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受電の二つの目的

電話を受ける仕事が難しいのは、テスト用紙に回答を書き込むのと違い、相手が人間だからです。

電話応対が苦手だと相談をくださる方の多くが、業務は分かっていて質問の答えも分かっています。それでもうまくいかないのは、質問に正確に答えることが仕事だと勘違いをしているからです。

電話の仕事は間に立つ仕事

電話とは、外部と内部をつなぐツールです。
だから、仕事の目的にも二つの方向性を意識しなければなりません。

①電話をくれた人の問題を解決することを通し、その人に喜んでもらうこと

わざわざ人件費を払って会社が人の問題を解決しますか?
せっかくなら、電話をくれた人に自社のファンになってもらいたいですよね。

そもそも、電話をかけたくてかけてくる人はいません。友人とおしゃべりをしたり営業でかけてくる電話であれば別ですが、会社にかかってくる電話は何かしら困って、やむなくかけてくるのです。
特にお客さまからの電話を受ける場合、質問に答えることを目標にすると、クレームになることがあります。なぜなら、お客さまは自分の問題を解決する方法を知っているとは限らないからです。
したがって質問に答えるだけでなく、それでお客さまの問題が解決できるかを考えて対応しましょう。

そのうえで、お客さまに喜んでもらいファンになってもらうことを目標にすれば、少なくともクレームになることはありません。

②社内の役に立つこと

電話は、電話が目的になることはほぼありません。
その後、店に行くかもしれませんし、サービスに契約するかもしれませんし、他部署から折り返し対応をしなければならないかもしれません。

どうなるにせよ、きっとそこには別の社員がいます。その社員が少しでも楽に仕事できるように計らってあげるということです。

これから店に行く客が誤解から店員にクレームを言わないように、折り返す社員ができるだけ適切に対応できるように、配慮できることはなるべくしましょう。

電話の仕事は「ありがとう」と言われる仕事

上記の2つの目的を達成できたなら、お客さまや他部署の人から「ありがとう」と言われることが自然と増えます。

直接相手から「ありがとう」と言ってもらえるのは、嬉しいものです。

それでは、また。


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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。