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20240330SDGsニュース


サステナビリティ基準委員会がサステナビリティ開示基準の公開草案を公表

※ついに出ました。11個の質問があり、7月末まで募集です。プライム上場企業のみに適用の想定。注目のGHG開示ですが、①スコープ1・2・3排出量の絶対総量の合計値を開示すること、②スコープ 3 温室効果ガス排出の絶対総量の測定に含めるカテゴリーに関して特段の定めを置かないこと、となっています。②はわかりにくいですが、要するに、全カテゴリ算定して合算してね、特定のカテゴリを除外したいなら自分で責任もって説明してね。つまり、原則としてスコープ3排出量は全カテゴリ算定が必要、例外規定は設けないので、どうしても例外対応するなら自己責任で説明、ということになるでしょう(採用されなかった意見として、スコープ3排出の絶対総量に含めるカテゴリについて、最大閾値を定める、重要性を判断する、という案が記載されており、これらが採用されなかったということは、最大閾値を設けずごくわずかでも算定する、重要かどうかにかかわらず算定する、という案になっているわけですね)。最初から妥協案を出すわけにはいかないので(そこから厳しい案に戻すのは難しい)、算定する側からすると、いちばん作業量が多いところからスタート、ということでしょう。この先、提出されたコメントの内容と量を踏まえて、例外規定が設けられるかどうか注目ですが、コンプライorエクスプレインなら、作業してコンプライの方が、理屈をひねり回して言い訳するエクスプレインより、筋がよいのでは。より専門的な解説・解釈記事が、これからたくさん出てくるでしょうが、「原典」を自分で読んで考える、ということを忘れずに。

去年1年間のCO2平均濃度 国内すべての観測点で過去最高更新

※去年「は」、ではなく去年「も」、観測開始以来「毎年ずっと」、国内すべての観測点で過去最高更新、です。岩手県大船渡市三陸町綾里は1988年から、小笠原諸島の南鳥島は1993年から、沖縄県の与那国島は1997年から。

低調気味テスラが慌てない理由。2025年後半にEV生産の革命的イノベーションが控える

※T型フォードのベルトコンベア式生産が確立したのが1913年で、その生産を終了したのが1927年だそうです。1世紀たって、生産方式の大きなイノベーションが起きる、かも。記事ではプラモデルに例えていますが、そのモデルはベルトコンベア式を前提としているので、ちょっと違うでしょうと思います。日本アニメの合体ロボ的な感じではないでしょうか。また、従来、モジュール式とすり合わせ式という対比で、すり合わせ式の日本型生産スタイルがスピードと競争力を失っているという議論がありましたが、テスラのモジュール式が成り立つには、超絶すり合わせが必要ではないでしょうか。それ以前に、「継ぎ目」に衝突したら、耐えられるの?という素朴な疑問がありますが。

4月から名古屋の“ゴミの分別”ルール変更…可燃ゴミだったプラ製品が4月から“資源”に 金属など含む物はNG

※正しくは「プラスチック資源の一括収集」ですね。そこの記載が漏れている記事は誤解を招きますよ。可燃の可は、本来、性状としてcombustible(燃える)ということではなく、政策として燃やす「可し(べし)」という意図(should)を表すものなので、プラごみは(名古屋市では)燃やすべきごみではなくなりました、資源として扱うべきものになりました、ということです。

コメンテーター紹介

サステイナブル歴30年+4年目の眼

サステイナビリティ推進部に配属されたら最初に見る動画

  • 新たに定義される中堅企業(2000人以下の上場・非上場)のサステイナビリティ推進部署の責任者や担当者に「なっちゃった」(けど、右も左もわかりませんと途方に暮れている)方向けです。辞令が出たら、配属される前に予習しておきましょう!

  • しばらく経つけど、実務に追われて全体像がよくわかならないんだよね、という方も、アタマの整理にちょうどよいです(ただし、詳細・専門的な知識・ノウハウではないので、ご注意)。

  • リリース記念で、人数・期間限定キャンペーン(50%OFF)実施中です。

SDGs/ESG/脱炭素について勉強するならこの本で

  • 新版は、環境省認定「脱炭素アドバイザー ベーシック」対応となりました。このたび環境省の認定がおり、問題集は10月6日販売開始となります。

  • 1回目:キーワード解説集として読む。基本的に、1キーワード3論点でまとめてあります。問題は解かずに、解説を読んで内容を理解する。それから、「どこを問題にしたのかな?」と問題文の選択肢と、解説文を見比べる。そして、不正解肢はどれで、解説文のどこをどう変えたかを確認する。

  • 2回目:知識の定着度を確認するために、問題を解いてみる。そのときに、1回目の思考のプロセスを思い出す。

  • 3回目~:実際に銀行業務検定試験を受ける方は、全問正解になるまで繰り返す。