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大人が大切にしたい「自己管理」

こんにちは。小川恵子です。
「誰もが大器晩成する人生を生きている」と信じ、人生をリードし続ける大人に伴走しています。自分についての理解を深め、人生・キャリアを探求&実現する対話やワークショップを行っています。

さて、みなさんは、「挑戦する時に大切なこと」というと何が思い浮かびますか。

・目標や目的
・行動計画と定期的な見直し
・周囲の巻き込み
・Whyや覚悟、マインセドセット

よく言われるこれら全て大切なことではあるのですが、私は大人世代はさらに「自分の心身が健やかな状態であること」がとても大切だと感じています。

これは私自身が、自分の健やかさを二の次にして突っ走っていた結果、引き起こした残念なことと、そこからの学びで身をもって知ったことです。

若いうちは体力もあり、多少の無理がきくものでもありますが、40歳を超えてくると誰しも以前のようには動けなくなってくるもの。だからこそ、挑戦したいときに挑戦でき、人生を楽しみ続ける大人であるために、この「自分の心身を健やかに保つこと」の優先順位を上げていくことが大切です。

このnoteでは、自分の心身を健やかに保つことを「自己管理」のひとつとして、私の体験も交えつつお伝えしていきます。人生、キャリアで何か挑戦をしようと考えている方、いままさに挑戦中という方のご参考になれば嬉しいです。


20-30代に休まず働きまくっていた理由

会社員時代、特に20代後半から30代終わりくらいまで、本当に休みを取らずに働きまくっていました。勤務先がブラック企業だったとかそういうことじゃなく、自ら選んで働きまくっていたのです。

当時私がそんなふうにがむしゃらに働いていた理由は3つあります。

① 自分の自由に働ける環境だった
私は最初の結婚が30代後半でした。それまでの間ずっとひとり暮らし。住む場所も生活スタイルも時間もすべて、自分の自由にできていました。朝帰りしようが週末仕事ばかりしていようが、誰の目も気にする必要がなく、とにかく自由でした。

② 仕事が厳しく楽しく、やりがいがあった
とにかく仕事が純粋に楽しかったです。20代は飲食業、30代からは社会人向け教育と業界は違えど、「人の学びや成長、可能性の最大化」という最も私が好奇心を持っていた領域にずっと関わることができていました。

前職は創業すぐのベンチャーで、ビジネスも会社も組織も何もないところから作るのが初体験。大変なこともありましたが、ゼロイチで物事をつくりだすことや、試行錯誤しながら挑戦することが本当に楽しかったです。だから働くのが楽しくて休みたくなかった感じです。

③ 根っこにある恐怖感
私のお馴染みの思い込み「成果を出さないと必要とされなくなる、居場所がなくなってしまう」という恐怖感が3つ目の理由です。私の幼少時からの傷つきの経験で刻まれた人生の思い込みでした。仕事で成果を出して、自分の存在価値を周囲にいかにわかってもらうかに必死だったのです。

もうひとつの恐怖は、「母親みたいになりたくない」という思いでした。私の母親は専業主婦で、自分の自由に使えるお金がないことをいつも嘆いていました。私はああなりたくない、稼げる自分でいたい、という反面教師みたいな気持ちが、仕事を失ったら稼げなくなってしまう、だから必死に働く、というエンジンの一つでもありました。


この3つの理由により、どんなに疲れていても休んで立ち止まることをしませんでした。心も体も、脳も休まずにいると疲労が回復しないので、集中できずにパフォーマンスが落ちたり、全力が出せなくなってくるものです。

頭ではわかっていても、立ち止まれませんでした。

結果、30代の終わりにについに体調を本格的に崩してしまって、その時に持病も見つかり、今までのようには働けなくなりました。仕事に全力で打ち込めなくなってしまって、自分の状態を受け入れられるようになるまで当時は相当悔しい思いをしました。

そのこともあって、40代になってやっと、有給を使って適宜休むということが少しずつできるようになっていきました。

独立して直面した、本当の自己管理の意味

私は48歳のときに会社員としての働き方を卒業し、コーチとして独立しました。起業した先輩や経営者の友人たちから「独立したら体が資本だよ」ということをきいていたので、これからは自己管理をしっかりやろうと思っていました。

しかし頭ではわかっていたものの、実際は相当働いていました。

個人事業なので、仕事が増えれば収入が増えます。
でもこれは仕事が減ったら、収入が減るということを意味します。

会社員のときにあった恐怖がここでもまた駆動していました。仕事が途切れてしまう恐怖に加え、もともと私が持つ「せっかくやるならより上を目指したい」といった競争心というか闘争心でしょうか、そんなものも出てきて、仕事を引き受けまくっていた独立最初の数ヶ月でした。

そのうち更年期が始まったこともあって、体調管理もいっそう難しくなり、働きすぎで疲労も蓄積してみるみる自分のエネルギーが下がっていくのがわかりました。

この状態を自覚、直面したのは、当時コロナ禍で盛んに行われていたZoom飲み会でした。画面にうつった自分の顔というか全体的な雰囲気から、エネルギーの低さがものすごく伝わってきました。表情が暗く、姿勢も悪く、見るからに疲れ切った雰囲気。

そのときやっと気づいたのです。こんなふうに疲れ切ってしおしおの私にコーチングされて、クライアントがハッピーなはずがない。そんな人にお金払う価値があるか?っていうことです。実際仕事も思うようにいかず、なかなかお客様と出会えない、そんな時期でもありました。

私のような仕事は、私自身が最も重要な商品なのだと身をもって知りました。

独立起業するとは、ビジネスをどうやっていくかだけじゃなくて、人生丸ごとなのだなとやっと気づけたのです。

自己管理とは、自分の状態に気づき、調整すること

そんな痛い気づきがあって目が覚めた私は、あらためて「自己管理」や「自分の基盤」というものについて学び直しました。自己管理のために大切なことはこの2点です。

① 自分の状態に気づく
② 調整する

私もいろいろなやり方を試行錯誤した結果、2年ほど前から実践している方法をご参考まで、ご紹介します。

① ジムで自分の状態に気づく
自宅近くに24時間OPENしているジムがあるため、週2日ジムに行って決まったトレーニングをすることで、自分の状態に気がつけるようになりました。

ジムのいいところは、いつも同じ環境があることです。散歩だと天気や気温で体の状態の感じ方が変わってきますが、ジムならばいつもほぼ一定の環境、設備があります。同じトレーニングをしているとこのようなことに気がつけるようになります。

ストレッチで足の付け根が痛くて、普段よりも足が開かない
ランニングマシーンで走っていると、いつもよりも早く息が切れる
筋トレしていても楽しくない、集中できない

私はいつも朝イチにジムに行っているため、「今日はなんか調子が悪いな」と感じたらその日は無理せず休憩多めに過ごすなど、1日の自分の動きを調整する指針になっています。

② 休憩、睡眠で調整する
おかしいな、調子悪いなと思ったら無理せずすぐに休む、それが結果的に早い回復につながるということを何度も体験しました。

先日、東京では季節外れの台風がきて、低気圧のせいか非常に体調の悪い日が続きました。私の場合はその前の週に少し外出が多くて疲れていたこともあったのか、熱まで出てしまって。
この時も、迷いなく18時過ぎには寝ました。ぐっすり寝て翌朝はすっきり、仕事に影響することもなく元気に過ごせました。

普段からも、昼間も休憩を何度もとってメリハリをつけ、集中するようにしています。1日の仕事時間だけみると以前よりずっと短いのですが、幸い収入は減っておらず、むしろ時間単価があがっているともいえます。

仕事の合間の休憩時間に読書をしたり、音楽をきいたり、散歩にいったり、好きなことで自分を大切にできて満たされている実感もあります。自分が満たされているから、家族や、一緒に仕事をしている仲間にも愛を持って接することができるし、自然に分かち合うことができます

ジム通いと休憩・睡眠をとること、この自己管理を心がけるようになって、前よりも風邪を引かなくなりました。いま51歳で更年期の時期ではあるものの、さほど辛くなく日々過ごせています。

自己管理できていれば心と体が自分本来の健やかな状態になり、仕事も生活も、人生も、願う通りに自然に流れて動いていくのだと日々実感しています。

そんな私も今年の8月で独立して丸4年になります。
自己管理ができていなくてご迷惑をおかけしたり、成果を出せていない時期があったのに、独立当初から今も応援してくださっている方々、お付き合いくださっているお客様、支えてくれる仲間には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

「遊び心」をもって楽しみながら取り組もう

独立して一人で起業してやっていく。キャリアのあらたなフェーズに挑戦する。

このような人生の転換期で、どんなに素晴らしいビジョンやビジネスアイディアがあっても、自分の調子が悪くて思うように動けないのはとても悔しいことですよね。

毎朝6時に起きているのに、今朝は起きれなかった。
仕事終わりのビールがおいしく感じない。
こういうのも自分からのサインです。

自分の心と体がどんな状態なのかは、自分にしかわからないことでもあります。あらためて自分の状態に気を配ると、心と体はいろいろなサインを発しているのだとわかります。

そして調整の方法もいろいろやり方があります。
瞑想、運動、食事改善、信頼できる人に話を聞いてもらう、日記を書くとか、様々な方法があります。

私の場合、休憩や睡眠はかなり効きます。
ここは人によって違いが出るところかと思います。食事や運動が大切という人もいると思います。

これから何か挑戦をしようと思っている人は、ぜひいまのうちからいろいろな調整方法を試して、自分なりの「自分を健やかに保つ」自己管理の方法を見つけておくことをおすすめします。

一つお伝えしたい大切なことは「ストレス解消のために発散すること」と「自分が健やかでいるための調整」とは少し違うということです。

徹夜続きで疲れ切っている時に、気分発散のために徹夜でカラオケに行っても体は休まりません。家に帰ってまずは睡眠が必要です。

思考しすぎて脳を休めることが必要な時に、無理に映画を観ようとしても集中できず、おそらく「自分を健やかに」という視点では調整にはならないでしょう。このような時は目を閉じてただ横になり、情報を遮断して脳を休めると良いと思います。

一時的に気分を切り替えるための「発散」と、「自分を健やかに整えるための調整」をうまく活用していきたいですね。


「自分なりの自己管理を考えてみたい」という方はぜひ個別相談をご利用ください。

この自己管理、真面目に考えすぎるよりも、ちょっと遊び心、イタズラ心をもって考えるほうがいろいろなアイディアが出るし、楽しく続けられるものです。

こういうブレスト、私大好きなのであなたの壁打ち相手になります。

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Voicyのミアビータチャンネルで毎週土曜朝8時のパーソナリティを担当しています。音声では説明しきれない部分など、Voicy配信後に毎回大幅加筆しているのがこのnoteです。

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