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地方創生で大学生が貢献できること【立教大学観光学部での講演からスタディツアーを振り返り】

今週は、立教大学の学生がスタディツアーでまちづくりホステルALAに!

さかのぼること半年、立教大学観光学部で観光業の構造を見直し、職業選択の幅が広がることをテーマにした授業『ホテル運営論』で講演させていただいたことがきっかけ。

1.公開講座で講演

公開講座にしていたため、一般の方も含め100名以上の方に都農町から
10月快晴の日だったため、青空講義に(こちらは)

講演の次の週はパネルディスカッション、偶然にも同大学同学部OBのイツノマ中岡さんと、閉校になった都農高校最後の卒業生、黒木翼さんがゲストスピーカーとして議論に参加

今回の講演では、観光の枠を超えて、地方のまちづくりという枠組み、もうひとつは、東京からの移住者としてのキャリアという観点でお話しをさせてもらいました。

まちづくりホステルALAでは、観光とまちづくりの間にあるものを埋めてみたいという想いからスタートしていたので、ぼくらにとっても大学生たちの反応は興味のあるところでした。

2.スタデイツアーのプログラム企画

その後、実際に都農町にスタディツアーで行けたらいいよね、ということで、運営リーダーのみなさんの丁寧かつ根気強いフォローもあり、今回、2名が都農町へきてくれました。

緊急事態宣言やまん防やらで、なにかと移動が難しい中、リーダーの五味陽輝くんは年末に自らALAに来てくれて、その時の体験から温度感をもって学生募集をしてくれました。ありがとうございます!

2泊3日のスタディツアーのプログラムについて都農町に来ただけの体験で終わらせず、主体的な学びをしてもらうには?という観点で何度もミーティングを重ねてきました。

年末年始にかけて、都農町がふるさと納税で2年間の取引停止という事態が生じたことで、大きな影響を受けた事業者さんの少しでも役に立てること、をテーマに。

かつ大学生の強みも活かせるという点で「南国プリンTikTok発信戦略」の企画をつくり、最終日に提案というプログラム構成にしました。

【1日目】
・都農町内視察
・イツノマ・都農町のまちづくりを紹介
・テントサウナ体験(後日、SNS発信)
・食事会(地元の若手起業家も交えて)

食事は、まん防期間中ということもあり、身内でこじんまりと鍋を。

夜には、起業を考えてた地元の20代若者がぼくらのところに相談に来て、年内に起業することを決めました!!と決意報告。

大学生にとっては、滅多に出くわさない、1万人の町での若者起業の現場に 笑。演出してたわけではありませんが、生々しくてよかったかなと。

【2日目】
・まち歩きツアー
・都農ワイナリーツアー
・TikTok発信戦略の企画ブレスト
・まちづくり女子会

午後は、年明けにスマホの修理や動画制作でUターン起業した地元メンバーと一緒に、町内企業、南国CBFさんの『南国プリン』を実食した上で、TikTokでの発信戦略の企画ブレストを。

夜は、イツノマと町内の女性が集結、まちづくり女子会開催。
延々5時間!?ぼくらは締め出され、隣の隣町のファミレスに 笑

3.TikTok発信戦略の企画提案

【3日目】
・企画書仕上げ
・プレゼン
・振り返り
・チキン南蛮ランチ

女子会で遅くまで盛り上がりつつも、その後、夜中まで企画書作成!
クオリティーの高さにもびっくり。

プレゼンはALAハウス棟で和気あいあいと

学生のひとりは、東京の外食企業で実際にTikTokの発信担当をしていることもあり、リアリティーのある実践的な企画を提案。

偶然にも2人とも演劇をやってるからでしょうか。。
プレゼンは抑揚があって、ロジックもしっかり組み立てられていて、とても聞きやすかったです。

プレゼンには、「ホテル運営論」を開講している一般社団法人Intellectual Innovations代表理事の池尾さん、事務局の学生リーダーもZOOMで参加。

提案内容やプレゼンについて高評価。
今後の課題として、TikTokで、「知らせるため」の発信と「買ってもらうため」の発信をどう整理していくか、についてアドバイスを。

僕からは、町内の事業者さんが抱える課題について、今回の提案がどのあたりにささりそうか、実際に推進していくためには何が必要か、など、きわめて実践的なことをお話させてもらいました。

【学生のコメント】

熱い思いを持って、挑戦している人が多い
私も革命を起こせるかもと思えた。夢が叶いそう

都農ワインが印象的。ここでしか作れないもの、
風土を無くしたくない、守っていきたい思い

知ってたらいきたいと都農に来て思った。
どこにでも魅力がある。
探せば一人一人に合う場所が絶対にあると伝えたい。

まちづくりのイメージが変わったことを伝えたい。
観光施設を作るだけではない、この人だからこれ、
この自然だからこれ。働き方の選択肢が多いことを伝えたい。

まちづくりは結局は人なので、ぜひ海外でも発信したいと、力強いコメントをいただけました!

東京の大学生が、もっと地方の小さな町に行って、TikTokみたいに、若い人の強みをいかせる提案をして継続的に地域に貢献できるようになると理想的です!

4.学生が継続的に貢献できること


仕事柄、大学生から地方創生・まちづくりに関して提案をいただく機会が多いのですが、正直、なかなか難しいものです。

大前提として、勉強という意味においては、自分で考えたことであれば、なんでも学びになるので良いのですが、ぼくら実務家としては、現場のニーズや課題に即して、実際に使えそうなものでない限りはあまり意味がないかなとも思ってしまい、いつもその葛藤に悩みます。

建築や都市計画系の学生は建物やランドスケープ寄りにすればリアリティーのある議論ができるので良いのですが、文系学部は、まちづくりに関するベースの知識がないので、どうしても思いつき・ジャストアイデアの域を脱せないのが難しいところです。

昨今では、中高生も同じだけ情報はとれるので、大学生と中高生で提案の質が変わらなかったり、ということもままあります。

その点において、TikTokは、学生の強みと地方事業者の弱みをうまくつなげる手段としていいなと感じました。

実際、事業者の悩みは全国どこでも販路の拡大だと思いますし、その手段がネット、SNSということはわかっています。

 地方の事業者でも、インスタやツイッターまでは対応しているところが多いですが、TikTokになるとかなり断層がある、というのが個人的な実感です。

地方創生・まちづくりといっても範囲は広いので、あくまで事業者のプロモーションという範囲に限ってのことではありますが、今回のような提案には大学生が地方創生で継続的な関わりを持てるためのヒントがあると思いました。

立教大学と僕らで、共通して理想に描くのは、講演だけに終わらせず、実際に現地にいって現場の人と交流しながら提案する、そして、その後も、継続的に関わっていくこと。

早速、明日、南国CBFの河野当将社長には今回の提案を代理プレゼンし、具体的に今後の役割分担も議論できればと思ってます!

立教大学のみなさん、本当にお世話になりありがとうございました。
引き続き、よろしくお願いします!


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