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新しい技術がマネジメントに要求することとは。

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACEスペシャルコラムドラッカー再論では、ドラッカーは何を見、何を伝えたのか、私たち、実務経営者にとっての「実践的ドラッカー論」について、再考・熟考・使い熟しをしています。


マネジメント(「経営管理者」)のスキル、知識、仕事、責任、真摯さに対する要求は、一世代ごとに倍増しているとドラッカーは述べている。
それは70年前も、現在も、おそらく70年後も同様だろう。

「そのような経営管理者に対する要求の爆発的ともいうべき増大は今後も続くのか。その結果、明日の経営管理者には何が要求されるようになるのか。」(『現代の経営』、1954年)

今日(=1954年)すでに、新しい技術が経営管理者に対し、生産の原理を理解し、それを一貫して適用すべきことを要求している。また、事業そのものを統合されたプロセスとして見て、理解し、マネジメントすべきことを要求している。
このようにドラッカーは捉えている。

「たとえ流通部門を生産部門から分離し別個の販売会社としても、一つの統合されたプロセスの一部として見なければならない。同じことは原材料の調達や顧客へのサービスについてもいえる。」(『現代の経営』)

この統合されたプロセスとしての事業は、その未来の姿が予期しうるものでなければならないとドラッカーは言う。
あらゆる領域において、明確な目標と長期的な意思決定に基づくものでなければならない。
しかし同時に、統合されたプロセスとしての事業は、内部的には弾力性と自己調整能力を持たなければならない。

「したがって、あらゆるレベルの経営管理者が、統合されたプロセスとしての事業を、新しい状況に適応させるべく意思決定を行っていく能力をもつ必要がある。」(『現代の経営』)

特に新しい技術が市場を創造すべきことを要求するのだとドラッカーは言う。

ー もはやあるがままの市場に満足していることはできない。
ー 製品が何であれ、買い手を見つけることを販売であると考えるわけにはいかない。
ー マネジメントは、意識的体系的に顧客と市場を創造しなければならない。
ー そして何よりも、購買力と購買習慣の創造に焦点を合わせなければならない。

なかなか独特のドラッカーらしい言い回しだ。

「マーケティングそのものが、オートメーションという新しい技術のコンセプトから大きな影響を受ける。(中略)もはやマーケティングは、商品の販売ではなく、製品企画、市場計画、製品設計、製品スタイル、製品開発、顧客サービスを中心とするようになる。個々の販売ではなく、大量需要の創造が利益をもたらす。」(『現代の経営』)

明日の経営管理者は、その専門や階層にかかわらず、企業のマーケティングに関わる目標と方針を理解...

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