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気をつけていること

また2週間ぶりの投稿です。

先週は実家から母が遊びに(確認?笑)に来まして、楽しく過ごすことができました。その模様はまた後日お伝えしますね。

裁判に関しては大きな進捗はありません。

まだ類型証拠開示請求を行っている最中で、公判前整理手続も実務者間での打ち合わせに終始し、事実上開催には至っておりません。この調子ですと私の初公判は来春でしょうか。起訴されて1年以上経ってようやくの裁判ですが、普通の人なら耐えられないと思います。

いつもお伝えしてます通り、私は今回疑われている事件の犯人ではありません。

現在は保釈されて新しい仕事に就き、普通に生活しておりますが、保釈保証金が支払えなかったら、今頃拘置所の中にいることになります。
私はたまたま、保釈保証金を用意できましたが、用意できなければその後の生活には天と地との差が生じたはずです。

経済的に余裕がない場合、無実を主張すればする程、自分を苦しめる結果になります。
だから、やってもいないことをやったことにする被疑者被告人は、実際かなり多くいるのです。日本の司法制度における大きな問題点です。

私の事件も裁判終了までの時間を考えると、嘘の自白をし、偽った反省の態度を示し、刑(おそらく執行猶予)に服した方が良かったのかもしれません。さっさと終わらせる方が賢い選択なのかもしれません。これは、取り調べを受けた警察・検察から何度も言われました。

ですが、そうすることが正しい選択なのでしょうか。

私は今でもそう思いません。やってもいないことをやったと認めれば、自分の中での正義に反するのは勿論、同様の事案が今後も続くからです。私は今回の事件を通じ、今の刑事司法が抱える問題点を知ることができました。

毎日、何かしらの事件が報道されていますが、否認事件や間接証拠の積み重ねだけで逮捕されている事件もあり、その中には一定程度の冤罪事件が含まれているものと思われます。

無実を訴える人間を「間接証拠」だけで有罪している限り、冤罪は絶対になくなりません。

捜査機関は捜査を尽くすべきだと思います。私の事件もまだまだ調べたりない部分は山ほどあります。しかし、これを個人がやるとなれば多額の私財と時間を投げ打つことになります。

結局、国が一人の人間の人権を制限するというのであれば、疑いを差し挟む余地がない時点で捜査を終了するのではなく、関わる事実「全て」を徹底的に検証するべきだと私は思います。
だから、再審請求されて弁護側が新たに発見した新証拠を突きつけると判決がひっくり返ってしまうのです。
そうやって無罪になっても被告人(受刑者)の失った時間は戻ってきません。

自白は現在の司法制度上、最高の直接証拠になります。
なので捜査機関は20日間の勾留期間中に何とか被疑者から自白を引き出そうとします。暴言や暴力は当たり前の世界です。そうして日に日に弱る被疑者に対して誘導尋問でたたみかけていきます。こうやって無罪を主張しても「最後の砦」さえ崩すことができれば、彼らはそれで良いという訳です。

直接証拠が出なかった場合、どうなるのでしょうか。
恐ろしいことに警察は証拠を偽造して間接証拠の積み上げをしてきます。これは私の事件でもありました。過去の事件でも違法収集証拠事例は多数あります。

捜査には多額の税金を投入しておりますので、間違ってたでは済まされません。司法への信頼も崩れますので何としてでも逮捕した人間を有罪にしなくてはなりません。それが99.9%という有罪率という数字に現れております。

私たちの身の回りでも、ちょっとしたことで逮捕されることはあります。

一つは痴漢です。
これは冤罪を証明することが非常に難しく、被害者感情もあり、逮捕されるとサラリーマンの場合はその後の生活にも大きく影響するため、疑われたら逃走を勧める弁護士もいるほどです。現に昨日も東京山手線で痴漢を疑われた男性が線路敷地内を逃げ回ったという事件が発生しています。過去にもこういった事件は起こっていますが、痴漢で捕まるということは日常茶飯事で私もよくその光景を目にします。

もう一つ、最近増えている事件がスーパーでの窃盗です。
セルフレジというのが大手スーパーやコンビニを中心に設置されていますが、このセルフレジで会計を通さずに万引きを疑われてしまい、逮捕されるケースです。
これも客側のミスなのか、故意なのかの判断がつきにくく、「万引きは即警察に通報」と謳っている企業は警察に通報し、疑いの程度が強ければ逮捕に至っていると耳にします。

私は保釈中の身ですので、絶対に逮捕されることがあってはなりません。
別件であっても一度逮捕されれば収監されるからです。
そうなると預託している高額保釈金(500万円)の没収や、折角勤めることができた会社も退職しなくてはなりません。

満員電車に乗るときはできるだけ女性に接触しないように注意を払い、スーパーやコンビニではセルフレジは使わず有人のレジを利用する。
普通の人なら然程気にしないことでも、保釈中の刑事被告人はこれ以外にも沢山のことに気を遣います。

そもそも、「疑わしきは被告人の利益に」という原理原則が実現できていれば、こういうこともなくなるはずです。この原理原則が確立されれば捜査が尽くされることにも繋がっていくと思います。

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