客によって対応を変える~①得意客を贔屓する場合のやり方
先週は、相手がどんな人であれ、距離を変えずに対応を変えるという話をしました。
その記事に対し、てるとさんが下さったコメントがこちら。
皆さんも客の立場だったときのことを思い出してみていただければ、良くも悪くも特別扱いされた経験があるのではないでしょうか。そこで今回は、得意客を贔屓する場合のやり方について書いてみようと思います。
①得意客を贔屓する
いつも来てくれる客、たくさん買ってくれる客であれば、店員の愛想もよくなりがちです。実際、そういう特別扱いをされたくて買い物依存になる人もいますし、特別扱いをしたように思わせて依存させることを狙っているようなある種のサービス業も一部見受けられます。
そこまで過激なものはおいておくとしても、サービス業であれば得意客を一見さんと全く同じに扱うのはまた不自然ともいえます。
そのような場合に気を付けるのは、誰か特定の客を下げるのではなく、お得意さんを上げる対応をすることです。自社のサービス基準があるなら、初めて利用した客でも、利用額の少ない客でも手を抜いてはいけません。ただ、お得意さんに対してはプラスアルファのサービスをしてあげます。それは、ちやほやする必要はなく、一言多く声をかけてあげるだけでも十分に特別扱いはできます。
<休憩コーナー>
一言、添えてあげる
来店客には「いらっしゃいませ」と声をかけるのが多くの店にとっての基本かと思います。そのときに、いかにも金の無さそうな客だからとおざなりに「いらっしゃいませ」と言えばクレームになりかねません。したがって、どんな客であっても同じような笑顔や口調で迎え入れます。
ただし、相手が得意客であった場合、「いらっしゃいませ。前回切らしていた桜色のコーディネートも取り揃えてお待ちしておりました。」などと一言添えるのはどうでしょう。これなら、言われたほうは前回希望の商品がなくて買えなかったときのことを覚えていてくれたと嬉しく感じるでしょうし、そばに別の客がいたとしても、一人一人のことを覚えている素晴らしい店だと思うことはあれクレームになることはありません。しかも、ちやほやしているわけではないので、わがままを言われやすくなるという弊害は極力少なく抑えられます。
電話応対でも同じことができます。
例えば、ネット通販の窓口にて、通常のサービスなら「ご注文でよろしいですか」と受けるところ、それがお得意さんであれば、「〇〇さま、先日のご注文はお気に召しましたか? あぁよかった。それでは、本日はご注文でよろしいですか」と一言添える具合です。
参考になったでしょうか。
次週は、客によって対応を変える別のパターンについて考察します。
それでは、また。
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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。