見出し画像

[イタリアンなコラム②]パスタを茹で始めるタイミング

[コラム①] で、茹でる時の塩の話をした。さあ、塩を入れてお湯が沸いたらどうするのか。そりゃ、パスタを茹でるのであるが、

お湯が沸いたらパスタを茹で始める

で大丈夫か否か。何が言いたいかというと、「ソースをつくりつつ、パスタを茹でる」のか、「パスタを茹でつつ、ソースをつくる」のか

私自身は、俗にいう ”男の料理”みたいのが嫌いで、いろいろな材料を調達して来て使い散らかしたり、やたら時間をかけたりというのが苦手である。冷蔵庫に入っているモノ限定、という制約条件でなんか作る、というようなのが好きだし得意とする。

もちろんモノによるのだが、パスタの真骨頂は「シンプル」である事だと信じる私は、チャチャっと、というか、やはり ”効率的に” 調理をしたいわけである。
もちろん、料理全般で手際は大事なれど、それをパスタに当てはめた場合はすなわち「いかなるアプローチでパスタ茹でとソースづくりを並行して行うか」と言う事になる。

こんな経験はないだろうか?

あー、夢中になってソースつくってたら、パスタ茹で始めるのが遅くなって茹で終わるまで待ちぼうけ、しかもソース具材に火が通り過ぎたよ・・・

あるいは、その逆のこんな事。

あー、パスタ茹で上がっちゃたのにソースが出来ていない!あ、あ、僕のアルデンテがぁぁ~

どっちのリスクを避けるか。一見、後者が”残念ぐにゃぐにゃパスタ”リスクを負うため、より避けるべきリスクのようにも見える。

しかし、私は前者のパスタ待ちぼうけリスクの方を避けるようになってきている。というよりも、後者のリスクを積極的に取り、それを「楽しむようになっている」というのが正しいかもしれない。

パスタを茹で始めてしまうと、ソースづくりのデリバリーをそこに間に合わせるように集中して効率的にやる必要性が生じる。まさに、チャチャっとやんなきゃならなくなる。これが心理的に楽しいのだ。
場合によって、例えば茹で時間の長いパスタの時などは、簡単なアンティパスト(Antipasto: 前菜)もパスタ茹でと並行してつくったりもする。パスタ調理って、パスタ茹で中に次々と献立が出来てくるクリエイティブ・ワークだなぁ、とか考えながらつくるのだ。エンジニア冥利?(笑)

参考までに、わたくし慶光院 義和が朴訥とした喋りで、片手で iPod touch でビデオ撮りながら(!)パスタをつくっている動画を共有してみる。(なんちゃって開設 YouTube チャネルの第一号デビュー動画。最後にお酒出しているのはイマイチながら、朴訥としたライブ感がなかなか悪くない。映える気もないしw)

(Spaghetti aglio olio e peperoncino con rapa: 唐辛子入り蕪のアーリオオーリオ・スパゲッティ → イタリア人に通じるのかは不明)

レシピ動画風にしたいためというのもあり、動画中では、蕪の身と葉、ニンニク、唐辛子などを綺麗に切って、それを映してからパスタを茹で始めている。最近、私がこんな事をしているかと言うと、ノーである。下ごしらえ途中そこそこに茹で始め、さあパスタの茹で上がるのと競争だ!、と言わんばかりに夢中になって材料の処理とソースづくりをするというスタイルになっている。

もちろん、冷静に結論づけて言語化すれば、

「パスタの茹で時間とソースを作る時間を考慮して、適切なタイミングでパスタをゆで始めましょう」

となるのだろうが、右脳な義和的には、ちょっとエンタメ風に「まずは茹で始めてヨーイドンだ!」の方が楽しいと思うのだ~、とでも着地して、しょうもないコラムを終わろう。

次回は、特にカルボナーラを作る時に皆がぶち当たる問題への課題解決を提示する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?