[素パスタ②]トマトソースのパスタ - レシピあり -
前回よりだいぶ間が開いてしまったな。”素パスタ”の1回目で、素パスタの定義もした。素うどんみたいに「具がなーんも入ってない」パスタを指して、私はこれを”素パスタ”と呼ぶことにした、と書いた。
● 素パスタ
ニンニクとかパセリとかチーズとか胡椒とか魚醤とかペペローニとかアンチョビとかだけ。
調味料や薬味に類される材料だけで、一定の大きさの固形の具などが入っていない。
で、はたして、トマトソース”だけ”のパスタは、素パスタなのか?トマトという固形物が入っているではないか、と。
トマトの故郷、つまり原産地は南米のアンデス高原と言われている。そこから低地で栽培されるようになり、大航海時代にヨーロッパにもたらされたという流れである。
中でも、ご存じの通り、イタリア料理材料として、他の国々と比較にならないぐらいの定着を見せたわけである。
このあたり、下記の本にダイナミックに描かれている。(大好きな良書!)
トマトに比べると、アーリオオーリオ(ニンニクオイル)等は、かなりの新参者で、イタリア料理の血肉、ベース素材だと言える。ゆえに、「ほぼ調味料」認定で、素パスタに加えている。
余談続くが、トマト×イタリア料理で私が思い出すのは、以下である。
まこと、イタリアンとトマトは切っても切り離せない仲である。
さて、レシピに行こう。ホントに、レシピというほどでもないが・・・
(生のサンマルツァーノ種ってなかなか日本にはないので、)トマト缶ベースで、玉ねぎは無し!
★材料(何人分 何g 何cc とかは書きません)・
・トマト缶
・にんにく
・オリーブオイル
・パスタ(ショートでもロングでも)
★作り方
ニンニクの皮を剥き、包丁の腹で潰す。小鍋に多めのオリーブオイルを熱し始め、そこにニンニク入れる。
ニンニクの香りが立ってきたところでトマトを投入し、沸いたら火を弱めて、だいたい半量になるぐらいまで水分を飛ばす。煮詰めたら、ニンニクを取り出す。(トマト飛び散るので、蓋をして少しだけ開けると良い)
トマトソースを作り始めてからほどなくお湯を沸かしはじめ、塩を入れる。お湯が沸いたら、パスタを茹で始める。
フライパンに、オリーブオイル少し、パスタのゆで汁少しで乳化させ、そこにトマトソースを適量投入し、混ぜて一旦火を止める。
アルデンテちょっと手前ぐらいのパスタを、湯切りしてフライパンに放り込み、弱火でソースを吸わせながら混ぜ合わせ、アルデンテに持っていく。
皿にもって、飾りトマトソースをかける。
・・・ステップや御託が多いような感じもするが、トマトソースは 1.2.で完成であり、タイマーでもして放っていおて煮詰める以外の手間は、ほぼゼロだ。
やはり、絶望的に簡単なのだ。つまり。
これがつくれない人っているのだろうか?ぐらい簡単である。トマト缶を煮詰めりゃよいのだ。他の料理つくったり、パスタ茹でてる間に傍らで出来る。パスタには塩味付けるから、塩・胡椒なんて要らないし、ましてや玉ねぎ刻んだりする必要もない。むしろ、他の料理に使う幅が狭くなるので、素のままのトマトを煮詰めるだけがベストなのだ。あれこれ入れるのは愚の骨頂、シンプル・イズ・ザ・ベストである。
で、パスタ茹でて和えればいいのだ。何なら、フライパン使わずに皿にパスタ盛ってトマトソースかけて混ぜても充分美味しい。旨味が濃縮しているゆえ、基本通りにパスタに塩味があれば、それで充分なのである。
<参考>
※ トマトソースは煮詰める時間があるので、パスタは途中から茹で始めるレシピとしている。もちろん、既にトマトソースが作ってあれば、いきなり3. のパスタ茹でから始める。
※ また、2.のステップには、いくつか流儀がある。「先にニンニク取り出すか否か」×「ニンニク色付かせるか否か」の合計4パターンである。
①ニンニクの香りが立ってきたらすぐ取り出してからトマトを入れる派
②ニンニクの香りが立ってきたところで、そのままトマトを入れる派
③ニンニクを色付くまで熱してから取り出してトマトを入れる派
④ニンニクを色付くまで熱してから、そのままトマトを入れる派
私は、イタリアンの心の師匠、アントニーノ・レンティーニ 氏に都内某所で料理を習った際に、「ニンニクは焦がすな!」と口酸っぱく言っていたため、ニンニクを色付かせる事は滅多にない。(料理を習った逸話は、別の機会に書くことにする。) そして、ニンニクの風味は充分出したいので、だいたい ② を選択している、というわけである。言わば「トマトで煮込む」感じにしているのだが、軽い風味にしたい時には①を選ぶ事もある。
・・・をっと、余談も多かったので2000字オーバー。
次回も素パスタかな?
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