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まちづくりと連動したデジタル化「都農町デジタル・フレンドリー」グッドデザイン賞BEST100受賞

都農町のデジタル化の取り組み「都農町デジタル・フレンドリー」が、2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。さらに嬉しいことに、1,608件の受賞作品の中から、特に高い評価を得た100件が選ばれる「グッドデザイン・ベスト100」を受賞しました!

(デジタル推進 [都農町デジタル・フレンドリー])
https://www.g-mark.org/award/describe/52895?token=j9wPRbMI52

10月10日「デジタルの日」には、デジタル庁から「デジタル社会推進賞 奨励賞」を受賞!

(デジタル社会推進賞|デジタルの日ホームページ)
https://digital-days.digital.go.jp/award/

デジタル化という、カタチのないものだけに、グッドデザイン賞といっても、町内でも特にイメージが湧かず、ピンとこない人が多いと思います。

しくみについて一定のご評価をいただけたことは、担当者にとってはおおいに励みにしつつ、目指すことはブレずに、引き続き高齢者を中心に、町民一人ひとりが使いこなせるようになるまで、使い勝手の良さや使ってみての実感がわくように推進するのみです。

グッドデザイン賞のプレゼンテーションでお話しした内容を中心に、ここまでの1年半の振り返りとしてまとめてみました。

1.コロナ禍で実感したデジタル化の遅れ

「都農町デジタル・フレンドリー」のきっかけは、コロナ禍で売上の落ち込む農業生産者の方々がECで販路開拓するのを支援する事業でした。

当初ゼロだったポケットマルシェの登録数は、1年で26件に。

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最初の緊急事態宣言が出された昨年4月、生産者さんに「ポケットマルシェ」を紹介・登録してもらうため、オンライン説明会を開くことにしました。

ところが、お声がけし始めると、

「自分の農作物の写真を撮ったことがない」
「スマホは使わない」
「ZOOMなんてわからない」


という声が多く、説明会に先立ち、ZOOMの使い方を直接、生産者さんのもとへ説明・登録に伺ってまわる必要がありました。

同時に、これまで地域の活動に積極的に参加していた高齢者の方々が外出できなくなり、孤立・孤独や認知症の進行を心配する声を多く耳にしました。

また、学校に通う子どもたちも、家にネット環境のある・なしで、家庭学習に差が出ているというお話も伺いました。

もともと、自治会をはじめ、地域の活動が盛んで、都会に比べればご近所付き合いも色濃く残る都農町のようなまちでは、生活の困りごとはご近所や人と人のつながりで解決できるので、デジタルの必要性はあまり感じられなかったと言えるでしょう。

もちろん、リアルなつながりは、地域にとって大切な財産

そこにデジタルの力を加えることで、例えば、これまで紙と口頭だけだった連絡手段にメールやLINEを加えて連絡を取りやすくしたり、離れて暮らす家族とTV通話をして家族の絆を守ったりすることができます。また緊急時には、リアルに代わって、人と人のつながりを守ることも。

みんながデジタルと友達になるように親しみ、デジタルで人と人の交流をもっと広げ友達を増やす、そんな想いをこめて「デジタル・フレンドリー」というコンセプトを掲げ、企画提案を行いました。

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2.官民連携でスピーディに

デジタル・フレンドリー」の事業は、企画・政策提案を行うイツノマ(民間)と、議会対応・予算化する町役場(行政)と、事業を実施する一般財団法人つの未来まちづくり推進機構(財団)が、三位一体となって進めてきました。

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タブレットの手配では地元ケーブルテレビ会社のワイワイ、ホームページのリニューアル(ポータルサイト導入)ではアクセンチュアと手を組み、スピーディに事業を推進してきました。

グッドデザイン賞の審査委員からの評価コメントでも、官民連携については高く評価いただけたポイントです。

評価コメントの最後に、「今までオリジナリティーあふれる施策を行なってきた町のプロジェクトであることも評価された」という一文があります。

11年前の口蹄疫からの復興、その流れの中で、ふるさと納税の取り組みがあり、財団が設立された。これまでの都農町の歩みがあったからこそ、今の体制で、デジタル・フレンドリーの事業を進めることができました。

3.高齢者こそデジタルと仲良く

デジタルに慣れ親しんでいない高齢者の皆さんに、どうデジタルと親しんでもらうかは、デジタル・フレンドリーの最重要課題として取り組んできました。

高齢者への説明やサポートで活躍しているのが、孫世代にあたる若者です。

子どもから何か勧められると、良いとわかっていてもつい反発してしまいがち。でも、孫から勧められると、不思議と受け容れられるもの

また、デジタル化を進めるのは、人口減少・高齢者で厳しい時代を生きていく、今の若者たちの負担軽減につながります

若者たちのために、デジタルを手にしてみよう、そう思っていただきたいという思いながら、取り組みを進めてきました。

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実際に、高齢者の方々から、嬉しいお声をたくさんいただきました。

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4.デジタル×人のつながりを町の強みに

4月のタブレット貸与開始から半年が過ぎて、1,703台が実際に町民の皆さんの元に渡りました(対象者への配布率85%)。

貸与を開始してすぐ、今回対象とならなかった方からも貸与してほしいという声が集まり、年明け前後には追加で1,600台の貸与が開始します。

町の全世帯にタブレット端末が行き渡るとなれば、まち全体でデジタルの活用をもっと進めるチャンス!

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例えば、

・紙の回覧板をタブレット配信に
・町内のコミュニティバスをオンデマンドに
・公民館の鍵の管理をデジタルに、誰でも気軽に使えるように
・病院予約をタブレットから
・過去の既往歴や薬の処方歴もアプリでわかるように
・地域通貨でキャッシュレス決済・域内消費増加
・ごみの分別をわかりやすく、共有して、ごみの減量・リサイクル率UP

デジタル環境が整っていることは、現に都農町に暮らしている町民だけでなく、企業や新たなビジネスを生み出す起業家にとっても魅力的なチャンスに。

都農町は今年「ゼロカーボンタウン宣言」を表明。
デジタル×ゼロカーボンの実証実験の話も進み始めました

(『都農町ゼロカーボンタウン宣言』を表明しました)
https://www.town.tsuno.lg.jp/article?articleId=613e831189bc2974a885b7c5

デジタルで地域の課題を解決する取り組みとして、買物難民と言われる高齢者のために、商品をタブレットから注文し、自宅で商品を受け取ることができるECの仕組みづくりに取り組んでいます。

今はまだモニター登録いただいた方々に限ったテスト運用の段階ですが、今年度中には本格的にスタートしたいところ。

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お隣、中国では、商品を届けてほしい高齢者と、商品を届けられる高齢者をマッチングする、助け合いの仕組みも登場しています。

(少子高齢化問題に直面する中国、IT駆使の新たな介護とは?)
https://www.youtube.com/watch?v=hBfQNhcH_Z0

こういった取り組みは、リアルなつながりの濃さと比例するとすれば、都農町のような地方のまちの方が上手くいきやすいはず。

都農ページ上で行っている、都農町のグランドデザインづくりのアンケートの設問「都農人らしさ」への回答は、「元気」「明るい」に次いで「面倒見が良い」が3位にランクイン。

テスト運用を進めながら、助け合いのモデルづくりにもチャレンジしていきたいところです。

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都農町のデジタル活用はまだまだ始まったばかり。
デジタル×人のつながり、そこにゼロカーボン、医療、教育、交通など、さまざまなテーマをかけ合わせながら、1万人のまちだからできるデジタル化にチャレンジしていきます。

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