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ジョークンブリューイングの課題と進捗と新たな挑戦(2023年ver.)

2021年12月以来のジョークンの進捗報告になります。あの頃は、まだまだ感染症の収束が見られない中でした。現在では、(感染が収まったとは言えないながらも)多くの人が、街に繰り出しておりアフター感染症を通り越して平時に戻ったという感覚にすらなってしまいます。

壁越えならず..

何度かnoteにジョークンに関することを書いていますが、意外と「読んだよ」などと声をかけてもらえてうれしく思っています。そのため2022年の初めは情報発信沢山したいという気持ちもあったのですが、気が付けば2023年の10月まで一本も書けていませんでした。

その理由としては自分の怠慢が一番なのですが、やはり原因としては前回の
noteで宣言した壁越えができなかったこともあると思います。前回語った課題であるマンパワーの足りなさを補うために採用に動いたのですが、一言で言ってしまえばジョークンが新しい人受け入れる状態ではなかったことだと思います。

ジョークンは醸造開始のために自己資金に加えて地元の銀行から2500万円ほどの借り入れをしており、2021年8月頃から月々の返済を行っていました。しかし、当時のジョークンでは毎月なんとかギリギリ返済できるという状態で、積極的にイベントを打ち出したり、ボトルショップの割引キャンペーンなどを打ち出してなんとか乗り切っていました。(#pr)

そこで、この状況を打破するために、事業拡大を目指した借換えをを行い1年半の返済猶予の間に経営状況を改善することに着手しようと考えました。しかし、予定していた採用がうまくいかなかったことにより、状況を変えるカンフル剤のないまま1年半の返済猶予という状態となりました。

そこでできた猶予(余裕)を活かして積極的な事業拡大策に動けばよかったと今は考えています。しかし、少なくとも2022年1月から2023年3月の間は腰を落ち着けて醸造するクラフトビールのクオリティを上げようと、拡大にはあまり動きませんでした(それ自体は悪くなかったと思っています)。

クラフトビールはおいしくなったと思います

それでは具体的にどのような挑戦をしてきたかというと、まずは原材料としてパン屋さんで出たパンの耳部分をクラフトビールの原料にしようというプロジェクト"upcycle-beer"に参加しました。

これはパンを製造している会社の方からお話をいただきました。特に「大量に出るパンの端を有効活用したい」という部分に共感し、自分たちなりの解釈でパンの香りを有効活用できるクラフトビールはなにかと考えました。そこで出たアイデアは、パンの香ばしい香りがコーヒーや麦芽の焙煎された香りとの相性が良いのではというもので、実際にブレッドコーヒースタウトとして商品化を行いました。このパンという原材料は面白い特徴を持っており、独特の風味が色の濃いクラフトビールとの相性がよいだけでなく、高い比重(糖)を得ることができます。廃棄対象となることも多いパンの角、お酒に生まれ変わらせるというのは、特別な取り組みではなくなっていくとよいと考えています。

ヒグチさん!日本酒使ったクラフトビール造ってください!」と笹塚のpintologyさん(2022年7月オープン)で言われたのは今年の春頃でした。ジョークンのある新潟県は、日本酒の酒蔵の数が日本一であり(年々減少傾向にありますが…)、消費量も日本一という調べもあります。そのため、よく「新潟の人は日本酒しか飲まないんじゃないですか?」と言われるのですが、そのたびに私は「おいしい日本酒が好きな人は、おいしいクラフトビールも好きなんですよ」と返事しています。

しかし、日本酒を使ったクラフトビールを造るという構想はあったものの、まだ醸造はしていませんでした。ここで声をかけてもらったことをきっかけに本気で日本酒を使った「おいしい」クラフトビールというものを考えました。以前から、ホップの香りとお酒のエステル香は相性がよいのではないかという仮説はありました。また、日本酒のおりがらみ酒とHazy IPAをブレンドしたカクテルを提供する試みを行っていました(画像を探したら酔っぱらいながらしたTweetしか見つからなかった…)。

そこで、ジョークンのフラッグシップであるジョークンIPA (Hazy IPA)の発酵過程において酒粕を入れることで、ホップと日本酒のエステルの香りを両立させるだけでなく、醗酵をさらに進め余計な甘みを取り除くという取り組みをしたSake Hazy IPAを開発しました。おかげさまで、お披露目イベントであったpintologyさんの1周年イベントでは大好評で、今後もこのスタイルを探求し続けたいと思いました。


pintologyさんがイベント用の持ち帰り用にラベルを作ってくれました!

新たな挑戦は越後湯沢への店舗展開

醸造に関しては色々考えて行っていたおかげで上達をしていると思いますが、経営状況に関しては改善しているとは言い難いです。そこで見出しにあるように新しいお店をやります!場所は新潟県のスキーや温泉観光である越後湯沢です!

設計士の谷口さんに作成してもらった図面等の表紙(かっこいい)

越後湯沢は東京方面から新潟県への玄関口ともいえる場所で、多くのスキー場と温泉宿があります。いままで十日町にある店舗にはなかなか来れない、という方もいましたが、スキーや温泉旅行などのついでにも遊びにこれる越後湯沢はなかなかいい立地ではないかと思います(できれば開店前後に越後湯沢を選んだ理由をちゃんと書きます)。

いまは多くの方の協力を得てこの一大プロジェクトを進めています。下の図は、設計士さんと打ち合わせの風景です。思いついたのが今年の4月でようやく本日10月10日に内装工事着工となりました(工事前に自分たちで床をぬってしまいました)。これからスムーズにいくと良いですが、よかったら応援してください!どんどん情報を出していきます!

設計士の谷口さんにはジョークンをよく飲んでくれるという縁でご依頼しました


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