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2021新春プログレ特集

 2021年。いやあ、なんか遠い未来にやってきたような心持ちですよ。

 それはともかく、今年もプログレを聞いていこう。新旧こだわらず、いろいろディグしていくよ。

JANUS / AUNT MARY

 1969年にノルウェーのフレドリクスタで結成されたプログレッシブバンドAUNT MARY。彼らが73年に発表した3rdアルバム。オルガンとギターの掛け合いがあり、メロディラインに英国的な趣を持った名盤と言える。邦題は『ヤヌス神』

Kuře V Hodinkách / FLAMENGO

 チェコのプログレバンドFLAMENGOが72年に唯一発表したアルバム。ハードロック的なギターにサックスとオルガンが絡んでくるスタイルはどこかKING  CRIMSONを思わせつつ、他にない個性が圧倒的な存在感を放つ。カチッとした演奏の確かさも魅力。邦題は『時計の中の鶏』

TRETTIOARIGA KRIGET / TRETTIOARIGA KRIGET (THIRTY YEARS WAR)

 三十年戦争というバンド名をタイトルに冠した、スェーデンのプログレバンドが74年に発表した1stアルバム。サウンドプロダクションはチープだが、ヘヴィなギターと複雑な展開を聞かせる楽曲はレベルが高い。それでいてドラマティックで叙情的なメロディラインが北欧らしくてよいのだ。

RAG I RYGGEN/RAG I RYGGEN

 スェーデンのプログレバンドが75年に発表した唯一のアルバム。冒頭から疾走するアグレッシブなハードロック的展開に心惹かれる。そこに湿った音色のオルガンが畳み掛けるさまは北欧版ユーライア・ヒープ。ツインギターの流麗なハードロックと、哀愁のドラマティックプログレサウンドのハイブリッドが聞くものを郷愁に誘う。

RANSHART / RUPHUS

 ノルウェーのYESことRUHUS。もっともYESっぽいのはこの74年発表の2ndアルバムのみ。1stはもっと普通のハードロックを演奏していた。アルバム冒頭からフュージョン的な展開のあるメロディアスなプログレを聞かせてくれて、時代からするとすごくモダンなサウンドだ。アコースティックギターやピアノを絡めた美しいメロディとコーラスワークが幻想的で、すごく素敵なバンド。

DWELLERS OF THE DEEP / WOBBLER

 ラストは新しいバンドも紹介。WOBBLERはノルウェーのヘーネフォスで99年に結成されたプログレバンド。『DWELLERS OF THE DEEP』は彼らが2020年に発表したばかりの5thアルバム。音作りはさすがに今風。オルガン主導で展開しつつ切れ味のいいギターサウンドでアクセントを効かせる曲作りは実にエキサイティングだ。どこかYESを思わせる美麗メロディを持ちながら、北欧らしい透明感も併せ持つ期待のバンドである。スケールの大きな展開を見せる大作曲も聴き応え十分。

 というわけで、今年も新たな発見を楽しみに音楽を聞いていきたい。がんばるぞ!

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