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シニア世代も楽しめる、デジタル・フレンドリーなまちづくり

都農町の高齢化率は約4割。町として、未来のためにデジタル化を推進する上で、どんなに先進的で時代に適した施策を講じても、肝心のシニア世代が使わなければ意味がありません

昨日、都農町で火木土に開催しているグランドゴルフのメンバーの皆さんにゴルフ後の団欒タイムに若者2人とタブレットを持ってお邪魔してきました

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1 誰のためのデジタル化?

そもそも1万人の町で誰のため、何のためのデジタル化かといえば、免許返納して気軽に外出できなることも想定されるシニア世代が、医療や自然災害をはじめとする有事対応はもちろん、日常的な買物や趣味の集まりなど、外出やコミュニケーションの手助けになることが第一義。

ありがたいことに、今、僕らはシニア世代の皆さんに日常的に直接話を聞ける環境にあるため、デジタル化の話をし始めています。多くの方々は、改めて僕らから言われなくたってデジタルが必要で便利なことはわかってます

僕もそうですが、これまで長年使ってきたものや習慣を変えて、新しいことをするのは億劫なもの。一度や二度の説明じゃ覚えられなかったり、何より今、困ってないし先は長くないんだからいいじゃん、なんとかなるよ的な。

2 デジタル・フレンドリー宣言

ということで、小手先、単発のアクションだけでは町のデジタル化は難しいと考え、5月に「デジタル・フレンドリー」構想を提案して半年、町として総額1.7億円の投資を決めて、全面的に取り組めることになりました!

町内約4,700ある全世帯にWiFiを整え、65歳以上と15歳以下の全世帯にはタブレットを配布(5年間通信量月1GB無料!)、町のホームページを全面リニューアル、会津若松でアクセンチュアが開発した都市OSの仕組みを入れ町民のIDを取得し、双方向対応のポータルサイトを開設し、シニア世代には孫世代の若者たちが使い方を伝えていく、という計画です。

ポータルサイトイメージ

3 シニアと若者の交流

Wifiやタブレット、ポータルサイトはお金さえあればどこの地方自治体でもできること。僕が一番こだわっていて、都農町にしかできないことと位置づけたいのが、デジタルをきっかけとするシニア世代と若者のコミュニケーション促進のしくみです。

都農町の高齢者世代は約1,200世帯。僕らの会社をはじめとする関係者に消防団や町の若者組織から有志を募って体制をつくれば、定期的に個別フォローすることが可能な規模、と判断してます。

これは都農町に限りませんが、シニア世代の方々はわからないことを聞く時、子ども世代(僕の世代から30代後半ぐらい)にはちょっと抵抗あったり、かっこ悪いとこ見せたくなかったり、コミュニケーションがあんまりスムーズにいかないもの。

それに比べて孫世代が言うと、反応が全然違います。僕の母も、孫たちが言うとLINEのスタンプからZOOMまで、どんどん吸収して実践してます。わからなくても教えてもらう口実で孫たちと話す機会増やせますしね 笑。

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4 シニア世代の生の声

土曜日、グランドゴルフ後に聞いたコメントの一部です。

子どもから、家族でコミュニケーションをとるために、スマホやタブレットを薦められることはこれまでもあった。でも、周りに教えてくれる人がおらず、やってみようと踏み込むことができなかった
教えてくれる人に気軽に会えるのなら、ぜひ扱い方を覚えていきたい。
便利だろう、使えたら楽しいだろうとはみんな思っている。でも、やり方がわからない、覚えられないからやらないだけ
早いうちから慣れて、町から配布される時に備えたい。
音声入力は便利(キーボード入力は、ボタンが小さくて入力しにくい)。
タッチペンの方が操作しやすいかもしれない(手が震えて任意の場所をタッチできない
タブレットがあれば外でカラオケ大会できる!
ゲームはみんな好き。トランプゲームが多い。
芸人の息子が毎週アップロードしているYoutubeチャンネルを今日初めて見れた。今後も見ながら応援したい。

シニア世代にデジタル化が必要とよく言われるニーズとして、「オンライン診療予約」「SOS」「オンラインショッピング」「オンデマンドバス」など医療・買物・交通に関することであり、都農町でもこれから順次、プロジェクト化して取り組んでいます。

とはいえ、やはり最初の入口は「楽しい」を実感してもらいたいと思っています。これはシニア世代のデジタルに限らず、仕事や学び全てに共通することかもしれません。習熟し使いこなすには、入口で面白いとか楽しいがないと、なかなか続きません。少なくても僕は。。

町のポータルサイトを開発し、そのサイトを含めた主要アプリをインストールしたタブレットを配布するのが来年の4月頃。それまでに、1人でも多くのシニア世代にプレコミュニケーションをとり、タブレットが自宅に届くのを楽しみにしてもらうことが目下のテーマです。

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