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少年ジャンプ2024年32号感想

前号:少年ジャンプ2024年31号
次号:少年ジャンプ2024年33号

2024年7月8日 発売
表紙:ひまてん!
巻頭カラー:ひまてん!
センターカラー:逃げ上手の若君
センターカラー:鵺の陰陽師
センターカラー:キルアオ

表紙は新連載のひまてん!。いい意味でラブコメっぽすぎないポップで目を引く感じのデザイン(地味に「ま」の文字飾りがかわいい)。社長×家事代行の関係を「同級生との秘密の関係!?」って言い換えているのは上手いですね。家事代行だよ!!!

※ この記事ではAmazonアソシエイトを利用しています。


ひまてん!

カラー

主人公+ヒロイン2人のカラー。ラブコメとしてはオーソドックスな巻頭だと思いますが、くっつかない方のヒロイン(マンガのタイトル的に……)がいるのはどういう意図なのか、どういう風に主人公と関わってくるのか、が気になるところです。

No.1 女子高生社長と家政夫

高校生家事代行×高校生社長のラブコメ!!!とストレートな駆け出し。奇をてらったストーリーではなさそうですが、個人的にはラブコメはベタなくらいが読みやすいので、「こういうのを待ってた!」感があります。

設定として捻っているのは「男性側が家政夫」というところかな。これを捻りと捉えるのが既にちょっと考え方が古いのかもしれませんが……。

周りには秘密の関係……、というのがアオのハコとちょっと被るような気がしましたが、奇しくもそっちは公然になったところでした。ナイスタイミング。妃眞理の場合、「社会人」という要素があるのでそこから話を広げられそう&お互いを尊敬できる流れになりそうなのでそこが楽しみです。

最初の段階だと殿一は叶さんの方に好感を持ってそうですが、1話の時点で妃眞理への印象も悪くなさそうなので、「ひま」り×「てん」いち、のタイトル通りヒロイン1本にして恋愛的にごちゃごちゃさせない予定なのかも。

全体的に線が整っているので読みやすいですね。

カグラバチ

第40話 一端

ついにその力を見せた真打!!!という回。

真打はその力故に神奈備を含めた他勢力への影響が大きい、という話の運びが上手かったですね。なぜ毘灼が真打の封印を解いておきながら京羅に渡したのか、というところに説得力があります。毘灼が京羅を「楽座市のために生きている」男と理解していたのもよかった。

真打の力自体は正直まだよくわからないところが多いんですが……、鞘から抜けないというのは「真打の所有者は『剣聖』のまま、京羅がその力を間借りしている状態」だからなのかな~、と思っているんですが、それはそれで剣聖の思惑が謎。マジでどういうこと?

蝶モチーフの不気味なエフェクトは敵っぽくてかっこいいし、「匂罪」もかっこいい技名だ(もしかしたら刀名かもしれない)。

この京羅戦でチヒロが手一杯になり、ハクリの方は大丈夫なのか?というところで緋雪がやってくるのもアツいですね。立場的に100パーセント味方をしてくれるわけではないと思いますが、少なくとも対京羅では味方になってくれそう……。あと地味にハクリと緋雪は面識あるのにも注目しています。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 173 逃避行

以前の過去編で明かされていなかった有月と赤尾の過去編がスタートしました。ここは気になっていたところなので語られてうれしいものの、ここが明かされてしまうと作品における大きな謎の一つが解決してしまうため、ちょっと寂しいような気持ちもあります(とはいえシンの新能力や過去などのネタもまだ残ってるしそんなことないかも)。

普通に有月に追いついて勝っているのは驚きましたが、有月のメンタル的なところなども考えると違和感があるってほどではないか……。晶の件で共感して一緒に行動というのもわかるんですが、ここで既に殺連に見つかってたというのは赤尾たちにとっても坂本たちにとっても不幸だったな……、という印象。というか、ここで1回確実に赤尾が裏切ったことを殺連側が把握していたにも関わらず、ORDERになったときの坂本と南雲には知らされていなかったんですね。坂本たちがまだORDERとして信頼されていなかったからなのか、あの追っ手は麻樹側の人間なので四ツ村も把握していなかったからなのか……。

なんにせよ「赤尾がグルだと言いたいんですか」→グルだった、のはもの悲しい。

逃亡中の味覚云々のところに関しては、以前から「坂本のエピソードとして葵さんの料理がおいしかったというのはJCCに食堂があった時点でちょっと薄くないか?」と思っていたので、そこにテコ入れがあった感じ。しかしJCCって編入してくる生徒も多い感じがあるので、そういう生徒にとっては地獄だな。

逃亡中の赤尾の「こんなコンビニが~」がちょうど先々週の坂本のセリフとリンクしているのがいいですね。過去編の「お前は社長って言うより~」のセリフ(これはこのあとの言葉がはっきりわかっていませんが)などを含めて、メタ的に未来を示唆するセリフが多い。今でも生きていれば坂本商店の全国チェーン化に大きく貢献してくれただろうに……。

しかし、8年間赤尾の死の真相を追っていた南雲より先に読者が知ってしまっていいのか!?という気持ちがすごい。やっぱ南雲も早くここに来た方がいい。

逃げ上手の若君

カラー

いつもとテイストで描かれているカラー扉がいい感じでした。本編で戦が続いているため、のんびりできる(?)こういう場所でこういう1コマを挟んでくれるのがうれしい。

第163話 マルチタスク1338

思った以上に真正面からぶつかる北畠顕家と高師直(高師直の立ち位置だとそうせざるを得ないのもわかる)。その先鋒として戦う時行、新田という図がアツかったです。

時行がしっかり自分の役割を意識して、「顕家に決めさせる」という姿勢が一貫しているのがいいですね(史実だからだというのもある)。対する高師直はやたら間合いの取りにくい武器で応戦してくる。電車のつり革の棒を武器だと思って振り回してくる坂本(SAKAMOTO DAYS)をちょっとだけ思い出しました。あっちはこういうテクニカルな使い方してなかったけど……。

来週辺り、高師直の尊氏への想いが語られるのかもしれない感じなので、ちょっと怖いけど楽しみでもあります。

悪祓士のキヨシくん

第3話 中華飯店地獄門

悪祓士として派遣され、職場も決まって(?)、着々と堅実にストーリーが進んでいる印象。キヨシくんの実力、悪祓士としてのスタンス、倒すべき敵などがはっきりしているため、さっぱり読めていいな~と思っています。

人間関係も今回で先輩、ヒロインと重要なところを押さえているため、まさに「優等生」という感じ。それにしても、最近のマンガだと主人公の身元引受人というか、ある程度生活をサポートしてくれる存在がいることが多い気がします。安心感があっていい。

今回もギャグとシリアスのバランスが絶妙でよく、様子を見ながらシリアスとギャグの比率を変えながら連載を続けられそうな世界観も上手いな~~~と思います。

呪術廻戦

第262話 人外魔境新宿決戦㉞-2

芥見先生おかえりなさい!!!サブタイトルとページ数的に休載前の回と合わせて1話という扱いになるっぽい回。無理のない範囲で続けてもらえたらいいな……、と思っています。

乙骨が五条の体に入ることで起こる事象として気になっていた「リカちゃん」の所在ですが、やはり「五条の肉体にリカはついてこなかった」とのこと。この辺りは戦略とかそういうのを抜きにしてあくまで乙骨の肉体に憑いているリカちゃんを愛おしく感じればいいのか、魂に寄り添えなかったリカちゃんを憐れに思えばいいのか、難しいところですね。

このシーンできになるのは乙骨の肉体がきちんと縫合されているところ。もしかして再利用(肉体のことを再利用とか言うなではある)する予定、ある?と思いましたが、死亡して埋葬するにしてもそのままにはしないだろうという気もするのでちょっと根拠には欠けそう。このクソ忙しいときに埋葬のことを考えて縫合するか?というのもありますが、現状だけで確定的なことは言えないので一旦保留。

乙骨in五条の状態は「複数の術式が重なっているせいで本人にも現状どうなっているのかわからない」というのが実情っぽい。ここは最終決戦なのにそれでいいのか感がありますが、本来ここまで追い詰められる予定はなかったところまで来てしまっているので(というよりも本来ここで踏ん張れる要素はないはずだった)、仕方がない感じはあります。いっそのこと、本人にもわかっていない方が宿儺側で動きを予測しにくいのでいいのかもしれない。この状態でも客観的な事実から状況を読み解こうとしている辺りは宿儺の「格」を感じました。

また、その宿儺の意識の外から狗巻の術式を利用し、虚式「茈」はアツすぎる。直前に同期の中でも乙骨が特別だった、という描写を入れてからのこの連携はマジでアツいし、ある意味で五条との対比でもあるのかな~と思うと切ない。

実際、この距離で「茈」が決まったら限りなく「勝ち」だと思うんですが、だからこそメタ的に「決まらないのかも」とも思えてしまう。でも、ここまでやったんだから勝ち確まではいけなくても強めのダメージは与えて欲しいところです。頑張れ……、頑張れ!!!

じゅじゅ展記念があるからか、芥見先生の作画についての解説(紹介?)ページもあってよかったです。こういう書き込み過程のものを見られるのはだいぶうれしい。

鵺の陰陽師

第57話 決着

先週の引きだと「こいつ本当に倒せたのか?」感が残っていて結構不安だったんですが、ここはストレートに倒せたのでよかったです。この辺のどんでん返し的な引きは扱いが難しそうな印象があります。

からの、「輪入道自体が爆弾化して自爆攻撃を仕掛けてくる」というのは相手がボマーである以上もっと早く気付きたかったですね(作中のキャラクターではなく、私が)。ただ、これに気がつかなかった理由のひとつとして「輪入道が戦闘狂キャラだったから」というのもあり、戦闘狂キャラを貫くのであればもっときれいに散って欲しかったという気持ちもあります。でも元々ただの戦闘狂と言うには「狂い」部分が大きかった印象もあるので納得もある。この辺は好みの問題ですね。

今回の展開で言えば、輪入道の自爆よりも学郎と周防先輩のキスの方がビッグニュース感があり(諸説あります)、こういう「キスオアダイ」の状況でやむを得ずキス、というのは一周回ってめずらしい感じがしました。先輩からする、というところで絶妙なバランスを取っている。

ヒロインとしてはかなり前方に飛び出した形の周防先輩ですが、今後は他のヒロインとの関係も進んでいくんでしょうか。個人的には鵺さんとは最終的にキスくらいするんじゃないかと思っています。

アオのハコ

#156 勝つことが

「大喜と付き合ってる?」
「はい」

ここからのギスギス展開も覚悟していたものの、想像以上にあっさりとした幕引きに。一旦保留してからの、大喜に許可を取って報告という流れになると思っていたので、千夏がそのまま答えたのは結構意外でした。この展開だと、以前「大喜の両親には伝えるか?」という話をしていたのが生きてきていいですね。

よく考えたら少し前に「両親にしっかり愛されて育った大喜」というエピソードを挟んでいるので、ここで大喜の父親が嫌な感じなることはありえなかったな~、となりました。それどころか千夏と千夏パパの間のわだかまり解消ヒントまでくれた。光の家族すぎる。

こういう振りがあるのであれば、千夏サイドの話でめちゃくちゃ暗いエピソードになるということもなさそうですね。なったらなったで楽しめるとは思うんですが、個人的にはアオハコのことはジャンプの清涼飲料水的なイメージで読んでいることもあり、あまり暗い話にならなそうなのは助かります。

また、ここで大喜が置いてけぼりにならず、千夏と父の会話をちゃんと聞いていたというのも誠実。ほうれんそうがしっかりしていて好感が持てます。こんなに安心して読める恋愛マンガってあっていいんだ……。

僕のヒーローアカデミア

No.427 死柄木弔とはなんだったのか

サブタイトル通り(これがサブタイトルであってる?)、「死柄木弔とはなんだったのか」という回。読者視点だと死柄木のあれこれを知っているので街頭インタビューに対して「勝手なことを言うな!」みたいな気持ちになってしまうんですが、それと同時に死柄木のしたことは決して許されないんだということもわかってしまうのでとても苦しい。

この物語のエピローグを単なる英雄譚として伝えるのではなく、人々がこの大きな戦いのあとでどうやって生きていくのか、というところに尺を取っていたのが印象的。

また、エリちゃんの件において「壊理はお前を忘れるが、お前は壊理にした事を忘れるな」というセリフが本当によかった。本当にその通りだし、その上で死柄木を「忘れない」と言った出久のことを考えると……涙が……。

僕のヒーローアカデミアは「手」を使って人との繋がりを描いてきた作品だと思うんですが、この一連のエピローグで「世の中には誰かに手を伸ばしてもらえた人だけではなく、最初から手を伸ばされない人もいるし、伸ばされた手を取れない人もいる」「それはこれからも変わらない」というところに落ちついたんじゃないかと感じました。

この結論は「全てを救えるわけではない」ことを肯定しているので、もの悲しさみたいなものもあるんですが……、地に足のついた結論だったような気がして、そういう誠実さが好きだな~~~と再認識できた気がします。

そして残りあと3話。そろそろ成長したA組の姿も見たいので、こういう引きはうれしい。

僕とロボコ

第192話 俳句とボンド

俳句ってどうやって評価するんだろう、というのは前々から思っていたので、割と真面目に興味深く読んでしまった。実際の評価軸は違うと思いますが、こういう視点から考えるのもアリなんだな~、みたいなものを感じられておもしろかったです。

結果的に余計によくわからなくなりました。ロボコめ~~~。

とはいえ、ロボコって釣り、将棋、俳句、と色々な文化を扱っていて引き出しがすごいなと思います。こち亀もそうだったように、単発系のギャグマンガってバラエティに富もうとすると普通にエグい知識量が必要そうだもんな……。

アンデッドアンラック

No.213 Recollection

くるるを回収したことで残る否定者がタチアナだけに。バニーの件はもうちょっと掘り下げがあると思っていたので、裏であっさり解決していたのがちょっと意外でした。ライラもしっかり働いてくれていてうれしい。

リメンバーの使用タイミングはみんなが気になっていたところだと思うんですが、ここで「タチアナ回収後」に決定。その使用許可を取る……ということで総力戦の近づきを感じます。加速度がとどまることを知らないとはこのことかもしれない。

満場一致で「いいよ」だったのは予想通りですが(アンデラはそういう内輪揉めをあまり好んで書く印象がない)、そう言えるのは風子の信念の通り、「今」が幸せだからなんだろうな。風子の努力が実ったようで、結構ほろりと来ますね。とはいえ前ループの記憶が戻っても本当に大丈夫なのか?気まずくならない?という方々もいると言えばいる(リップとラトラとか)。

また、ループ前の記憶を戻すことでそれぞれの人格にどういう影響が出るのか?というのは気になるところ。おそらく、「魂が同一」であることで同一性を証明しているので大きく変わることはないと思うんですが……。この辺りは作者や扱うテーマによって色々価値観の違いが出そうなところですね。アンデラは「思い出したぜ!!!」という前向きな方向で行くような気がします。神を倒すのにうじうじしている場合ではないし。

風子がくるる戦での見落としについて考えているのは明らかに伏線なので、そこは不安。見落とし=現状数に入っていないアンヘルシーとルインのことだったりする?どうだろう。

キルアオ

page 60 ミツオカダンジョン⑤

ミツオカダンジョンももう5回目だと思うと、洋館編が結構長いですね。ダンジョン前はミステリだったので結構毛色が違うとは言え……。

ちょっと戻ってノレンたちの冒険ダイジェストがおもしろすぎる。この冒険はダイジェストではなく見せて欲しいと思ってしまったんですが、おもしろいところをダイジェストで見せてくれているからこそのおもしろさでもあると思うので難しいですね。巨大ムカデとの戦いや大コウモリとの戦いがもはやロボット相手よりもすごいかもしれない件については完全にそう。

8割くらい予想がついていましたが、今回出てきた(ホログラムなので登場はしてないかも)この博士、八雲創一が十三が子どもに戻ってしまった原因であるハチを作ったっぽい感じ。十三と同じく子どもの姿に戻っていることと、「今回は間違ったかもしれない」というセリフから、なんらかの事情があることが察せられます。

初代には恩があるけど代替わりしてからはちょっと……、って感じなのかもしれない。

ここで研究データをGET!!!ということでこっち方面の話は進んで行きそうですが、個人的には研究データを見てもらっている間に学校生活パートがまたあるといいな~という気持ちです。実際、キルアオって学園パートと殺し屋パートのどっちが人気なんだろう。

あかね噺

第117席 様になったな

あかね噺がこの掲載順位なのはちょっとめずらしいような気がしますね。と言っても、他が不自然に高いって感じもしないので、今のジャンプの上位~中堅の層の厚さを感じます。

今回は前回の山場を超えて、その一件落着回と言った感じで落ちついていた回でした。志ぐまを含め、一門のみんなの喜び方からまいけるがどれだけ慕われているのかを感じさせてくるので本当に泣けてくる。真打昇進、本当によかったね……。本当によかった……。

全生との対話も含め、意外と全生ってまいけるのことを見ていたんだな、と感じられたのもよかったです。性格は最悪みたいなところがありますが、「落語」という評価軸の上では間違いなく大看板なんだなという描き方のバランスが絶妙。

まいける昇段試験編の終了にあわせて一生の過去の匂わせもどんどん出てきて、ちゃんと「次」への伏線も用意されている。少年マンガって感じのデクだ(?)。

それにしても、やっぱりあかねの父が死んだみたいな演出されてて笑ってしまう。

超巡!超条先輩

第21話 見守り巡査長

ウワーッ!!!デート回!!!興奮!!!

ポンちゃんがフラグ立てるのは巡の方だと思ってたのに(別にそうでもない)、恵那院が先にフラグを立ててくるとはね……、さすがエリートじゃん、やるじゃん、とか言っていたら別にそんなことはなかったです。いつも通りの超巡でした。自分が関わっている案件ではない場合、ツッコミに回りがちな巡がいい味を出していてよかったです。

それにしても火照り幼女ババアが出てきたところで息ができなくなるくらい笑ってしまった。マジでこういうのってどうやって思いついてるんだろう。オチから逆算してかける催眠を決めていくんだろうか(メタ事情の方が気になってしまった)。まじでおもしろい。

夜桜さんちの大作戦

作戦233.唯我独尊

先週の開花春来に引き続き、エグいほど上手い絵が続く今回。。いくら開花春来&勝ち確回だからってこんな……、こんなにいいんですか!?本当にありがとうございます。

この開花春来が兄弟ごとに味わえるってすごい事だと思います(勝手に来ることを確定にしてしまっていますが、おそらく来ると思います)。展開的に「負け」みたいな演出になる兄弟もいると思うんですが(長男がそれかもな~と思う)、最終的には勝つだろうし……。

開花の進化形を取るわけではなく、開花とは別のルートでの強化、というのが開花春来のおもしろいところですね。「共感」↔「唯我独尊」の対比はかっこよかったです。

しかし、師匠の若さを保つ方法はどう見てもなんらかのデメリットがありそうだったし、ここで嫌五に負けることで「若さを保てなくなる」または最悪「死」の結末が待っていそうなのがちょっと怖い。作風的にここでそんなに後味悪くなるようなことはしない気もするんですが、夜桜って意外と無慈悲なところもあるので……。とか書いてたらどんどん怖くなってきた。

願いのアストロ

第12話 野に咲く四つ葉

寅三の戦闘は前回の「なぜかアストロの刃が刺さらない」という時点で怖かったんですが、今回でもっと怖くなってしまった(キンパまでツッコミを入れる始末)。誰もやり過ぎでしょとか言わないのもすごいし、もはや味方陣営の所業じゃない。でもその感じがクセになってきているのも事実なので、このまま行って欲しいですね。

この人たちこのテンションで東京崩壊前はどうやって日常生活を過ごしてたんだろう。やっぱり普通に極道だったんじゃないですか!?

野々のお母さんにはすんなり会えたのでよかったです。ここで幼い子がひどい目に遭うって言うのも「アストロ」っぽくないというか……。でも東リベだとヒロインは散々な目に遭っていたのでキンパの方は今後も油断できない気がします。

また、クランの男気に乗ったり、寅三の暴力に盛り上がっていただけであんまり主人公感のなかったヒバルですが、ここで「野々の四つ葉を探し出す」というめちゃくちゃ主人公っぽい挙動をしてくれました。こういう行動で「根は悪いヤツではないんだよな……」とこちらをほだしてくるところは流石だと思います。なんか嫌味みたいな書き方になっちゃったんですが、普通に褒め言葉として書いています。

そこからの「六本木は全滅です!」→ビル全壊はなかなか迫力がある引き。正直「また移動!?」という気持ちはありますが、ここから結構デカめのバトルがあると思うとわくわくの方が上回る感じ。獅鷹の行動理由も「母さん」とキナ臭くなってきてしっかり盛り上がって来た印象。あとやっぱり絵が安定して上手いので読みやすいですね。

極東ネクロマンス

第11話 龍

薫の誘拐方法がかなり人間的だったのでびっくりしたんですが、敵は死霊術を使う「人間」なのでそれはそう。死霊と直接戦うのではなく、死霊術士と戦うってところがポイント。それにしても事件性の強い姿だ。

そして、翠が無事でよかったです。しかし軍団の死霊と言うだけあって汎用性が高いな……。実際、翠ってどちらかと言えば後方支援型の死霊術士なんだろうなと思います。今回は修行のために出てきていたのに、不意打ちで攻撃を食らったんだと思うので本当にかわいそう。

すぐに薫の救出に向かうところは好印象。また、耀司世代の色々な人間関係が描かれているのがおもしろい。この辺りはもうちょっとひとりひとりの人となりがわかっているともっとおもしろかっただろうな~と思うんですが、尺的に難しいのもわかります。

耀司たちによる薫奪還作戦と時を同じくして、薫は早速「龍」との邂逅。というか、「天涅龍司」ってことは耀司の父とかそういう感じになってくるんでしょうか。龍司が薫と(というよりはシシの使い手と)話をしたいというのに偽りはないと思うんですが、やはりキナ臭い。

というかここでもう薫と龍が出会ってしまうのって……、これはちょっと……、巻いてる……?

さいくるびより

9話 たぬきの武田さん

ここでマスコットキャラクター(サイク持ち)が増えるとは予想していませんでしたが、マスコットキャラクターが追加されることで更に「日常系」を極めて来た印象。というか、動物が増えるならいわゆる「動物使い」的なサイク持ちと一緒に……、みたいなのがベタだと思うんですが、「しゃべるたぬき」という形で全員と意思疎通できる形にしてきたところが強引で好きです。

それでも今回は結構しっかりと起承転結のある話でした。「恩人と再会できた!よかったね~!」というのを期待していたので、ラストはちょっとしんみりしてしまいました。

しかし、勝手にサイク持ちのたぬきなんて増やして大丈夫なのか?という気がするんですが、その辺りは管理人さんが手続きしてくれてるのかもしれませんね。管理人さんと言ってもあんまり政府の人って感じがしないので(身内だから)、その辺のことをすぐ忘れてしまう。

妖怪バスター村上

第4話 フレンド村上

1~3話を見た感じ、「妖怪出現→村上バスター」で行くと思っていたため、今回1P目でカタがついてしまった時点でおもしろくなって笑ってしまった。

村上くんが妖怪をバスターするだけじゃない!!!というところで作風に幅があることもわかったので、ここからどういう展開になっていくのかに期待しています。女の子は天狐がレギュラー、先輩が準レギュラーみたいな感じで出てきてくれるのかも。

しかし、そもそも紅院くんが男であることをすぐに忘れてしまう。

作者コメント

松井先生も素数ゼミの話をしていてちょっと笑ってしまった(先週篠原先生も興味津々だった)。

呪術廻戦、万の件でなにかありそうなんですが、万の件をあまりよく覚えていないため、なんの話をするはずだったんだろう……、と気になる。

SAKAMOTO DAYSの鈴木先生はネームにかなり詰まっている様子なのでやや心配。ちょっと絵が荒れ気味なのはアニメ化の影響もあるんでしょうが……、無理はしないで欲しいです。

マニアッククイズで南雲(SAKAMOTO DAYS)の中指のタトゥーの問題が出ていましたが、言われてみればあんまり覚えていないですね。首が黄金比なのはわかる。ロー(ONE PIECE)の中指であれば、「DEATH」なのでわかったんですが……。

少年ジャンプ2024年33号 予告

紙版は火曜発売。電子版はどうなんだろうと思っていたんですが、Twitterの方で月曜発売だという告知がありました。ロボコ表紙ってどんな感じなのか今から楽しみなような、怖いような……。

2024年7月15日 発売
表紙:僕とロボコ
巻頭カラー:僕とロボコ
センターカラー:カグラバチ
センターカラー:ひまてん!
センターカラー:あかね噺

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