『グアラニー族の木彫り動物』
これまで中南米雑貨や教会モノなど、日本では珍しい瀟洒で丹念な造りの工芸品を紹介してきたオシャラさんより、この度ブラジル先住民のひとつであるグアラニー族の作る彫刻物をご紹介いただきました。
ブラジルには、昔ながらの生活様式を維持し森に住み生活する先住民が多く、この度お取り扱いする運びとなった彫刻物は、グアラニー族の中でもリオデジャネイロ州パラチに居住するグアラニ・ムバヤの人々が作る木の動物たち。
お猿さんや、フクロウ、獏やジャガー、またハナグマやペッカリーという森に生息する動物をがモチーフです。
こうした愛らしく、身近な生き物へ親しみのこもった木彫りの動物たちは、「カイシェッタ」という木を使い、ひとつひとつ手彫りして、熱した鏝(コテ)で模様を描くというとてもシンプルな工程で作られており、こうした技術は子供たちに仕事や歴史、伝統を継承する役目もあるとの事。
素朴な中にも表情豊かな存在は、まさに手仕事のなせる技。
重さも25g以下と大変軽く、お子様の玩具としても◎
また、素晴らしい彫刻物としてのご紹介だけではなく、ブラジルの森の保全活動の意味を込めたオシャラさんのプロジェクトの第一弾でもあります。
現在ブラジルの森は開発による破壊が深刻で、森の番人でもある先住民たちの住まいや生活様式が脅かされている状況があり、先住民が自分たちの生活様式を守れるだけの経済力を得るため、工芸販売に力を入れている背景があります。
これまで数々の中南米の手仕事に触れてきたオシャラさんが、ブラジルの森を守るため、自身の立場から何かできないかと立ち上げられました。
ご紹介いたしました『グアラニー族の木彫り動物』は、近く恵文社一乗寺店へやってきます。みなさまどうぞ楽しみにしていてくださいね。
そして、なんと現在帰国中のオシャラさんより、お話を聞く機会をいただきました。普段はブラジルにて生活しているオシャラさん。
帰国はとっても久しぶりなのだそう。
せっかくですので皆さまとのご歓談の場を設けたいところですが、時世に考慮しInstagramのライヴ配信にて、お届けできればと思います。
ライヴ配信は《 8月27日 20時~ 》を予定しています。
配信アカウントは、恵文社一乗寺店Instagram
『オシャラさんと中南米の手仕事』を是非チェックしてみてくださいね。
『かたちになった祈り』
"キリスト教"をキーワードに、「アグヌス・デイ」、「エクス・ヴォト」、「スカプラリオ」、「ホーリーカード」、「初聖体」、「メダル」 6つの祈りのかたちを取り上げ、これらの歴史とそれにまつわるオシャラさんのエピソード。現在では入手困難なお品物も。デザインや装丁、付属のカードなど大変瀟洒な冊子です。
『Las artes populares de Ayacucho』
ペルーのアヤクーチョという町の民藝。アンデスの生活に根差した手仕事に惚れ込んで以来、どうしても訪れたかった場所。工房訪問と職人のインタビューのために、意を決し実現させ、その結果、この冊子が生まれたとのこと。
みなさまどうぞお楽しみに!
(原口)