土のがっこう 農業はあたらしい

なんだか農業ってかっこいい。ベテランの人じゃ植物のことや土のことなんかがよーくわかっていて、自然と調和してる感じがして羨ましい。でもその影にあるのは毎日の単純作業を少しずつ改善していくたゆまない努力だったりしてなおのこと渋い。

Spectatorという雑誌の、つちのがっこう、を読んだ。知らなかったが、日本では比較的土に関する教育というのは少ないようだ。経済成長に合わせて減ってきたのである。もっと工学とかでお金を稼ぐのに役立ちそうなことをやるため?に。

土というのは様々な定義があるが、大事なことは、土壌生物の働きによって土はできているということである。砂と土の違いはそこで、多様な生物のはたらきによって初めて砂は土になる。落ち葉をミミズが食べたり、もっと小さな微生物が呼吸する事で。つまるところ、土は生きているようだ。

そして、有機農業という農業がある。これは化学肥料や農薬をつかわない農業のことだ。今ではこういったものはオーガニックと呼ばれて、かなり認知されてきているけど、もう数十年前では農薬も化学肥料も使わないといったら、そんなんで作れるはずがない、といった感じだったようだ。

でも、今ではサステイナブルなどということが叫ばれる中で、有機農業の考え方というのはとても先進的で、本質的だったと思わざるを得ないような気がする。

化学肥料などを使う農法では、様々な面で土に負荷をかけ、そのままではたくさんの収穫はできず、さらに肥料を使わなければいけないという悪循環に陥ることがあるという。そこを有機農業では細やかに土の中の微生物の状態を調節し、健やかに作物を育てる。堆肥なども入れればよいというものではなく、腐敗じゃなく発酵するようにして、量も調節して土をつくっていくのだ。うなぎの秘伝のタレみたいだ。

さらに他のところが作ったものを使わなくて良いというのは、資本主義のシステムに乗っからない別のシステムを持つことができるということだ。

資本主義の悪い面があったとき、それに対抗するにはやはりなるべく資本主義のシステムに乗っからない生活の基盤を持つ必要がある。そういった意味でも、有機農業は画期的に感じる。

僕も洗剤などから有機的なものに変えていったりしているけれど、少しずつ食事や衣服などにしても自然の材料や、そこからのプロセスにふれていくようにしたい。

そして僕は建築学科だから、いつかどこかに居心地の良い小屋を建てて、少しの土地で美味しい野菜をつくりながら、晴耕雨読の生活をするのが夢になりつつある。ああそのときにはnoteでもお小遣いが稼げるようになってたらいいなあ。

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