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海外在住経験無し・非英語専攻の純日本人がTOEIC満点・英検1級を獲得して国際結婚するまでを振り返る【大学院生時代編】

はじめまして。keikesuと申します。記事を読んでいただきどうもありがとうございます。

私はこれまで英語とのお付き合いに普通の日本人よりも多くの時間を割いてきていると思います。その結果、完璧というにはまだほど遠いけれど、家庭内で外国人の妻と英語で会話をしたり、仕事で英語を使って交渉したりということに抵抗を感じないというところまでは到達できました。

詳細は割愛しますが、私はAIなどの翻訳機能が今後進化を遂げたとしても外国語(主に英語)を学んで習得する価値はあると思っており、これからも多くの日本人が英語の習得にチャレンジすることと思います。私の真似をしていただく必要は一切ありませんが、私のこれまでの英語人生が今後ゼロから英語を学んでいく人の参考や動機付けになるのではないかと思い、つらつらと振り返ってみたいと思います。

■英語が通じる喜びを噛みしめる

研究所での活動が始まりましたが、始めのうちはミーティングは聴講しているだけ、メールも読むだけだったので自分が英語を発する機会はありませんでした。それでも英語のミーティングは生まれて初めてだったので、とても新鮮な体験でした。私は簡単な日常会話ならまだしも専門的な内容を英語で話すというのは想像しがたく、先生方はどうやって英語で議論をするのだろうと興味深く聞いていました。私はさぞハイレベルな英会話になるんだろうなと勝手に期待していたのですが、結果はその予想に反していました。もちろん単語自体は専門的なものを含むのですが、使っている構文や表現は私でも十分知っているようなベーシックなものでした。例えば、「このグラフは~を示しています」であれば "This graph shows ~"、「○○であることが分かりました」であれば"I found that ○○"といったように、特段難しい表現は使っていませんでした。私はこれなら自分でもできるんじゃないかと思い始め、少し肩の荷が下りたような気分になりました。

私の初めての実践英会話の機会は以外にもミーティングではありませんでした。私は当時大学から遠方にある研究所の寮のようなところで寝泊まりしており、外国人研究者や学生の多くもそこにいました。ちなみに、私の研究所にいた外国人というのは普段は海外の大学で研究をやっており、出張で数週間ないし1ヶ月など日本に来るというパターンが多かった(だから寮にいた)ため、彼らは全くと言っていいほど日本語が分かりませんでした。同じ屋根の下に住んでいたこともあって、ところどころで彼らとは遭遇する機会がありました。始めのうちは全く面識がないので絡むこともなかったのですが、研究所の先輩などを通じて徐々に絡む機会もでてきました。確か初めての機会は寮で夕食を取っていた時だったと思います。もともとは先輩(日本人)と一緒に食事をしていたのですが、たまたま外国人の学生(カナダ人)がやってきて、先輩とは面識があったため彼も一緒に食事をすることになりました。そうなると黙っているわけにもいかないので、私も何か話さざるを得ない状況になりました。ずいぶん昔のことなので何を話したのかは覚えていませんが、最初の一言はすごく緊張したのを覚えています。オンライン英会話で練習をしていたものの、レッスンでは自分はお客様の立場。つまり、多少意味不明な英語を話そうとも先生は一生懸命理解しようとしてくれますし、ニコニコ笑顔で返事をしてくれます。そんな甘えた環境にいた私にとっては勇気のいる第1歩でした。結果は大成功・・・だったかどうかは正直定かではないのですが、会話はそれなりに弾んで互いのことをいろいろと語り合いました。私は今までの全ての英語の勉強が報われたような気分になりました。英語を使えば、たとえ日本語が分からない相手であっても、自分の意志を伝え、また相手の意志を理解することもできる。まさにそれを実感した瞬間でした。

私はこの経験を通じて英語を使って外国人と話すのが楽しくてしょうがなくなりました。自分の英語が欠陥だらけであることは重々承知していましたが、日本人だけと話していては聞けないような話も聞けるし、何よりも世界とつながっているような壮大な感覚を覚えました。英語圏の方々とはもちろん、非英語圏の外国人にも積極的に話しかけていきました。研究活動を一緒にやるのはもちろん、時には寮で一緒に飲んだり、時には一緒にイベントに出かけたりもしていました。

■外国人と絡みまくっているうちに妻と出会う

すっかり外国人との交流にはまってしまった私はより多くの外国人と絡む手段はないものかと考えていました。交流自体が楽しいというのもありましたが、英語は使えば使うほど上達するということに気づいていたので、さらに磨きをかけたいという思いもありました。今までと違うオンライン英会話を活用してみるということも考えましたが、レッスンという枠組みにとらわれず自由に会話を楽しみたいという思いが強かったので、他の手段を検討していました。そんな最中にFacebook上でbugumiというコミュニティを発見しました(2021年現在ではもう存在しないようです)。これは日本に興味がある外国人が集まるコミュニティで、彼らも日本人と絡むのはウェルカムな様子でした。私は早速そのコミュニティに参加して、いろいろな国の老若男女に友達申請を乱れ打ちしました。反応がない場合もありましたが、結構な高確率で反応があり、彼らとFacebook上で友達になりました。友達になったらfacebookのチャットを使って雑談を繰り広げていました。各個人によって英語力にばらつきがあり、スラングを使ってくる方、文法がめちゃくちゃな方、自分と近いレベルの方など様々いましたが、総じて英語の実践力を養うのに大いに役立ちました。全盛期にはFacebook上で日本人の友達よりも外国人の友達の方が多くなり、研究以外の自由時間のほとんどをチャットに充てていたと思います。時差もある中でのチャットであったため、生活のリズムも盛大に崩れていたと思いますww。特に親しくなった方とはスカイプで会話をしたこともあり、英語の威力を実感する毎日でした。

余談になるかもしれませんが、妻(ドイツ人)とはこの外国人友達大量生成作戦の中で出会いました。ドイツ育ちでドイツ在住というごく一般的なドイツ人です。英語が分かりやすかったので内容がすんなり頭に入ってきて、またこちらの英語もよく理解してくれました(友達の中にはこちらの英語をあまり理解してくれない方もいました)。こういった経緯があり、とても話しやすい相手だったので、必然的にチャットをする機会も他の友達よりも増えていきました。知り合って3ヶ月ほどでスカイプ上で顔を合わせ、いつしか定期的にスカイプ上で会話するようになっていました。

■初めての海外1人旅

妻(当時はただの友達)とスカイプをしている中で私はドイツ旅行をする計画があることを告げました。私はもともと学生期間中にヨーロッパまたはアメリカに旅行したしたいと考えており、旅先に現地人の友人がいれば心強いなと密かに思っていました。なので、「旅行先の友人を作る」というのもFacebookでの活動の目標の一環でした。もちろん、旅先がドイツに最終決定したのは、まだ直に会ったことが無かった妻に会ってみたいという思いがあったからです。

旅行のことを打ち明けた結果、妻が私の旅行に帯同して現地を案内してくれることになりました。宿の予約などもやってくれて、とても助かったのを覚えています。ちなみに、私はこの時点で海外旅行自体は初めてではありませんでしたが、それ以前は全て日本語の話せるガイド付きのツアーでした。従って、過去の海外旅行では全くと言っていいほど英語を使う機会はありませんでした。妻と会えることにもワクワクしていましたが、初めて旅行で存分に英語を使うチャンスが巡ってきたことに対しても同じくらいの高揚感がありました。

乗り継ぎ便だったので渡航にかけること約20時間、ようやくドイツに到着しました。それまでの海外旅行は全てアジアだったので人々の雰囲気も何となく日本のそれと重なるものがありましたが、ドイツは完全に異国感があり、私は日本から遠く離れた地にいることを深く実感しました。

飛行機を降り立った私はまず電車に乗り継いで目的地に行こうと考えました。当然ながら聞こえてくるのも目に入るのもドイツ語(全く分からない)と英語だけ。私は案内表示に書かれている英語を頼りに移動を開始しました。

少し移動していたところで、小腹がすいていたので空港内のマックに立ち寄りました。旅行英会話であるあるのお店での注文なので、これは英語の見せどころかとも思いましたが、実際には注文品を指で示すだけで購入できてしまいました。ちょっと話が脱線しますが、このマックの例のように、私の個人的な経験では、いわゆる旅行英会話というのはそれほど使ったことがありません。なぜなら、旅行というのは基本的にはこちらがお客様であるケースが多く、たいていは先方が手取り足取り処理してくれるからです。ホテルのチェックインなども最初に"I have a reservation."とだけいえば、あとは受付の方がいろいろ説明してくれて(ここでリスニングは必要)、最後に鍵をもらって "Thank you."というくらいです。もちろん、こちらから質問などがある場合は別ですが。

話を元に戻します。私は電車に乗るべくまずは券売機でチケットの購入をしました。当たり前ですが、言語設定はドイツ語が基本なので、まずは言語設定を英語に変更する必要がありました。こういった些細なことでも、初めての海外1人旅であった私には新鮮さがありました。

ちなみにドイツの電車には改札というものがないのですが、当時の私はそのことを知らなかったため、この後改札を探し回ることになりました。駅員さんから衝撃の事実を聞いて、無事電車に乗れたのは予定よりずいぶん遅れてのことでした。

その後もいろいろ迷ったりして予定通りいかないことが多かったですが、ドイツ人はある程度若い人であれば英語が通じることが多いため何とかなったというのと、何より初めて海外1人旅でウキウキだった私には全てが楽しく感じられて全く苦になりませんでした。

■英語で告白するも・・・

ドイツに着いた翌日に予定どおり妻と会うことができました。私の滞在は約1週間だったのですが、残りの期間はずっと2人で旅行をしていました。会ってすぐはぎこちなかったのですが、ちょっと経てばいつもスカイプでやっているように英語で会話ができるようになりました。

楽しい時はあっという間に過ぎて、気づいたら最終日前日(最終日は空港に行って飛び立つだけ)になっていました。私は当初は告白なんてする気はありませんでした。彼女に何となく好意はあったけれど、さすがに日本とドイツじゃ遠すぎるという思いがあったので、はなから付き合うなどということは考えていませんでした。しかし、約1週間一緒に過ごしてみて、日本人以上に率直に話しやすいと改めて感じました。言語的な観点から言えば、私の英語の表現力は母国語である日本語のそれと比べればはるかに乏しいので、何を伝えるにしても日本語より煩わしくなるのは間違いないです。それにもかかわらず、(人柄的な問題なのか)日本人以上に話しやすいと感じるのは少し不思議だと思いました。本当かどうかわかりませんが、英語というのは外国語であるが故に日本語ほど感情や細かいニュアンスを込められないので、日本語だと躊躇ったり恥ずかしかったりして言えないことでも英語だと意外と言えてしまうということがあるような気がします。そういった効果もあって、今でも妻にはいろいろ話しやすいのかなと思うことがあります。さて、旅行中についうっかり自分の想いを伝えたくなってしまった私は今を逃したらチャンスはない(後日スカイプ上で言うのもあれなので)と考え、夕食後の談笑中に切り出しました。

Can you be my girlfriend?

これも英語だと恥ずかしさが半減するからなのか、さらっと伝えることができました。私の英語力だと、カッコイイ気の利いた告白フレーズなど出てくるべくもないので、かなり率直な表現ではありますが・・・。しかし、まさか自分の人生の中で英語で女性に告白する日が思ってもいませんでした。

肝心のお返事はNOでした。日本とドイツだと遠すぎて付き合うのは現実的だと思えないというぐうの音も出ない正論を突きつけられました。それに関しては自分自身もまさに思っていたことなので、納得してしまって結局その場はそれで終わりました。結果的に失敗だったわけですが、自分の想いを伝えたことには一片の悔いもありませんでした。

■そして社会人へ

人一倍長かった学生生活がようやく終わりました。中学時代に英語を話せるようになりたいなぁとぼんやり思い始めて、実際に英語を使うようになったのは大学院に入ってからでした。大学院時代に英語を使う機会を得て、決して流暢とは言えないまでも、外国人と英語でそれなりに意思疎通ができるようになったことは私にとって貴重な経験でした。この頃の私は自分の英語力に対してちょっとした自信を持ちながらも、どこか満足しきれないでいました。「もっと英語力が向上すれば、もっといろいろなことを話せるに違いない」とそんなふうに思っていました。なので、私は社会人になってからも英語学習は継続していこうと考えていました。ただ、私はメーカーの技術職として就職することになったので、特に仕事で英語をバリバリ使うことは期待しておらず、あくまで趣味的に英語をゆっくり勉強していこうくらいの気持ちでした。

ちなみに、妻とはドイツ旅行後も交流を続け、結局お付き合いをすることになりました。とはいえ、スーパー遠距離なので基本的にはスカイプで連絡を取り続けるのみでした。以前と何ら変わらないので、正直付き合っている感も特になく、当時はこのままどうなるのだろうと暗中模索な気分でした。ただ、こうして定期的にスカイプで英語で話す機会があると、「もっと深い話がしたいから英語を頑張ろう!!」と思えるので、英語学習のモチベーションという観点から見ると、かなりプラスに働いていたと思います。よく言われる英語の上達方法の1つに「外国人の恋人をつくる」というのがありますが、その効果を身をもって実感しました。

大学院卒業の数ヶ月前くらいに就職先の会社からの指令で新入社員は全員TOEICを受験しました。この時の私のスコアは800点でした。ちなみに新入社員の中では最高得点で、早速「英語の人」というキャラづけをされました(あだ名ではありません)。初めてTOEICを受験してから約3年経過して初めて800点台にこぎつけました。正直な気持ちとしては「嬉しい」と「がっかり」が入り混じっていました。「嬉しい」はやはり高得点と言われる800点を獲得できたからなのですが、一方で私の想像だと800点取得者というのはもっと英語ができるイメージでした。なので、自分程度で800点なのか・・・という思いが生まれ、自分が思っていた「800点」とのギャップに少しがっかりもしました。いずれにしても、先述のように、まだ自分の英語力には満足していなかったので、私の英語学習は社会人になってからも止まることはありませんでした。

以下の記事へと続きます・・・


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