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表現しなくてはいけないもの~感情

11月4日のブログで、「自分の感情は、自分で解消するべき」と書きました。これは、業務内容や目的と相反する自分の感情は表現してはいけないということです。

しかし、”会社の代表としての感情”伝えなければならないものです。

そんなことを、今回はお伝えします。

感情表現

感情表現のポイントは、イントネーションをしっかりつけることときちんと言葉で表現することです。

例えば自分の対応を録音し、自分の「ありがとうございます」「申し訳ございません」と、俳優や声優の「ありがとうございます」「申し訳ございません」というセリフを聞き比べてみてください。
俳優や声優のセリフは、ストーリーからそこだけを切り取っても、もしくは目をつぶって耳だけで聞いても”ありがたい””申し訳ない”という気持ちが伝わってくるのではないでしょうか。

イントネーション

電話では、頭を下げても見えません。初めて接するお客さまには”普段から私の話し方はこうなの”も通用しません。表情も見せることなく感情を伝えるためには、イントネーションをはっきりと分かるように付ける必要があります。

普段、イントネーションを意識して話している人は少ないでしょうから、いざ意識してみると
“なんか、多分ちょっとはついているよね”
程度だと思います。そのレベルを倍にしても全く大したことはないのです。
こんなに大げさでわざとらしくないかと思うくらいに表現してください。表現している感情そのものが本当であれば、どれだけ大げさでもわざとらしくはなりません。

言葉

また、そもそも感情表現はきちんと言葉で表現しましょう。
対面で「あなたのような店員さんに対応してもらえてよかった」と言われたとき、真っ赤になって少しうつむき「いえ…」と応えれば、気持ちは伝わるでしょう。
しかし電話ではそうはいきません。
「そのようにおっしゃっていただけるなど、勿体ないことです。いつでもお電話をお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。」など、会社の代表としての自分が感じたことをなるべく的確に言葉にしてお伝えすることが重要です。

この、言葉で感情を表現するという行為は、日本人には不慣れな部分かもしれません。
「ありがとう」と一度も言わない夫や、「エモイ」に代表される数種類の形容詞でコミュニケーションを循環させている若者。
夫が「ありがとう」と一度も言わなくても夫婦が円満なのは、それを許容する日本文化とひたすらに相手を理解しようと努める妻のおかげでしょう。
独特の言葉でコミュニケーションが循環するのは、それが「エモイ」かどうかよりも、その言葉を共有することで仲間意識を持つことこそが目的の半ばを占めているからでしょう。

もちろん、全ての夫が「ありがとう」と言わないわけではないでしょうし、全ての若者が仲間意識を持つために言葉を選んでいるとは限りません。
ただ、”普段”これで通用しているからは電話では通用しないということを認識してください。

電話で接客をするうえで、お客さまに自分を、“理解しようと努めていただく”わけにはいきません。電話で問い合わせる目的は“独特の言葉”で“仲間意識”を持つことでもありません。

お客さまに対して言葉で表現すべきことは、“今”、あなたに対応している“わたし”の中で湧き起こっている“思い”なのです。
それは、トークスクリプトには載っていません。自分の“からだ”の中にあるものに耳を傾け、それをできる限り正直にありのまま言葉にするのです。

通常の応対でこのような訓練ができているかどうかが、イレギュラーな入電のときに分かります。

では、また。

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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。