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ATサロンを作った理由

恵比寿にて、ATサロンのオープンに向けて準備をしています。

アスレティックトレーナーの中原啓吾です。

前回前々回の投稿で私自身の活動について書いてきました。

今回は、ATサロンを作りたいと思った背景を綴っていきます。

最後には、ATサロンを、新しいコンディショニングサポートシステムを一緒に作っていただける方をお一人募集したいと考えております。

ご興味を持っていただけた方はTwitterなどからDMにてご連絡ください。

それでは本題に入っていきましょう。

スポーツのケガの現実

「自分の子どもがスポーツで怪我をしたらどうするのだろう?」

2019年シーズンを最後にプロ野球界から離れて、私は初めてプロチーム以外の環境で一般の方をサポートしました。

その中で、冒頭の疑問にぶつかりました。

スポーツで怪我をしたら、多くの場合は、まず初めに整形外科医院に行くでしょう。
その後は病院にてリハビリを受けるか、治療院にて治療を受ける場合が多いかと思います。

良い専門家をどのように見つければ良いかなどの課題はありますが、ここまでは良いとしましょう。

リハビリ・治療が終わって、練習には復帰出来そうな状況となりました。
しかし…その後は?

多くの場合はチームの指導者に相談して練習に復帰していくしかありません。
怪我について十分な知識の無い指導者の方がその責任を負わなければいけない現状です。

病院や治療院の方々も選手が練習するグラウンドに出向くことは出来ず、指導者との連携も難しいのが実際です。
治療院から伝える指示には限界があり、練習に参加したら週末の試合には出場しているなんていうことが現実として起こっています。

慢性のケガ、一般の方の場合

では、慢性のケガの場合はどうでしょう?

競技レベルに関わらず、パフォーマンスの向上を目指してトレーニングを行う中での慢性的な障害は、定期的なケアと長期間に渡るリコンディショニングが無ければ乗り越えることは出来ません。

(リコンディショニングとは、日常生活が支障なく出来てからスポーツに復帰するまでの身体の機能向上を図るアプローチのことです。)

少しの期間練習を休んだり、マッサージを受けただけでは、身体は痛みが出る前の状態に戻るだけ。

同じ負荷が身体に加わった際には再発してしまうことは明白です。

慢性障害に対して、中・長期的にリコンディショニングを出来る環境が日本にはあるでしょうか?

病院などでのリハビリも保険適応の期間は定められていますし、接骨院などは急性の怪我に対応することが原則です。

保険を使わない以上、お客様の負担は大きくなるデメリットはありますが、システムを上手く構築して、リコンディショニングを継続できる環境をATサロンでは作りたいと考えています。

スポーツを例に挙げましたが、この状況はアスリートに限ったことではありません。

一般の方の肩こりや腰痛・膝痛など、慢性的な障害でも同じ状況が起きています。

多くの治療院・整体院でも「根本治療」と謳うことが流行っていますが、提供しているサービスは受動的なマッサージだけ。

これでは症状の再発を防げないことは科学的に明らかになってきています。

トレーナーとしてのサポートを“どんな人にも”利用してもらえる場所にATサロンはなりたいと考えます。

手術適応の症例に対して

もう一歩踏み込んで考えてみましょう。

アスリートやスポーツ愛好家の方にとっても、怪我によって手術が必要になる状況は人生で最も不安の大きい出来事の一つと言えるでしょう。

プロ野球に所属した10年間の中で、怪我から手術の至るケースを毎年何人も見てきましたが、症例に対して、手術の判断が適切に出来るかどうかは医師の方でも相当に高い専門性が必要になります。

医師の方にどれだけの専門性が必要になるか野球選手の肩関節手術を例に考えると、①整形外科医であり、②スポーツに詳しく、③特に野球選手を多く診ていて、その中でも④肩関節が専門であることが必要です。

(選手の競技専門性とカテゴリーによって求められる条件は変わります。)

また、手術の際にはリハビリも充実した施設で無ければ術後が順調に進むことは難しいです。

そんな医師や病院をネットや口コミなどだけで見つけることは現実的に不可能です。

手術という人生の重要な局面に置いて、スポーツの怪我に関して相談できる、サポートが出来る環境を作りたいと思ってます。

日本のコンディションを改善するシステムになる

長くなってしまいましたが、上記のような現実から、日本には本当の意味でカラダのコンディションを改善するシステムが無いと感じます。

私はアスレティックトレーナーとしての専門である「リコンディショニングサポート」を提供する場所が必要だと強く感じました。

怪我をしたら整形外科での診断の後、リハビリや治療を受けるのと並行してATサロンでのリコンディショニングを受ける。

日本のコンディションを改善するシステムとして、ATサロンという業態を確立させたい。

そんな想いからATサロン作りはスタートしました。

「スポーツの怪我で困る人を減らしたい」

これが私のいまの人生のテーマです。

「スポーツで怪我をした際に誰に相談したら良いか分からない。」
「過去に負った怪我でスポーツを諦めなければいけなくなった。」

多くの人が抱く、スポーツの怪我に対する課題を聞くととても寂しくなり、無力感に苛まれます。

スポーツの怪我の専門家であるアスレティックトレーナーとして、その課題に取り組んでいきたいと思っています。


次回はATサロンを事業として行う目的について書いていきたいと思います。


アスレティックトレーナー 中原啓吾

@ATサロン恵比寿


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