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読んだ本の感想をひたすら書く その3

 さて、まだまだ感想を書いていこう。ここに書いた感想は順次読書メーターに転記中。あと、書影のリンクはAmazonじゃなくてhontoに張ることにした。

ブレイクニュース (集英社文芸単行本) / 薬丸岳 (著) 

炎上系ユーチューバーとも取られかねないニュース動画をアップしているエキセントリックな女性が主人公というだけでいかにも現代的な、これまでにないストーリーだと感じられる。取り扱っている事件もコンテンポラリーな雰囲気でリアルな感触がよい。

影踏亭の怪談 / 大島 清昭 (著)

4編の連作で構成された実話怪談系のホラー小説。ホラーは必ずしも化け物が出てくるから怖いというわけではないし、人が死ぬから怖いというわけではない。そこに何かあると思わせる静かなリアルさが人を怖がらせるのである。それにしても第4話のタイトルはおもしろびっくりだ。

闇祓 / 辻村 深月 (著)

物語のプロットは辻村深月らしいファンタジックな部分があり、少年少女も楽しく(怖がりながら)読むことができるストーリーに仕上がっている。しかしながら闇に取り込まれた人間の描写は決して荒唐無稽に陥らずリアルに描かれていて、こんな人いたら怖いと思わせてくれるところが上手い。ラストの締めくくりも作者らしい好ましさがある。

独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 / 読書猿 (著)

自分で学問を修めるためにはどんな勉強法を用いればよいか。そんなテーマで書かれた独学の参考書。しかし、これが単なる受験や試験のための勉強と思ったら大間違い。本当に学問を成し遂げるために考え出されたありとあらゆる勉強法が800ページにわたってまとめられているのだ。この本の厚さだけで何か勉強したような錯覚に陥りそうな1冊。

トリカゴ / 辻堂 ゆめ (著)

無戸籍者という社会問題をテーマに描かれる警察小説。警察という立場で無戸籍者当人たちの問題をどう解決していけるのか、遵法意識と人間性の間で揺れ動く刑事 森垣里穂子の心理が上手く描かれている。同時に過去の事件との関連を探っていくミステリ部分も力が入っていて読み応えがある。



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