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「CSV(Creating Shared Value)」を軸にITの次代を創る。【前編】

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACE。「イマ、ココ、注目社長!」では、各業界でご活躍中!いま注目の社長に、事業、経営、経営者とは、理想の幹部像などについてズバリお聞きしています。


インターネット前夜の幼少期からコンピューター言語に親しみ、高校を卒業してから現在に至るまで、いくつものIT事業を興してきた砂川和雅氏。「ITは社会の役に立つ」という信念のもと、2013年に設立したキャスレーコンサルティングは「CSV(Creating Shared Value=共益価値創造)」を中心理念とする企業です。2020年にはキャスレーホールディングス株式会社に移行、他分野にまたがる事業会社を率いています。砂川氏が社会課題に取り組むきっかけや、ホールディングス設立までの歩みを語っていただきました。

(聞き手/井上和幸)

砂川 和雅氏 キャスレーホールディングス株式会社 / Casley Deep Innovations 株式会社 代表取締役CEO

起業家の家に育ち、幼少時からパソコンに親しんで若くしてIT起業

――キャスレーホールディングスは「経済的価値と社会的価値の両立」を掲げています。経営者として、社会課題について意識するようになったきっかけはありますか?

砂川 祖父も父も起業家という環境で生まれ育ったので、自ら事業を興して社会の役に立ちたいという意識は、子どもの頃から自然に身に付いていたと思います。とはいえ家業もうまくいった事業ばかりでもなかったので、経営者の大変さも肌身に沁みていました。

ちょうど高校生の頃、大阪で阪神淡路大震災を経験したのも、私にとって大きな出来事でした。幸い、わが家では人が亡くなったりはしませんでしたが、家は傾いたし、身近で多くの苦難を目の当たりにしました。高校生の身ではできることは限られていて、自分の無力さを痛感しました。このことが、のちにNPOや社会起業家のコミュニティに加わる動機につながったと思います。

――事業を興すことと、社会の役に立ちたいということは、砂川さんの中で一致していたわけですね。そして、高校卒業後に早くも起業なさったとか。

砂川 小学生の頃からパソコンに親しんでいて、ベーシックやC言語といった黎明期のプログラム言語が唯一、私にとって熱中できるおもちゃでした。小学校の卒業文集では、「スーパーコンピューターを買って1日1億円儲ける」と書いていたほどです。高校在学中、家計が苦しくなり「僕が家族を助けなければ」と考えるようになりました。ちょうどその頃、インターネットが出て来たのですが、「家族を助けるにはパソコンしかない」と思い、この業界で生きていくと覚悟を決めました。

そこへ楽天市場が登場した。楽天はBtoCのビジネスモデルだったので、だったら自分はBtoBの、企業間の購買システムをつくろうと思いました。けれども、ちょっと時代を先取りし過ぎてしまっていたことと、当時の私の実力不足もあって、お客さんにも金融機関にも事業の...

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