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地方のまちづくりで重宝される、3つのプロジェクト・マネジメント・スキル

今週、都農町の町長にこれからの町に必要な人材像を聞いたら「自分で考えて、動ける人」。

翌日、都農東小学校のキャリア教育の講演後、校長先生にキャリア教育で目指すことを聞いたら「自分で考えて、動ける人」!

ちなみに、僕が御社の採用基準は何ですか?と聞かれたら、やっぱり「自分で考えて動ける人」と答えます。

地方(10万人以下ぐらい)のまちづくりの現場に照らし合わせて表現すると「自分のこととして動ける人、組織を動かせる人

1. プロジェクト・マネジメント

まちづくりの仕事は、プロジェクト型が多いのでは。日常業務と別に、問題解決型で、期限とゴールが決まっていて複数の部門にまたがるような感じ。

僕の会社でも、ほぼ全てがプロジェクト型です(残念ながら、未だルーティンがなく不安定極まりなし。。。)

このプロジェクト型の仕事に一番必要なのが「プロジェクト・マネジメント」です。会社のメンバーにも、今一番、身につけてほしいと思ってるスキルです。

僕なりに、大切だと思うことが3つあります。

2. 俯瞰力

まず最初は俯瞰力。どれだけ全体を見渡せていて掌握できているか。

個別企業のプロジェクト・マネジメントであれば、スケジュール、コスト、マンパワー、クライアントの動向など進捗を共有していくことがベースになると思います。

まちづくりの現場においては、より範囲が広く、関わるメンバーが多くなり、全員がそのプロジェクトに関わっている訳ではないことが多数。

このような時、いかに、自分が担当していること以外の状況、接してないメンバーの考え方や行動などプロジェクトの全体像を掌握できているか、つまり俯瞰力が問われます。

すぐに俯瞰力は身につかないので、まずは全体を見渡せている人の言行観察がオススメです。

僕の場合は新卒から今に至るまで、新規事業・ベンチャーしかやったことないことが幸いしてか、なぜか常に社長と至近距離にいたため、俯瞰する癖がつきました。

今週は町長、商工会長、町内企業社長、小学校長、自治会長など、長と名のつく人には全部会ったんじゃないかと思うぐらい。

これまで民間ベンチャー経営者としては俯瞰して見てきましたが、これに行政・教育・公共団体まで加えると、いまだに新鮮な発見の連続です。こんな感じで僕自身の俯瞰力も現在進行形で学習中。

3. 優先順位づけ

自分の担当プロジェクトを報告する場合、全体を俯瞰できたとして、限られた時間、資料の中で何を優先するかが次の課題です。

優先順位づけのロジックを考えて、ストーリー立てて話せれば、それが戦略といわれるものなのではないかと思います。

プロジェクト・マネジメントにおいて、最も重視すべきはクライアントの与件(ニーズ)。税金が原資のプロジェクトであれば市民・町民(議会)、起案責任者の首長になります。

もう一つ、報告を聞く側の立場に立つことも外せません。

聞く側にとって、その報告を聞いて、「自分も関わりたい!」「自分も手伝えそうだ」「この情報を聞いてすごくプラスになった」など、なにがしかのポジティブな行動のきっかけになることを目指したいものです。

4. 言語化力

オンライン化に伴って重要性が増す一方のスキル。

プロジェクト全体を俯瞰して、クライアントの与件に対して必要な優先順位をつけて報告するとして、どう簡潔に表現できるかで全てが決まる、といっても過言ではありません。

地方のまちづくりをしていて、よく聞くネガティブな声「わたし、聞いてない」。

そのプロジェクト自体には反対じゃない(どうでもいいも含む)けど、先に自分に話がなかった、あるいは自分に相談がない、など感情的要因から、こじれていってしまうこと、おこりがちです。

プロジェクトがうまくいかなくなってくると、「そもそも、わたし、聞いてなかった」というコメントもありがち。

共有するために報告するとして、表現できる範囲は限られます。会議なら数分、資料なら1行、2行。

日頃から、優先順位をつける習慣と同時に、それを簡潔にYahooニュースのように15文字とか、Twitter並みに140字とか、ある程度、字数バージョンを決めて表現できるトレーニングはしておいて損はないです。

どんなに優れたプロジェクト・マネジメントをしていたとしても、メンバーに伝わらなければ、プロジェクトは動かないので。。

5. まとめ

地方のまちづくりで、問題解決のため新たに立ち上がったプロジェクト。成否の鍵を握るのはプロジェクト・マネジメントのレベル

役職、立場にとらわれず、全体を俯瞰して、常に的確な優先順位づけを行い、プロジェクトに関わる全員に伝わる言語化する。

これから、地方でまちづくりに携わろうとする人には、ぜひ身につけて頂きたいスキルです。

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