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玉ねぎ

『日を重ね 寒さ乗り越え丸くなり 透き通る実の甘い玉ねぎ』


初めての玉ねぎ。 収穫出来た〜!

我が家の周りは、風がとても強く吹く。
特に冬は、方々の山から「オロシ」が来るので、畑の土が飛んでしまう。
秋に蒔いたあぶら菜や絹さやの種は、せっかく芽が出ても風に負けてしまう。
私はビニールや不織布で囲って、過保護には育てない。
「風になんか負けるな!
 根をしっかりとはるんだ!」
と、出たばかりの芽に向かって、声援をおくる。

しかし毎年、風に負けている。

玉ねぎもそうだった。
やっと出たひょろひょろの芽に、わらを細かく切って敷いたり、もみを敷いたりしたが、やはり風で飛ばされて、負けてしまう。

それを友人に話すと、
「この辺りでは冬越しするにはマルチシート使うしかないのよ。」
と、諭された。

昔の人はどうしていたのかな?と思い、父に聞くと、この辺りは茅の原で農業にはむいてなかったとのこと。
[原町]という自治体名があるくらいだから、農地はなかったのだろう。

過保護に育てるしかないのか…

昨年末にマルチシートを買い、玉ねぎを植えた。
「寒さを超えると丸くなっていくのよ。」
と友人に教えられ、楽しみに待っていた。

4月になると、苗が[たま]になって来た。
うれしい〜。

そして先日、初収穫!
あまり大きくないけど、かわいい。
君たちは寒さに耐えて来たのね。
温かいシートがあったから、頑張れたのね。
なんて話しかけながら、軒下にぶら下げてゆく。

う〜ん、幸せだわぁ。
育てた野菜たちが食卓に並ぶ日々。
街中で育った私は土を知らず、子供の頃から憧れていた食卓を、50歳近くなった今、実現している。

ぎっくり腰になったけど、美味しい野菜を食べて、筋肉つけて、また種を蒔こう!

農家の皆さん、いつもおいしい野菜をありがとうございます。

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