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20230918SDGsニュース



企業価値向上とESG投資

※わかったような、わからないような文章ですが、、、「これまで企業価値に十分取り込まれてこなかった環境E・社会S・ガバナンスG等の非財務ファクターの重要性」がなぜ「増大」しているのでしょうか。「投資家が長期的視点をもって、ESG等の非財務ファクターを、法改正の予想・新規事業機会を含めて、投資判断に織り込み」とあるように、長期的な視点に立つと、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書といった短期的な情報との対比では非財務に区分される要因(逆にいえば期ごとの財務諸表からは得られない要因)を考慮することで、遠い先の財務状況についての予見可能性が高まるわけです。つまり、「投資判断に織り込み」済みとなることで、「環境E・社会S・ガバナンスG等の非財務ファクター」は、事実上「財務ファクター」に転換されるのです。デイトレーダーのような投資家には関係ありませんが、典型的にはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のように長期保有の運用利回りを重視する投資家にとっては、むしろ本質的な財務ファクターだといえます。

GPIF、2022年度ESG活動報告を公表

https://esgjournaljapan.com/domestic-news/31457

※そして、GPIFのESG投資を通じて、日本国民の人生とESGはすでに分かちがたく結びついているのです。「そんなの頼んでないよ」、かもしれませんが、もう、そうなっているのです。

フェデックス、サステナビリティ経営を強化 2040年脱炭素へ、顧客のスコープ3開示支援も

※「CO₂排出量の少ない輸送ルートを選択するといった顧客の意思決定を支援する」のところがキモですね。速さの求められない輸送であれば、海運や鉄道貨物を選択することが「CO₂排出量の少ない輸送ルート」になりますし、速さの求められない輸送であれば航空貨物を選択しますが、その際、「わが社の便はSAF使用してます」だと「CO₂排出量の少ない輸送ルート」になります。ここで、脱炭素の輸送モードを提案できることが「選ばれる理由」、つまり競争力になります。すると、脱炭素は長期的な非財務ファクターのE(環境)の話ではなくて、短期的に見ても、当期の損益に直結する財務ファクターの話そのものです。

富士通/サプライチェーン全体のCO2排出量の可視化成功

※実データで、(図から見るに、少なくともTier3までさかのぼって)サプライチェーン上流のスコープ3排出量を、集計算出できる仕組みができた、ということですね。ということは、Tier3(3次下請け)の中小企業でも、部品や素材の納入ロット単位での自社CO2排出量を算出しているはずです。そんんな話は知らないよ、の中小企業の方が圧倒的に多いと思いますが、こういうサプライチェーンに属していたら「そんなの知らないしわからないよ、で済まそうとしたら会社がつぶれるよ」です。だって、そういう会社と取引していたら、最終製品メーカーとしての環境主張ができなくなるわけで、自社の製品価値、ひいては企業価値を毀損するリスク要因になってしまいますから。ここでも、CO2の見える化は、長期的な非財務ファクターのE(環境)の話ではなくて、短期的に見ても、当期の損益に直結する財務ファクターの話そのものです。

コメンテーター紹介

サステイナブル歴30年+3年の眼

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