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私と未来型プロフィール

写真では伝わらないその人が、動画だと写真よりは理解できる。これって、情報量の違いだと思うんです。話をしなくても、正面写真ではわからない横顔のつくり、髪の質感や立ち姿勢が、その人を表現します。

一方、話をした場合。一緒に仕事をしている人と、たまたま食事しながら家族の話や趣味の話をすると、「まさかの」「意外な」一面に親近感を覚えたりすることはありませんか?

なにが言いたいかというと、目の前にいる「この人」は、見えている部分だけでなく存在しているということです。


わたしは見た!

こんなことがありました。工場のコンサルティングに入っていた時、とても気さくで面倒見がよく、前向きでチャレンジングなムードメーカーのSさんという男性がいました。Sさんは55歳を過ぎていて、子会社に転籍していて、役職はありませんでした。

私は、Sさんが技術を若手にどう継承できるかに強い問題意識を持っていることに注目し、Sさんを中心に“若手のやる気に火をつける動きをつくることができるのではないか”と、40代半ばくらいのラインの課長に話をしました。しかし、その課長から返ってきたのは、「Sさん、人はいいんだけどねー。仕事は雑だし、いい加減なことばっかり言うから、ほっといてもらっていいです笑」という言葉でした。

でも私は知っていました。パートで働く女性たち一人ひとりに声をかけて、冗談を言いながら笑いあって、気持ちよく仕事をしてもらうよう計らっていること。若手の話をよく聞いていること。そして、地元では少年野球チームの常勝監督として活躍していること。


人の輝きはミラーボール

この時、私は気づいたのです。人はミラーボールのようなものだと。

人は多面的で、いろんな顔を持っています。たまたま光が当たっているところが光って見えているだけで、自ら光に呼応して動くことで光を放つこともあれば、光の当て方を変えることで、その人が光を放つことがあります。

だから、人を見えていることだけで判断したり、理解したような気になるのはもったいないし、危険だと思ったのです。そして、ミラーボールが自分から光を発することはできないように、組織では、意識をしていろんな角度から光を当てて、その人がより光輝く箇所を見つけることが大事であるとの考えに至りました。そして、私はその人の見えていないけど、より光を放つところを見出していける人になりたいと考えて今に至るのです。


変化の時代に成長を促進させるもの

今は言わずと知れた変化する時代。イノベーションを起こしたい、今の業務を変えていきたいというときに、その組織で必要な要件はなんでしょう。同業界の経験重視でしょうか?それももちろん大切だと思いますが、ここらを重視しすぎではないかということを私は問いたいのです。

他業界、多職種で培った経験やスキルを活かせる部分を作り上げていくことこそが「人材開発」であり、人や組織の成長を促進させるのではないでしょうか。


「未来型プロフィール」は集大成のプロジェクト

「未来型プロフィール」は、これまでの私の集大成のプロジェクトです。

自分が何をしたいか、何者になりたいのかわからず闇雲に突撃しながら探索した20代。
やりがいがあると実感できる仕事に出会え、さらに「仕事観」マネジメント観」のベースを育んだ30代。
そしてさらにそれらの「観」を実践を通して探求した40代。
そして、今。

あとから思えば、私が社会に出た時は終身雇用の時代でした。そして、男女雇用機会均等法が制定されていたものの、まだまだ現実には定着していない時代を私は生きてきました。

「24時間戦えますか」バリに、企業の求める忠臣モーレツ社員で働くこととは違う選択をしてきた私は、転職を幾度も重ね、子どもを持って働くという、当時の「普通」ではない働き方をしてきたと言えます。当時の社会で「そういうものである」という不文律からは外れた働き方は、周囲から理解というよりは批判めいた反応を得ていたというのが率直な感想です。そんな時代ですから、こんなふうに生きたいという人は少なかったでしょうし、したくてもしなかった人も多かったのではないかと思います。


誰もが自分の生き方を主軸に拓く未来へ

でも今、個人の時代と言われて久しいように、企業に合わせていく生き方から、自分の生き方を主軸に仕事の中身も働き方も決めていこうという人が増えてきています。

誰もがみな面白くて、誰一人同じ人はいない。
ユニークなミラーボール。そんなユニークなキャリア・・・つまり、ユニキャリアを活かして生きていく時代になりつつあります。

これは私の願う未来です。やったことがないことでもやりたいことに挑戦できる!一方、経験してきたことは、どんなことでも後からきっと活かされるから、一見つまんないことでも気持ちの限りは面白がって取り組んでいこう!(心身第一、壊すほど頑張ることはなくて、辛すぎたら逃げればいい)


そんな私の2020年末の未来型プロフィールを書いて、今年最後の投稿にします。今年出会って読んでくださった方々、ありがとうございました。来年は、ますます未来型プロフィールについて発信していきますので、引き続き目を通していただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします!

ユニキャリア主宰
未来型プロフィールの開発者及びプロフィールスタイリスト。
簡潔に自身を伝え、読み手を動かす「未来型プロフィール」の事業化に注力し、2020年から開始した個人向けワークショップやセミナーの受講者は、300人超(2020年12月現在)、企業研修への組込み企画も始めている。また、未来計画の実現度を上げるための計画設計や、習慣行動のサポートをする年間セッション2021年度版をスタートしている。さらに、受講者とプロフィール、そしてその生きざまを一人でも多くの方に知ってもらいたいと「未来型プロフィール」番組の準備中。今後に向けては、これまでの経験をメソッド化してまとめ、ワークを企業や学校で導入しやすくするためのプログラム化を考えている。
2021年は、ワーケーションを実践したいと熱望。


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