見出し画像

最近読んだ本の感想を書いていく

朱色の化身 / 塩田 武士

一人の女性の行方を追って、記者が取材とインタビューを重ねつつその女性の本当の姿に迫っていく物語。なかなか見えてこない人間の本質、それを多角的に追っていく展開のおもしろさ。趣向を凝らした構成の小説である。

5分でわかれ!印象派 / 須谷 明

日本人に好まれると言われている印象派にスポットを当て、印象派の画家たちのキャラクターを、マンガを用いて本当にわかりやすく語っている。脚色過多ではあるが、そこがすごく親しみを持てる。

新装版 殺戮にいたる病 / 我孫子 武丸

30年前にシリアルキラーについてこれだけリアルな描写を実現したことに感嘆する。今ではドラマや映画でお馴染みになった連続殺人について、緊張感あふれる表現が続く。そのヒリヒリした感じを楽しむだけでも大満足。なおかつラストの伝説的などんでん返しも秀逸。

東京ロンダリング (集英社文庫) / 原田 ひ香

心理的瑕疵物件の告知義務を回避するために1ヶ月間賃貸物件に住むという変わった仕事。その仕事に就くやっぱり変わった主人公の心の変化や周囲の人との距離感が描かれている。ちょっと不憫な主人公も、やがて本当に人間らしい生き方を取り戻していく姿に読む方も元気づけられる。

本のある生活 BIBLIOPHILIC BOOK 本と道具の本

本を読むことそれ自体も楽しいのだが、本好きにはやっぱり読書グッズなんてものが必要だ。気の利いた、おしゃれなグッズが身近にありながら進める読書は、自分にとって極上の趣味なのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?