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【詩】いのち

ある日
皿を洗いながら
窓の外を見ると

生まれて間もない
ちいさなカマキリが
塀の上で 春の雨に打たれて
よちよち歩いている

一寸の半分 にも満たない
赤ちゃんカマキリは
全身が魂だから
小さな後ろ姿が
雨の中で 光っている

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