消えることのない傷

「これ気にする人いるの?」

「気にする人はいる」

数年前に看護師さんに
男の人が気にするか
聞いてみました。

10年前
術後のADLの最中
「私は普通にエッチ出来るようになるの?」

こんなことをPTの先生に
他人事のように聞きました。

そう言えば
母のお腹には大きな盲腸の手術跡がありました。ケロイド体質だったのかわかりませんが、術後の傷が塞がらずに若い頃3回手術したようです。

私の手術は盲腸とは全く違います。

自分では見たことはありませんが背中グッサリ縦に20センチはあったでしょう。

「お母さん、髪の毛がない」

入院先から初めて母に泣きながら電話すると、母は急いで面会に来てくれました。

「大丈夫、あるから…早く自分でシャンプー出来るようになればいいね…」

「それよりも早く自分で毎日顔を洗ってお手入れしたい」

リハビリと言うものは
普通の女の子にとっては
生易しいものではありませんでした。

怪我をして1年近く経ってから主治医が告知を許してくれました。

女性のPTの先生とパソコンからプリントしたウィキペディアの「脊髄損傷」を一緒に読んで

「私はL2不完全型?」

「うん…そう」

告知ってこんなものだったでしょうか。

私が働かない
と言うか
働けない理由

リハビリが大変。

退院前、ひとりで生活出来るように父が1階の祖母が居た部屋を私用にトイレとシャワーヘッド付きの洗面台を付けてくれ、1階は全て玄関から介助用にリノベーションしてくれました。

訪問看護に訪問マッサージetc
手配が難航しました。
1番あてにならなかったのは行政でした。母の独断で2台目の車いすを作りました。

その間私がしたこと
☆5年間転院先のリハビリの先生と相性が良かったのでリハビリに週2で通う

この先はちょっと書けません。

今の彼が私を受け入れる時に
彼から入念なチェックが入りました。

「そんなことになってるってことは前にも何かあったの?」

事故や手術がその1回じゃなかったことを察知してくれました。

優しくて心が真っ直ぐで純粋で綺麗な人に出逢いました。

何にも気にしませんでした。
自分の身体のコンプレックスの方を気にして居たのか、私よりもずっとか細い身体で、一生懸命ご奉仕?してくれました。

そう言えば
私の父と少し似てるかも…

冬は夏場よりも身体が辛いです。
中の沢山の金属と一緒に暮らしてます。

「背中痛い( ≧Д≦)」

「そりゃ鉄板入ってるから😔」

親友の言葉





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