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【詩】夕景

久しぶりに 夕刻 高校の通学路を 歩いた シャッターが 目立つ通りは 薄暗く すれ違う人は皆 当時の 同級生の誰かに 似ていて 今も昔も 私は 空気を読めないから 誰のことを 思い出しても 謝りたいことが 浮かんでくる 
行く手には 校舎と 巨大な森のような 山 あの頃の私を 知る山が 校舎を 見守るように 近く 聳えている 不意に 郷愁が 押し寄せて 眩暈がした 私は このように 来し方を かえりみながら 次第に 暗くなる道を 進み やがて 懐かしいところに 還るのだろう

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