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「女子力」

言葉って本当に生きていると思う。日本では死語なんて言う言葉があると同時に、今年の「流行語大賞」なんて言うものもあるくらい、次から次へと新しい言葉が生まれているように感じる。しかも、その言葉(時に造語)には字面通りの意味だけでなく、現在の文化的背景が反映された微妙なニュアンスを理解しないとなかなかその言葉の持つ意味を理解できない気がする。日本を離れて20年以上になるが、しばしば聞きなれない言葉を耳にして戸惑うことがある。

だいぶ前から「女子力」と言う言葉を耳にする様になった。文字から推測すると、女性として魅力のある人の事かなぁ、と思っていた。ところが、どうやら男性に対しても「あの人女子力高いよね。」と言う風に使うらしい。

え。

そこで、女子力とは、と検索してみたら、色々出て来る出てくる。ありがとう、ごめんなさいが素直に言える、いつも清潔、化粧がうまい、おしゃれ上手、いつもハンカチや絆創膏、リップクリーム(⁉︎)を携帯している、お料理のレベルが高い、気配りが良くできる…などなど。たくさんのリストがあって思い出せないが。

私が自信があるのは、お料理、挨拶、気配り(してるつもり)、清潔を保つ(努力)、リップクリーム携帯くらい。あとの数あるリストにはほぼ当てはまらなかった様な。女子力低いの部類に入るのかもしれない。そしてご丁寧に「女子力を高めるためにする事リスト」なんて言うのもあるくらい。

でもよく考えてみると、この「女子力」を判断するリストって、人として備わっていたら素敵な人ね、で良いんじゃ無いかなぁと思うし、だから「女子」を使う意味ってなんだろう?高める、って誰のために?などなどいろいろ疑問が湧いてきてしまった。

人には多かれ少なかれ「承認欲求」があると思うが、この言葉もその一環で生まれたのかも知れない。もちろん私にも人から認められたいと言う気持ちはある。でも、「女子力高いね。」と言われて「嬉しい」と言う感情は出ないだろうなぁ。今のアメリカでこんな言葉使ったら大変な事になるけどね。

ありがとうございます。

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