価値観を言語化して共通認識を作る」というMVVC(ミッション/ビジョン/バリュー/カルチャー)策定プロジェクトで、これをきっかけに自分がデザインする対象が大きく変わったなーと思っています。

(↑策定プロジェクトについてインタビューしていただいた記事)

当時を振り返ると、ほんとーーーーーーに、つらくて苦い思い出ばかりです。マネジメント経験が浅く、チームをデモチさせてしまったり。デザインガイドラインもチームもなにもかも未完成の中で、自分は全社のMVVCにコミットしてしまったり。そのMVVC策定もボトムアップにこだわるあまり、創業者である辻さんの気持ちを置き去りにしてしまったり(やばい笑)。

ただ、カルチャーにまつわる失敗をたくさん経験したことで、ますますカルチャーの、組織の、人の重要性を知り、UIデザインからカルチャーのデザインへとのめりこんでいくようになりました。

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こちらは3年前にグッドパッチさんのブログで紹介されていた、AppleのCDOジョナサン・アイヴの記事です。

私達は皆、ただ優れたモノをデザインしたり生み出したりすることにフォーカスしたいのだが、会社を作り出すことは自分が志す仕事をすることを支えるためのことで…そして時間がかかるのだ。会社に関する諸々が複雑になった時、文句を言ったり、責任があると思える人物を名指ししたり、単純に辞職することは簡単だ。

けれども、それを手助けするのがあなたの仕事だ。会社におけるあなたの役割はプロダクトのデザイナーとなることだけではない。あなたの役割は会社のデザイナーとなることで、その会社が、あなたが作りたいと熱望するプロダクトを作る力を持った会社となれるよう、手助けをすることだ。入社した時、恐らくあなたは会社作りに手を貸すためにサインしたとは思わなかっただろうが、実はそういうことだったのだ。自分の会社がより働きやすい場所になるための手助けをすることで、そこが色々なモノをデザインしたり作り出したりするのにもっと適した場所へとなっていくのだ。

めちゃめちゃカッコイイ...。当時からくじけそうになったときに何度も何度も繰り返し読んでいたバイブルのような存在です。

アイヴの志からは程遠いかもしれないけど、いま振り返ってみると自分にとっての「より働きやすい場所になるための手助け」は、会社の根っこにある価値観を言語化し、浸透させることだったんだろうなぁと思っています。

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(↑言語化した私たちのバリュー)

カルチャーはミッションを実現する土壌

入社してからずっと、ミッションに沿った事業展開やオープンAPIの推進など、MVVCが会社や事業、さらには社会にもたらす効果を色んなシーンで感じてきました。

さらに、今年は新型コロナウイルスの影響を受けて、世の中が大きな不安に包まれました。そんな中、社内で「ミッションに沿って自分たちが出来ることをしよう」というムーブメントが起こり、その後3日間でリリースした「新型コロナウイルス 支援情報まとめサイト」は多くのユーザーの方に利用していただくことが出来ました。このときの社内の熱量はものすごいことになっていて、みんなの気持ちをひとつにするミッションとみんなを突き動かすカルチャーがあることをあらためてとっても誇りに感じました!

(↑その時のムーブメント)

新型コロナウイルスの影響でリモートワークに移行した会社も増え、「なぜこの会社で働いているのか」がますます重要になっていると感じます。これまでも「マネーフォワードらしさ」を社内に伝えてきましたが、今回のこのムーブメントを見て、「やっぱりカルチャーはミッションを実現する土壌で、めちゃくちゃ大事なものなんだ」と確信。たくさん失敗してきたけれど、MVVCにコミットしてきたことは間違っていなかったんだなと思うことができました。

ただ、今の属人的な浸透では今後の組織拡大やグローバル化を見据えたときにグロースしていくことが難しく、希薄化してしまうのではないか。そうさせないためにはどうしたらいいんだろうかと、色んな方とディスカッションしたり、カルチャーに関する本や記事を読みまくりました。

そしてPeople Forwardの立ち上げ

調べるうちにAirbnbなどの「カルチャーと一体化した人事組織の概念」に触れ、明確にカルチャーにコミットする組織が必要なんだなと気づきます。

カルチャーは、創業期から色んな意思決定や行動を少しずつ少しずつ重ねながら作られてきたものです。行動の結果生まれるものがカルチャーであり、そのカルチャーをつくっているのは「人」そのもの。制度・採用・働き方など「人」に寄り添う部分から、もっとマネーフォワードらしさを反映していくことが大事なんじゃないか...?

そんなことを思い、CEOの辻さん・人事責任者の菱沼さんに相談を持ちかけて今回の新組織が生まれることになりました(パチパチ)。

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「人事本部」から「People Forward」としたのは、社員一人ひとりの人生をもっと前に進めたいという想いです。(ちなみにネーミングについては社内が若干ざわつきました笑)

働く人の人生も前に進める会社でありたい。みんなが熱量高く働き、本質的な価値を提供することで、あらゆる人から愛される会社になってほしい。それを手助けするのがPeople Forwardで、今後は特にこんなことに取り組んでいきたいなと思っています。

・経営の意思決定にカルチャー視点を入れていく。
・制度や施策にマネーフォワードらしさをより色濃く反映していく。
・カルチャーを浸透させていく人材を発掘・育成していく。

勝手に「カルチャー浸透はきっと自分の使命!」と思って働いてきた私にとって、めちゃくちゃハッピーな仕事だなぁと思っています。

いつも失敗をするたびに、まわりの仲間に助けられて、会社とともに成長してきました。今回もカルチャーの重要性を深く理解してくれている経営陣、ドライブしていくPeople Forwardのチームのみんな、MVVCに共感してくれているマネーフォワードのみんなと一緒に、社員も会社も前に進めていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします!

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参考までにめちゃくちゃ影響された本と記事を載せます。(影響されまくったので言い回しなどがかなり近いものがあったりするかもしれないです)


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