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カルボナーラ系パスタへの思い①

パンチェッタ(ベストはグアンチャーレ)、ペコリーノロマーノ、卵黄、黒胡椒のパスタ、ご存知のカルボナーラ。正式名は、***・アッラ・カルボナーラ / *** alla carbonara (*** にはパスタ名が入る。スパゲッティ: Spaghetti とか、スパゲットーニ: Spaghettoni とか、リガトーニ: Rigatoni とか。)
パスタには、スパゲットーニ等の太目のパスタが良いとか、あるいは、ショートパスタのリガトーニを使うのが正式なローマ・スタイルだと言う主張もある。総じて濃い味に合うパスタが良いとされる。ソースをある程度吸う体積、及びよく絡む表面積が必要である。

このレシピ、要は、卵、チーズに加えて豚肉まで全部タンパク質、さらに、炒めたパンチェッタから出る脂と言う、超肉食系とでも言うべきパスタと言える。炒めたパンチェッタの豚肉・豚脂の旨味だけでも(それにキノコとか野菜とか加えれば)充分濃厚な美味しいパスタになるところに卵とチーズ、、、濃厚になり過ぎる気がするが、ここで全体を荒めに挽いた黒胡椒(炭焼風の命名由来)が引き締める素晴らしいバランス。

卵黄とたっぷりの擦り下ろしたてペコリーノロマーノを適度な水分でトロリとさせつつピリッとしっかり胡椒の効いたソースは、矛盾した表現ながら「濃厚だけどスッキリ」イタリアンの黄金レシピのひとつだと思う。
最大に難しいのが卵黄の火の通り具合で、炒り卵状になっている残念な仕上がりで出て来るレストランも多いように感じる。
(それもあって、自身で作る方がリスクが少ないので、レストランではあまり頼む機会がない。よほど「イケてそうな店」で、その時どうしても食べたいとでも思えば頼むかもしれないが、レストランではプロでしか作れない味、家庭ではなかなか使わない食材、みたいなのを優先させるわけで、ここ数年来カルボナーラを頼んだ記憶がない。)

大学1年生の時に、カルボナーラを店で食べた時の感激は、今でも鮮明に思い出す。店は未だに健在のチェーン「カプリチョーザ」で、日本の一般的なレシピである”生クリーム入り”であった。自分で作る時は、今となってはほとんど使わなくなった”生クリーム入り”でも充分に美味しかった。
そもそも高校生まで、それこそ喫茶店にあるナポリタンとかボンゴレみたいなものぐらいしかパスタのイメージがなく、まともなパスタを食べたのも初めてで、当時は大盛りを取り分けるスタイルだった「カプリチョーザ」のボリューム感、と若さゆえ「濃厚さ」が気に入ったのであろう。取り分ける時に何か幸せな感じがした。それ以降、自身の中では特別なパスタとなったように思う。

その後、大学生時代は自宅やバンド仲間の友人宅で、事ある毎に作ってたの思い出す。もちろん、バリバリ生クリーム使い、安いベーコンで、チーズもクラフトとかであったが、とにかくやたらめったら作っていた。そして、ソースのポイントは生クリームであるかのような勘違いをしていたように思う。そして、”炒り卵状”にしてしまうミスもたくさんしていた、あるいは”炒り卵状”になっている事を気にもしていなかったような気がするが、そんな私の認識を改めさせるキッカケは、某コミックである。

1000文字過ぎたんで、次回に続く。


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